Arc9「Reweave」の最終盤、第35話「目覚めの星」でレムはついに記憶を完全に取り戻しました。暴食の大罪司教ロイ・アルファルドの権能が逆流し、スバルが大切に磨き続けていたモーニングスターに触れた瞬間——奪われていた名前と記憶が雪崩のように押し寄せてきたのです。傍で見届けていたラムは声を上げて泣き崩れました。
しかし復活したレムは、Arc2・Arc3で愛されたあの「全力でスバルを愛するレム」とは「少し変わったレム」です。Arc6以降の記憶なき期間——ユーゲンとしてシュドラクの民と生き、マデリンに拉致され、ベルステツ邸に幽閉されながらスバルへの不信と再評価を経験した時間——が、元の記憶の上に上乗せされた存在として再出発します。Arc10「獅子王の国」では、この新生レムがどう動き、何を選ぶのかを徹底解説します。
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レムのプロフィール(Arc10時点)
Arc10時点のレムは、Arc1・Arc2のレムと同一人物でありながら、ヴォラキア帝国での苛烈な経験が加算された「一回り成長した存在」です。記憶の量という意味では、Arc2時点の記憶に加えてArc6〜Arc9の「ユーゲン」としての記憶が統合されており、感情の厚みが増しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 名前 | レム |
| CV(声優) | 水瀬いのり |
| 種族 | オニ族(鬼人) |
| 出身 | ヨツバヤ |
| 所属 | ロズワール辺境伯邸・使用人(鬼人双子の妹) |
| 武器 | モーニングスター(連接式鉄球・鎖付き) |
| 魔法属性 | 水属性 |
| 主な技 | アル・ヒューマ(水魔法最上位)・鬼化・水魔法による回復 |
| Arc6以降の仮名 | ユーゲン(記憶喪失中の使用名) |
| Arc10での立ち位置 | 記憶完全回復後の新生レム・スバルとの関係再構築 |
Arc9第35話「目覚めの星」——記憶完全回復の瞬間
モーニングスターと権能逆流
Arc9第35話のタイトル「目覚めの星」は、レムの武器であるモーニングスター(朝の星=明けの明星)にかけられた二重の意味を持つ名前です。この話で何が起きたのかを整理します。
暴食の大罪司教ロイ・アルファルドは「名前喰い」の権能を持ち、Arc2終盤でレムの名前と記憶を丸ごと喰らいました。喰われた名前と記憶はロイの内部に保存され、外部からは回収不能に見えていました。しかしArc9の終局において、大罪司教たちをめぐる一連の事態の中でロイの権能が何らかの形で「逆流」します。
その瞬間、スバルが暇さえあれば手入れして磨き続けていたモーニングスターに、レムが触れました。タイトルの「目覚めの星」はこの設定のために付けられたと考えられています。スバルがレムの存在を忘れないために磨き続けた武器——それ自体がレムの記憶の「錨」となり、権能逆流のタイミングと重なることで記憶が完全に戻ってきたのです。
ラムの号泣
記憶が戻る瞬間、傍にいたラムは声を上げて泣き崩れました。Arc2以降、ラムはレムが「記憶を喰われた状態」であることを知りながら、妹の名前すら消えた日々を生き続けていました。「名前を覚えている自分だけが妹を繋ぎとめている」という感覚の中で、ラムは外見上は冷静を保ち続けました。それが崩れた瞬間が、Arc9第35話です。
ラムの涙はリゼロ屈指の感動シーンとして原作読者の間で語り継がれています。スバルもその場に立ち会っており、「死に戻りを知っているスバルだからこそ」この瞬間の意味の重さを誰より深く理解できます。
Arc9でのスバルの「究極の信頼行為」
Arc9の重要な場面で、レムは「スバルを殺す」という選択をとります。これは字義通りの意味で行われますが、文脈上は「死に戻りを発動させて状況をリセットさせる」という意図での行為です。記憶を取り戻していない状態のレムが、スバルの死に戻りという能力をある程度把握した上で、「スバルを殺すことがスバルへの信頼を示す行為」として選択している構図は、Arc9の核心的なパラドクスです。
「あなたを殺すことが、今私にできる最大の愛護だから」——この判断はレムがスバルの本質(死に戻りで繰り返し挑む意志)を深く理解していることを示しています。記憶喪失の「ユーゲン」として出会い、不信と疑念を経たからこそ、その先で得た信頼の質は別格のものでした。
「少し変わったレム」の意味——二つの記憶の統合
Arc6以前の「元のレム」の記憶
Arc2終盤まで存在した「元のレム」は、以下の経験を持っています:
- ヨツバヤでの生い立ち・角を失ったラムとの双子の誓い
- ロズワール辺境伯邸での使用人生活
- Arc1でのスバルへの当初の不信→Arc2での「スバルに全てを賭ける」という覚悟
- 「スバルが好き」という明確な恋愛感情の自覚
- 「100年後に起こして」という眠りにつく前の言葉
これが「元のレム」の基盤記憶です。
Arc6〜Arc9「ユーゲン」としての経験
記憶なき状態で目覚めたレムは「ユーゲン」と名乗り、ヴォラキア帝国で以下の経験を積みました:
- Arc6: 「名前も過去もない」状態でスバルと再会。スバルへの第一印象は「謎の青年」
- Arc7(ユーゲン期): シュドラクの民に捕縛・戦士たちと共に生活。「デア・クラージュ」を経験
- Arc7(マデリン期): 竜人の飛竜将マデリンに拉致され、スバルから引き離される
- Arc8(幽閉期): ベルステツ邸に幽閉。スバルを信じるか否かという根本的な選択と向き合う
- Arc9(信頼回復期): スバルへの不信を乗り越え、「スバルを殺す」という形で究極の信頼を示す
これら全ての経験が、記憶回復と同時に「元のレムの記憶」と統合されます。
「少し変わったレム」が持つもの
統合後の「少し変わったレム」は、Arc2のレムと比較して以下の点が変化しています:
- スバルへの依存度の低下: 「ユーゲン」として一人で判断・行動してきた経験が、スバルなしでも自立できる精神的基盤を与えた
- 感情表現の変化: Arc2のレムは「スバルが好き」という感情を直接的・全力で表現した。統合後のレムは同じ感情を持ちながらも、ヴォラキア帝国での苛烈な経験を経た「大人の落ち着き」がある
- スバルに対する眼差しの変化: 「全力でスバルを信じる」という姿勢は同じでも、「不信の時間」を経て選び直した信頼は、Arc2のそれより根拠のある信頼
- ラムとの関係の再定義: 記憶なき期間のラムへの感情と、元々の姉妹愛が統合され、より対等な姉妹関係へ
原作でのレムのセリフや言動は、Arc10時点では「スバルへの愛は変わらないが、表現が洗練された」という印象を与えます。Arc2の一途な猛進から、Arc10の「愛を知った上で自分を持っている」への成長です。
Arc7「ユーゲン」時代の経験とその意義
シュドラクの民との共生
Arc7でユーゲン(レム)はシュドラクの民に捕縛されます。シュドラクはヴォラキア帝国の奥地に住む戦士の民で、「デア・クラージュ(命の賭け試合)」を文化として持ちます。ユーゲンはこの文化の中に放り込まれ、「名前も過去もない」状態で生きることを余儀なくされました。
この期間が「ユーゲン」に与えたのは「自分は誰であるかを定義するのは過去ではなく、今この瞬間の選択だ」という感覚です。ロズワール辺境伯邸のメイドとしての記憶も、スバルへの感情も持たない状態で、ユーゲンは「自分」を作り直しました。その経験は「少し変わったレム」の「自立した精神」の直接的な源泉です。
マデリンによる拉致
Arc7でユーゲンは竜人の飛竜将マデリン・エシャルトに拉致されます。マデリンはArc6で死亡した「玖」(バルロイ・テメグリフ)を「良人」と呼んで慕っており、感情的に不安定な状態でした。ユーゲンはその感情の標的にされ、スバルから引き離されます。
この拉致・幽閉期間は「スバルに頼れない状況での自己保存」を強いるものでした。ユーゲンがスバルへの信頼を構築し始めた矢先に引き離されるという展開は、読者にとっても辛い場面ですが、この経験が後の「自分の足で立つレム」の形成に直結しています。
ベルステツ邸での幽閉とスバルへの向き合い
Arc8でユーゲンはヴォラキア帝国の重臣ベルステツ・フォンダルフォン邸に幽閉されます。この期間、ユーゲンはスバルが自分を助けに来ようとしていることを知りながらも、「このスバルという男を信じていいのか」という根本的な問いと向き合い続けます。
「記憶のないレムが、記憶なしの状態でスバルを信じ直す」——この過程こそが、Arc9での「スバルを殺すという信頼行為」への布石です。ベルステツ邸での幽閉は苦しい経験でしたが、その先でスバルを選ぶという判断の根拠を、ユーゲン(レム)自身の意志で作り上げた期間でもありました。
Arc10でのレムの立場とスバルとの関係
記憶回復直後の混乱と再統合
記憶が戻った直後のレムは、「元のレム」と「ユーゲン」の二つの記憶が同時に存在するという状態に置かれます。Arc2のスバルへの猛烈な愛情と、「ユーゲン」として不信から始めてスバルを信じ直した経験とが、一人の人格の中で共存することになります。
この混乱の中でレムが選ぶのは「スバルは信頼に値する人間だ」という結論です。元の記憶でも、ユーゲンとしての経験でも、最終的にスバルに辿り着いています。二つのルートが同じ答えを指している——それが「少し変わったレム」の精神的な安定の根拠です。
スバルへの感情の再確認
「元のレム」はスバルに対して「好き」という明確な恋愛感情を持っていました。Arc10でこの感情は「変わっていない」が「変化している」という複雑な状態として描かれます。感情の強度は同じかそれ以上ですが、Arc2の「全力直進」型とは異なり、「スバルとエミリアの関係を理解した上でなお選ぶ」という成熟した感情として表現されます。
スバルにとっても、Arc10でのレムの変化は重要な意味を持ちます。スバルは「記憶を持つレムは自分を覚えているが、Arc6以降の記憶なきレムとの時間もある」という二重の関係性の中にいます。スバルのArc10での立ち位置を合わせて確認すると、二人の関係がより深く理解できます。
エミリアとの三角関係の行方
Arc10時点で、スバルとエミリアの関係はArc9を経てより深まっています。「恋人」という明確な定義はまだないものの、互いを「最重要の人間」として認識し合っているのはArc10でも変わりません。
記憶を取り戻したレムは、エミリアとスバルの関係を元の記憶の情報として知っています。「ユーゲン」として活動していた期間にもスバルとエミリアの関係の深さを目撃しています。Arc10のレムは、「自分がスバルに特別な感情を持っているが、スバルとエミリアの関係も理解している」という状況を受け入れた上で行動します。
この三角関係の解消がどの形になるかは、Arc10以降の物語の核心のひとつです。エミリアのArc10での変化と合わせて読むと、この関係性の複雑さがより鮮明になります。
ラムとの姉妹関係——完全再構築へ
Arc2以降のラムの苦悩
ラムはArc2終盤でレムの名前と記憶が喰われた瞬間を(恐らく何らかの形で)知っています。Arc3以降、ラムは「レムという名前を覚えているのは自分とスバルだけ」という孤独の中を生きてきました。世界中の人がレムを忘れている(記憶から消えている)中で、ラムだけがレムの姉として妹の存在を抱え続けてきました。
Arc4での聖域編でラムはロズワールに忠誠を誓いつつも、レムへの想いを内側に秘めています。Arc6でスバルとラムが再会した際、ラムがスバルに「レムを頼む」という形での信頼を見せる場面は、ラムの姉としての本質を示しています。
ラムのArc10での活躍も確認すると、姉妹の関係がどう展開するかがより理解できます。
記憶回復後の姉妹関係
Arc9第35話でラムが号泣した後、二人の姉妹関係は「元の状態に戻る」のではなく「新しい関係に再構築される」という段階に入ります。
ラムにとって、「記憶を取り戻したレム」は懐かしい妹の復活であると同時に、「ユーゲンとしてヴォラキア帝国を生き抜いた」別の経験を持つ存在でもあります。Arc2時点のレムとは異なる強さを持った妹と、改めて姉妹として向き合うことが、Arc10でのラムの重要なテーマのひとつです。
レム側から見ると、Arc2のラムへの「姉への尊敬と引け目」に加えて、「ユーゲン」期間に形成されたラムへの感情が統合されます。Arc6以降のレムはラムと長期間離れていたため、「姉の懸命な孤独」の深さを完全には知りません。記憶の統合によってその苦労を知った時、レムとラムの関係は「姉妹」という言葉では語りきれない厚みを持つことになります。
レムの水魔法体系——Arc10時点の戦闘能力
水魔法の体系(ヒューマ系)
レムが使用する水属性魔法は、リゼロの魔法体系の中でも特に汎用性が高いとされています。水魔法は攻撃・回復・補助の全てに対応できるためです。魔法の階梯は以下の通りです:
| 階梯 | 呼称 | 威力・用途 |
|---|---|---|
| 第一位 | ヒューマ | 基礎魔法・水球・氷礫 |
| 第二位 | エル・ヒューマ | 中位・氷柱・水流制御 |
| 第三位 | ウル・ヒューマ | 上位・広域氷結・水圧攻撃 |
| 第四位(最上位) | アル・ヒューマ | 最大威力・大規模氷結 |
アル・ヒューマはリゼロ作中における最上位魔法の階梯に属します。Arc1でレムがアル・ヒューマを使用した場面では、四つの小さな氷の礫を精密制御して放つという描写がありますが、これは「最大威力の魔法を繊細に使う」というレムの高い魔法制御技術を示しています。大量の魔石(マナ)を消費するアル・ヒューマを実戦で行使できるのは作中でも限られた魔法師のみです。
鬼化——オニ族の奥の手
レムはオニ族の鬼人として、額から角を生やす「鬼化」が可能です。鬼化によって身体能力・魔力出力が大幅に増強されます。ラムは角を失っているためレムほど鬼化の恩恵を受けられませんが、レムは角を持ったままであるため完全な鬼化が可能です。
Arc2でのスバルを守るための戦闘シーン(白鯨戦での活躍)はレムの鬼化込みの戦闘能力を最も鮮烈に描いた場面として語り継がれています。鬼化状態のレムの戦闘能力はロズワール辺境伯陣営でも最上位クラスに位置します。
Arc10での戦闘スタイル
Arc10のレムは「記憶が戻った」状態でも「ユーゲン」期間の戦闘経験が統合されています。ヴォラキア帝国での実戦——シュドラクの民とのデア・クラージュ、マデリン陣営との接触、ベルステツ邸での自己防衛——が上乗せされることで、Arc2時点より戦闘の「場数」が増えています。
水魔法とモーニングスターの組み合わせ、鬼化による身体能力強化、さらにヴォラキア帝国で培った実戦経験。Arc10のレムは「愛するスバルを守るための戦士」として、Arc2よりも洗練された戦士として存在しています。
Arc10「獅子王の国」でのレムの位置
獅子王の国の舞台——ルグニカ王国への帰還
Arc10は「獅子王の国」というサブタイトルが示す通り、ルグニカ王国を主な舞台とします。Arc7〜Arc9のヴォラキア帝国編から一転、王国へ戻ってきた登場人物たちの新章です。「獅子王」という称号はルグニカ王国の歴史的な意味を持ちますが、Arc10の現在進行形の物語としては「王選」という政治的テーマが再浮上します。
レムにとって「ルグニカ王国に帰る」ことは、Arc2時点に存在していた自分の「場所」に戻ることを意味します。ロズワール辺境伯邸、ラムとの日常、王都——それらは元の記憶にある場所です。しかし「ユーゲン」として過ごした帝国の記憶も持つ「少し変わったレム」にとって、これらの場所は「懐かしい」と同時に「新鮮」でもあります。
王選とレムの関与
Arc1〜Arc2のレムは、王選候補者エミリアの陣営のメイドとして間接的に関与していました。Arc10では記憶を持ったレムとして、再びエミリアの王選活動に関わる立場に戻ります。
Arc10時点での王選は、ヴォラキア帝国での出来事を経てより複雑な様相を呈しています。アナスタシアのArc10での動向やフェルトのArc10での活躍と合わせて、王選の全体像を把握すると、レムの立ち位置がより明確に見えます。
「少し変わったレム」がArc10で問うもの
Arc10のレムが物語を通じて問い続けるのは、「自分は誰なのか」という問いです。ただしその問い方は、Arc6の「名前も記憶もない状態での自己探索」とは全く異なります。
Arc10のレムには「元のレム」も「ユーゲン」も、どちらも「自分」です。二つの自分を統合した存在として、「スバルをどう愛するか」「ラムとどう姉妹として生きるか」「自分はこの世界でどう存在するか」を、記憶と経験の全てを持った上で問い直す——これが「少し変わったレム」の物語的テーマです。
Arc10のレムは迷わない。ただ、「どこへ向かうか」を選ぶ。そのための全ての材料が、Arc9第35話「目覚めの星」の瞬間に揃いました。
他のArc10キャラクターとの関係性
ベアトリスとの関係
ベアトリスとレムは、Arc2時点では「ロズワール辺境伯邸で共存する魔書庫の精霊とメイド」という関係でした。直接的な交流は少ないですが、Arc4以降のベアトリスの変化(スバルと契約を結ぶ)とArc10でのレムの復活は、二人を「スバルの最重要存在」という点で同じ立場に置きます。ベアトリスのArc10での役割と合わせて、スバルを取り巻く関係構造を確認できます。
ロズワールとの主従関係
ロズワール辺境伯はレムとラムの雇用主です。Arc4でロズワールの真の目的が明らかになり、Arc9以降のロズワールは以前とは異なる方向性で動いています。ロズワールのArc10での動向は、レムの主従関係にも影響を与えます。
オットーとガーフィールの仲間関係
Arc4・Arc5でスバルの「仲間」として戦ったオットーとガーフィールは、Arc10でも重要な存在です。レムとこの二人の関係は、Arc2以前は「面識なし」でしたが、「ユーゲン」として帝国で過ごした期間に変化した可能性があります。オットーのArc10での活躍とガーフィールのArc10での戦闘も参照してください。
まとめ——「少し変わったレム」が示す成長
Arc9第35話「目覚めの星」でレムの記憶が完全に戻ったことは、リゼロ原作のひとつの大きな節目です。しかし復活したのは「Arc2のレム」ではなく、「Arc2のレム」と「ユーゲン」の両方の記憶を持つ「少し変わったレム」です。
この「少し変わった」という表現は、「劣化している」でも「別人になった」でもありません。ヴォラキア帝国での苛烈な経験を経て、自分の足で立つ力を持った、より根拠のある選択ができる存在になったレム——それがArc10「獅子王の国」の舞台を歩んでいます。
スバルへの愛。ラムとの姉妹関係。自分自身が「何者であるか」。これらの問いに対して、Arc10のレムは全ての記憶と経験を持った上で向き合います。「目覚めの星」というタイトルが示す通り、レムはArc10で本当の意味での「目覚め」を経て、新しい物語を歩み始めました。
リゼロのアニメで全章の流れをおさらいするならDMM TVで配信中。Arc1から最新アニメまで一気に視聴できます。
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レムの名言・印象的なセリフ(Arc2〜Arc10)
レムのキャラクターを深く知るうえで、各章の印象的なセリフを振り返ることは欠かせません。
Arc2「100年後に起こしてください」
Arc2でスバルを想いながら眠りにつく直前のセリフ。「100年後」というのは「永遠に眠り続けるわけではない、いつかきっと戻る」という希望と「その時まで待っていてほしい」という祈りが込められた言葉です。Arc9第35話での目覚めは、この約束が形を変えて実現したとも解釈できます。
Arc2「スバルくんを好きになってよかった」
白鯨戦直前、命がけの戦いに赴くスバルに対してレムが語りかけるセリフ。Arc2のレムの愛情が最も純粋な形で結晶した場面であり、多くの読者にとってレムというキャラクターの「原点」として記憶されています。
Arc6(ユーゲン期)「あなたは誰ですか」
記憶なき状態でスバルと再会したユーゲン(レム)のセリフ。この言葉を聞いたスバルの衝撃と悲しみは、Arc6の核心を成す場面です。「スバルくんを好きになってよかった」と言ったレムが「あなたは誰ですか」と問う——この落差が、Arc6のテーマを象徴しています。
Arc9(スバル信頼の言葉)
Arc9でのレムの言動は、「記憶なき状態でスバルを信じ直す」という道程を示しています。最終的に「スバルを殺す」という行為でスバルへの信頼を示す選択は、言葉では語りきれない信頼の表現です。
レムをめぐる考察——「少し変わった」の深さ
なぜ「元に戻る」ではなく「少し変わった」なのか
記憶が戻っても「元のレム」に完全に戻るわけではないという設定は、長月達平のキャラクター描写の核心にあります。人間(あるいは鬼人)は経験によって変わる。経験を積んだ後、どれほど望んでも「経験以前の自分」には戻れません。
「少し変わったレム」という表現は、この「経験の不可逆性」を正直に認めたものです。ヴォラキア帝国での苦しみ・シュドラクの民との共生・マデリンへの拉致・ベルステツ邸での幽閉——これらを経験した記憶は、記憶回復後も消えません。「少し変わった」は、その変化を「より豊かになった」とも読めます。
Arc2のレムとArc10のレムを「比較」することの意味
ファンの間では「Arc2のレムが最高だった」という声も多くあります。しかし「Arc2のレムが最高」と感じるのは、Arc2のレムが持っていた「全力の純粋さ」への共感であり、それはArc10のレムの中にも確かに存在しています。
変わったのは「表現の仕方」と「経験の深さ」です。スバルへの想いの本質は変わっていない。だからこそ「少し変わったレム」という表現は「別人」ではなく「成長したレム」を指しています。
死に戻りとレムの記憶——永続する絆
スバルの死に戻りは、スバル自身の記憶と意識のみを過去に戻します。他者の記憶は変更されません。つまり「レムの記憶が戻る」という出来事は、スバルの死に戻りでは「なかったことにできない」一方で、「記憶を喰われたレムを助けたい」というスバルの行動が死に戻りを繰り返す動機のひとつでした。
Arc9でレムの記憶が戻ったということは、スバルがすべての死に戻りを経て辿り着いた「変えることのできない出来事」として確定したことを意味します。どの分岐にも「レムの記憶回復」が存在するわけではありませんが、Arc9の本筋においてそれが実現したことは、スバルの物語にとって不可逆の成果です。
まとめ——「少し変わったレム」が示す成長
Arc9第35話「目覚めの星」でレムの記憶が完全に戻ったことは、リゼロ原作のひとつの大きな節目です。しかし復活したのは「Arc2のレム」ではなく、「Arc2のレム」と「ユーゲン」の両方の記憶を持つ「少し変わったレム」です。
この「少し変わった」という表現は、「劣化している」でも「別人になった」でもありません。ヴォラキア帝国での苛烈な経験を経て、自分の足で立つ力を持った、より根拠のある選択ができる存在になったレム——それがArc10「獅子王の国」の舞台を歩んでいます。
スバルへの愛。ラムとの姉妹関係。自分自身が「何者であるか」。これらの問いに対して、Arc10のレムは全ての記憶と経験を持った上で向き合います。「目覚めの星」というタイトルが示す通り、レムはArc10で本当の意味での「目覚め」を経て、新しい物語を歩み始めました。
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