『Re:ゼロから始める異世界生活』第4期は分割2クール構成で、その後半クールが「奪還編」(全8話)です。放送開始は2026年8月12日(水)——第78話「これからの話」から放送が始まり、2026年9月30日(水)放送の第85話「シャウラ/英雄」まで進みました(全8話の放送が終了し、第85話が4th seasonの最終回)。前半「喪失編」(全11話・2026年4月8日〜)でスバルたちが記憶・名前・信頼・そして自分自身を“失って”いったのに対し、奪還編はその名のとおり、失ったものを「奪い返す」クライマックスを描きます。
原作でいえば第6章「プレアデス監視塔編」の後半〜結末。シリーズ屈指の絶望と、そこから立ち上がる再起、そして次なる第7章ヴォラキア編へと物語が雪崩れ込む転換点が凝縮された、ファンからの評価が特に高い局面です。本記事では、奪還編の放送情報・あらすじ・見どころ・テーマ考察・原作の対応巻・よくある疑問(FAQ)までを、原作の視点からまとめます。各話の内容は、2026年9月30日の最終回(第85話)までの放送分をもとにまとめています。
キャラクター同士の関係をひと目で整理したい方は、先に 【リゼロ】相関図でわかる!主要キャラの関係まとめ に目を通しておくと、監視塔に集う面々の立ち位置がつかみやすくなります。
※本記事は原作小説の内容(アニメより先の展開を含むネタバレ)を含みます。閲覧の際はご注意ください。
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「奪還編」とは?──リゼロ4期 後半・全8話の基本情報

奪還編は、2026年4月から放送された前半「喪失編」(全11話)に続く、第4期の後半クールです。喪失編(全11話)+奪還編(全8話)=全19話で、原作第6章を一気に描き切る構成になっています。4期は第6章「プレアデス監視塔編」を映像化するシーズンであり、その前半で“喪失”を、後半で“奪還”を担当する、という役割分担だと考えると分かりやすいでしょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Re:ゼロから始める異世界生活 4th season「奪還編」 |
| 放送開始 | 2026年8月12日(水)・放送開始済み |
| 話数 | 全8話(後半クール) |
| 放送局 | TOKYO MX、AT-X ほか(前半「喪失編」と同系統) |
| 原作 | 第6章「プレアデス監視塔編」の後半〜クライマックス |
| 前半クール | 「喪失編」全11話(2026年4月8日〜) |
| 2クール合計 | 分割2クール・全19話 |
奪還編の各話一覧(全8話・放送済み)
| 話数(通し) | サブタイトル | 放送日 | 状況 |
|---|---|---|---|
| 第78話(奪還編 第1話) | これからの話 | 2026年8月12日(水) | 放送済み。記憶喪失を打ち明けたスバルが、二度突き落とされた螺旋階段へ──犯人がメィリィだと明かされる回(内容と原作対応) |
| 第79話(第2話) | 立ちなさい | 2026年8月19日(水) | 放送済み。公式あらすじ:メィリィを仲間に迎えたスバルたちは『試験』攻略を優先し、レイド攻略の鍵としてレイド本人の『死者の書』を探す──読んだ先に広がるのは「オド・ラグナの揺り籠」、記憶の回廊 |
| 第80話(第3話) | 五つの障害 | 2026年8月26日(水) | 放送済み。公式あらすじ:記憶の回廊から帰還したスバルへ塔内の異変の報せ——砂丘の魔獣の軍勢が監視塔へ押し寄せ、防衛をシャウラとメィリィに託す。ラムが告げる『暴食』の大罪司教と「銀髪の知らない女」の交戦、エミリアの記憶の欠落、ライ・バテンカイトスの出現(見どころは媒体レビューが出てから追記) |
| 第81話(第4話) | 一途な星 | 2026年9月2日(水) | 放送済み。公式あらすじ:塔内を自由に闊歩するレイドの正体は、『暴食』ロイ・アルファルドの肉体をレイドの魂が乗っ取ったもの。魔獣のスタンピード、二人の大罪司教、突如出現した大サソリ、突きのぼる漆黒の影——「五つの障害」を越えるため、『死に戻り』したスバルはシャウラが秘める『試験』のルールを問い詰める(見どころは媒体レビューが出てから追記) |
| 第82話(第5話) | ナツキ・スバル | 2026年9月9日(水) | 放送済み。公式あらすじ:死のカウントを積み上げるだけでは状況は好転せず、十五回の死が精神を削る。書庫で休むよう言われたスバルが見つけたのは『菜月・昴』と記された『死者の書』——刻まれていたのは、失われたはずの『死に戻り』の記憶。書架には2冊目、3冊目と、これまでの死の記憶が収められていた(見どころは媒体レビューが出てから追記) |
| 第83話(第6話) | グッドルーザー | 2026年9月16日(水) | 放送済み。公式あらすじ:二つの記憶が統合され、エミリアたちとの再会を果たしたスバル。塔に迫る五つの危機に仲間を振り分け、死のループを終わらせるための総力戦が幕を開ける。スタンピードを押さえ込むスバル・ベアトリス・メィリィ、上層へ駆け上がるエミリア、螺旋階段で『暴食』を待ち受けるラム。襟ドナはユリウスのもとへ向かい、スバルの伝言を受け取った騎士はレイドを前に名乗りを上げる。この回で神龍ボルカニカ(CV:小野大輔)が登場(公式9/16発表) |
| 第84話(第7話) | ラム | 2026年9月23日(水) | 放送済み。公式あらすじ:一層『マイア』に到着したエミリアを待っていたのは、三英傑の残る一角『神龍』ボルカニカ。同じ言葉を繰り返すだけの神龍を相手に、最後の『試験』が始まる。一方、螺旋階段では因縁の宿敵・ライに対しラムが戦いを優位に運ぶ。ツノナシのラムの身体にかかる負担を支えるのはスバルの新たな権能『コル・レオニス』。しかし不利を悟ったライが、無防備に眠るレムのもとへ跳躍してしまい—— |
| 第85話(第8話) | シャウラ/英雄 | 2026年9月30日(水)・45分拡大スペシャル | 放送済み(4th season最終回)。公式あらすじ:最上層で黒いモノリスと6つの手形を発見したエミリアに対し、意識を取り戻したボルカニカはサテラ、嫉妬の魔女と呼びかけ、再び襲いかかる。神話の息吹きに対抗すべく極大魔法の発動に挑むエミリア。砂丘では、魔獣を抑え続けるスバルとベアトリスのもとにユリウスが駆け付ける——旅の全ての力を結集したプレアデス監視塔攻略、最終局面。tbc東北放送・中国放送・長崎放送は30分押しで放送(公式9/29告知) |
放送時刻はAT-X 22:00〜/TOKYO MX 23:00〜/BS11 25:00〜ほか(局により異なる・週によって変更あり)。配信はABEMA・dアニメストアが毎週水曜22:30〜の地上波先行、その他の見放題サービスは土曜22:30以降に順次追加でした(最終回・第85話の配信状況は各サービスでご確認ください)。放送・配信の情報は公式ON AIR情報でご確認ください。
前半クールの内容は 【リゼロ】アニメ4期「喪失編」とは?あらすじ・原作6章・全11話の見どころ で詳しく解説しています。奪還編を観る前に、まず喪失編で「何が失われたのか」をおさらいしておくのがおすすめです。4期が原作のどこからどこまでを描くのか、章・巻の対応が気になる方は 「リゼロ」アニメ4期はどこまで?原作何巻・第何章か も合わせてどうぞ。
そもそもシリーズをどの順番で見ればいいか迷っている方は 「リゼロ」アニメを見る順番は?OVA・劇場版を含む完全ガイド、本編の合間に位置する劇場版・OVAについては 「リゼロ」劇場版・OVAまとめ を参照してください。
各話のサブタイトルは、原作Web版の話タイトルがほぼそのまま
奪還編のサブタイトルは、Web版(小説家になろう)の話タイトルをほぼそのまま使っています。全8話とも、原作に同じ題の話があります(第79話は原作の題の先頭にある「――」を外した形、第85話は2話分の題を併記)。原作のどのあたりに着地した回なのかを見分ける目印になります。
| アニメ | サブタイトル | 同じ題のWeb版の話 |
|---|---|---|
| 第78話 | これからの話 | 第六章56『これからの話』 |
| 第79話 | 立ちなさい | 第六章61『――立ちなさい』 |
| 第80話 | 五つの障害 | 第六章63『五つの障害』 |
| 第81話 | 一途な星 | 第六章70『一途な星』 |
| 第82話 | ナツキ・スバル | 第六章74『ナツキ・スバル』 |
| 第83話 | グッドルーザー | 第六章85『グッドルーザー』 |
| 第84話 | ラム | 第六章83『ラム』 |
| 第85話 | シャウラ/英雄 | 第六章89『シャウラ』+第六章90『英雄』 |
ただし「その1話だけを描いた」という意味ではありません。アニメの1話は原作の数話ぶんを再構成していて、題を1話ぶん先取りして使うこともあります(第78話「これからの話」は第六章56話の題ですが、公式あらすじの中身は一つ手前の第六章55話に収まります)。また、これは当サイトが公式サブタイトルと原作の話タイトルを突き合わせた結果であって、公式が発表した対応表ではありません。喪失編を含む第67話からの全16話ぶんはアニメ4期はどこまで?の対応表にまとめています。
【おさらい】喪失編で何を「失った」のか

奪還編の重みを理解する最大の鍵は、前半「喪失編」での“喪失”にあります。リゼロという物語は、主人公ナツキ・スバルが「死に戻り」によって何度も時間をやり直し、絆と経験を積み上げていく物語です。だからこそ、その積み上げを根こそぎ奪われる第6章前半の喪失は、シリーズでも飛び抜けて残酷なものとして描かれます。喪失編で失われたものを整理すると、次のとおりです。
- スバルの記憶──暴食の大罪司教ルイ・アルネブによって、異世界に来てからの記憶をすべて喰われてしまいます。死に戻りで積み上げてきた絆も、痛みも、そこから学んだ覚悟も断ち切られ、彼は「自分が何者か」すら分からなくなります。
- 仲間への信頼──極限状況の監視塔で、仲間同士が互いを疑い合う事態に陥ります。閉鎖空間と命の危機が、信頼という見えない絆を少しずつ削っていきます。
- 名前を奪われた仲間たち──第3章のプリステラ/白鯨・大兎をめぐる戦いの代償として、眠り続けるレム、記憶を失ったクルシュ、そして名前を奪われたユリウス。彼らもまた“失われたまま”監視塔編に持ち越されています。
- 「ナツキ・スバル」という存在の輪郭──記憶を失ったスバルは、エミリアやベアトリスとの関係はおろか、自分が誰を愛し、何のために戦ってきたのかさえ思い出せません。喪失編が突きつけるのは、単なる記憶喪失ではなく「自分が自分である根拠」そのものの剥奪です。
こうして“すべてを失った”ゼロの状態から物語を立て直していくのが、奪還編の役割です。前半でとことん落とし、後半で奪い返す──この振れ幅こそが第6章の構造であり、喪失編を踏まえてこそ奪還編の一手一手が刺さります。喪失編の詳細は 喪失編まとめ記事 をご覧ください。
奪還編のあらすじ・見どころ【ネタバレ注意】

⚠ ここから先は、原作第6章後半(アニメ4期・奪還編で描かれた範囲)の内容に、原作の細部も含めて触れます。ご注意ください。
奪還編(全8話)の原作範囲にあたる、第6章後半〜クライマックスの主な見どころを、要素ごとに整理します。なお各話の構成や演出は公式の情報が優先となりますので、ここでは「原作でこう描かれている」という前提でまとめます。
死者の書と「記憶の回廊」
プレアデス監視塔には、死者の生前の記憶を追体験できる『死者の書』が収められた書庫が存在します。スバルたちは塔の攻略と、失われた記憶・名前を取り戻す手がかりを求めて死者の書に挑みますが、そこは記憶を喰らう暴食ルイの潜む「記憶の回廊」へと通じていました。スバルの記憶喪失の真相は、この回廊での出来事に深く関わっています。第6章のサブタイトルにも掲げられた“記憶の回廊”は、奪還編のテーマを象徴するキーワードです。監視塔そのものの構造や謎は 「リゼロ」プレアデス監視塔とは?ゼロ層メローぺの秘密 で詳しく解説しています。
死者の書は、ただ過去を覗くだけの道具ではありません。読み手は他者の記憶を“自分のもの”のように追体験するため、誰の記憶を読むか、どこまで踏み込むかが、そのまま自分の精神を試す試練になります。記憶を奪われたスバルにとって、他人の記憶を借りてでも前へ進まねばならない皮肉な状況──「自分の記憶は喰われ、他人の記憶に頼って戦う」という逆説が、奪還編の緊張感を一段と高めています。
記憶を失ったままの「死に戻り」——最大の武器を奪われた試行錯誤
監視塔編のもうひとつの読みどころが、スバルの「死に戻り」がこれまで以上に複雑な様相を見せる点です。記憶を失った状態でループに巻き込まれるスバルは、状況も人間関係も把握できないまま、何が正解かも分からない盤面で試行錯誤を強いられます。積み上げた記憶という“最大の武器”を奪われた彼が、それでも仲間を救う道筋を手探りで掴んでいく過程は、リゼロという作品の根幹である「絶望からの再起」を最も純粋な形で描いた箇所と言えるでしょう。記憶ではなく“今この瞬間の選択”だけを頼りに前へ進む姿は、後段で触れる「存在証明」のテーマとも深く響き合います。
初代剣聖レイド・アストレアとの対峙
監視塔の試練のひとつとして立ちはだかるのが、初代剣聖レイド・アストレア。約400年前、大賢者フリューゲル・神龍ボルカニカとともに嫉妬の魔女サテラを封印した“三英傑”の一人であり、現代最強の騎士ラインハルトの遥かな先祖にあたる伝説の剣客です。第二層「エレクトラ」の試験官として現れた彼に、最高位の騎士であるユリウスですら一歩も近づけず、その敗北はパーティに重い影を落とします。傍若無人で圧倒的──「強さ」とは何かを叩きつけてくるレイドは、奪還編の前半における最大の壁です。なお、アニメ4期ではレイド役を杉田智和さんが演じることが公式に発表されています。レイドの強さと過去のさらなる掘り下げは レイド・アストレアと大災編(8章)への影響 もあわせてどうぞ。
監視塔で起きる“連続事件”と疑心
閉ざされた塔の中で、仲間が命を落とし、遺体が消えるという異常事態が連続して発生します。誰が、なぜ──。疑念が一行を蝕み、記憶を失ったスバル自身もまた、犯人ではないかと疑われる窮地に立たされます。頼れる過去の記憶もなく、信じてもらえる実績の記憶も自分にはない。これ以上ない孤独と絶望の中で、それでもスバルが踏みとどまろうとする姿が、奪還編の精神的な核になります。
この“塔という密室”で起こる連続事件は、構造としてはミステリーのフーダニット(犯人当て)の体裁をとりながら、リゼロならではの「死に戻り」と組み合わさることで独特の緊張感を生みます。一度の失敗が即座に死に直結し、やり直すたびに状況が少しずつ変わる──犯人の正体に近づくほど、スバルが背負うリスクと孤独は増していきます。仲間に真実を打ち明けられない苦しさ、信じてほしいのに信じてもらえないもどかしさが、奪還編前半の読者の胸を締めつけます。
暴食の大罪司教ルイ・アルネブとの因縁
暴食の大罪司教は“三つ子”で構成される特異な存在です。
- ライ・バテンカイトス──相手の経験や記憶の“質”を好む「美食家」。
- ロイ・アルファルド──誰彼構わず喰らう「悪食」。ライと肉体を共有する。
- ルイ・アルネブ──肉体を持たず、兄たちのおこぼれの“いい所”ばかりを食べる「飽食」。スバルの記憶を喰った張本人。
奪還編は、このルイ・アルネブとの対峙が物語の核心になっていきます。彼女(ルイ)はスバルから記憶を奪った直接の元凶であり、「記憶の回廊」をめぐる攻防の中心人物です。三つ子の長兄ライについては 「リゼロ」ライ・バテンカイトスとは?レムの名前を奪った権能、ルイのその後(=スバルから「スピカ」と名付けられ、第7章ヴォラキア編で大きな役割を担う転換)については ルイ・アルネブ完全解説(スピカへの改名・星食まで) で深掘りしています。
補足:ルイが「スピカ」と名付けられ、権能が「暴食」から「星食(スターイーター)」へと変質するのは第8章以降の展開です。奪還編(第6章)の時点では、あくまでスバルの記憶を奪った敵として描かれます。
ベアトリスの“支え”と、揺るがぬ絆
記憶を失い「お前は誰だ」「俺はお前を知らない」と問うスバルを、それでも信じ抜くのが相棒の精霊ベアトリスです。スバルとベアトリスの契約の経緯と、その絆の意味は ベアトリスとスバルの契約まとめ に詳しいのでぜひ。記憶という“積み上げ”を失ってもなお、ふたりの関係が壊れないことが、奪還編における希望の灯になります。記憶がなくてもスバルがスバルでいられる──その証明を、ベアトリスの存在が静かに支えていきます。
エミリアの覚醒と成長
ヒロインのエミリアもまた、監視塔の試練を越えて大きく成長します。封印されていた過去の記憶と向き合い、極限の局面で氷の権能を解き放つ彼女の姿は、奪還編のクライマックスを彩る見せ場のひとつです。物語後半におけるエミリアの力の到達点については エミリアの権能・強さの推移(最新章まで) で整理しています。喪失編で頼れなくなったスバルの“穴”を埋めるように、エミリアが前へ出る──その逆転の構図も奪還編の魅力です。
シャウラとの別れ
明るく賑やかに一行を迎えた監視塔の番人シャウラ。その正体は、元は魔獣「紅蠍(くれないさそり)」でありながら、大賢者フリューゲルとエキドナによって人の姿を与えられた人工精霊でした。彼女は“お師様”フリューゲルの命令に従い、サテラの封印の祠を守るため、400年もの長きにわたって監視塔の「番人」を務めてきたのです。奪還編のクライマックスでは、試験のルールが破られたことで抑制が解け、シャウラは紅蠍の巨体へと戻って暴走します。そしてエミリアが最後の試験を突破することで、彼女は番人としての役目を終える──孤独な400年に幕を下ろす、忘れがたい別れが訪れます。シャウラと“お師様”フリューゲルをめぐる謎は シャウラの正体と最期(フリューゲル=スバル説)、フリューゲルという人物そのものは 「リゼロ」フリューゲルとは?大賢者の正体 で考察しています。
レムの“目覚め”──ただし記憶は戻らない
奪還編で多くの読者がもっとも気にかけるのが、眠り続けてきたレムの動向でしょう。原作第6章の終盤、暴食との決着が近づく局面で、ロズワール邸で眠り続けていたレムはついに意識を取り戻します。ただし、これは“完全復活”ではありません。記憶は戻らず、スバルのこともラムのことも思い出せないまま目覚めるのです。さらにレムはスバルから漂う「嫉妬の魔女」サテラの匂いを察知し、彼を恐ろしい存在と認識して拒絶します。シリーズ屈指の切ない再会として知られる場面ですが、ここで“記憶まで戻る”わけではない点は要注意です(詳しくは後述のFAQへ)。
第6章のラスト──そして第7章ヴォラキア編へ

監視塔での死闘に決着がつくと、物語は唐突に次の舞台へと放り出されます。原作第6章の結末では、突如現れた黒い影に飲み込まれ、スバル・レム・ルイの3人が遠く離れた「ヴォラキア帝国」へと転移してしまうのです。これがそのまま第7章「ヴォラキア編」の幕開けになります。
つまり奪還編は、第6章の“奪還”を描き切ると同時に、リゼロ最大級の長編である第7章への扉を開く役割を担っています。記憶を失ったままのスバル、目覚めたものの彼を拒むレム、そして敵だったはずのルイ──この奇妙な三人が見知らぬ帝国に放り出されるラストは、続きへの強烈な“引き”になっています。第6章全体の流れと位置づけは 「リゼロ」6章(プレアデス監視塔編)完全解説、結末までの詳細な振り返りは 第6章 結末まで完全網羅ガイド と 第6章 プレアデス監視塔 完全まとめ をどうぞ。
この第七章(ヴォラキア帝国編)がアニメでいつ・どこまで描かれるのか――【リゼロ】アニメ5期はいつ?Arc7帝国編のアニメ化予想で、過去の放送間隔からの時期予想と帝国編の見どころを詳しく整理しています。
タイトル「奪還」が意味するもの【考察】

「奪還」は、前半「喪失」と対になる言葉です。喪失編でとことん失わせ、奪還編で奪い返す──この二部構成そのものが、第6章のテーマを体現しています。では、奪還編で“奪い返されるもの”とは具体的に何なのでしょうか。
第6章が突きつける最大の問いは、「その人がその人であると、いったい何によって言えるのか」という“存在証明”です。記憶を失ってもなお、ナツキ・スバルがスバルであり続けられるのはなぜか。積み上げた記憶が消えても、彼を信じるベアトリスがいて、彼を待つエミリアがいて、彼自身が「それでも前に進む」と選び取る限り、スバルはスバルでいられる。奪還編は、記憶という“過去の証拠”を奪われた人間が、それでも「自分が自分である理由」を未来の選択によって取り戻していく物語なのです。
同じ第6章では、シャウラが「番人としての役目」という与えられた存在理由から解き放たれ、ルイ/暴食が「喰らうこと」でしか自分を満たせない歪んだ存在として描かれます。“何によって自分であるか”という問いは、スバルだけでなく塔に集う者たち全員に投げかけられています。奪還編で「何が、どんな形で奪い返されるのか」に注目すると、この章が単なるアクションではなく、リゼロという作品の核に触れる哲学的なドラマであることが見えてきます。
もうひとつ見逃せないのが、「奪還」は決して“元通りに戻す”ことと同義ではない、という点です。失われた記憶がそっくりそのまま帰ってくることだけが救いではなく、たとえ過去を取り戻せなくても、今を生きる自分が新たに絆を選び直すこともまた“奪還”の一形態だ──第6章はそんな価値観を静かに提示します。喪失をなかったことにするのではなく、喪失を抱えたまま前へ進む。だからこそ奪還編のラストは、すべてが綺麗に解決するハッピーエンドではなく、新たな喪失(レムの拒絶、見知らぬ帝国への放逐)を孕んだまま次章へ続いていきます。この“割り切れなさ”こそが、リゼロが多くの読者の心を掴んで離さない理由のひとつです。
原作第6章のどこ?何巻で読める?

第6章「プレアデス監視塔編」は、原作小説の第21巻〜第25巻です。これはKADOKAWA公式で確認できます——21巻の商品ページに「プレアデス監視塔を舞台に、『記憶』と『賢者』と相対する新章第6章開始!」、25巻の商品ページの帯に「昨日と明日の交錯する六章完結」とあります。奪還編(第78〜85話)は、そのうち後半〜結末を映像化しました。喪失編が前半(記憶喪失〜塔での試練)、奪還編が後半(事件の真相〜暴食との決着〜第6章の結末)という配分です。
原作で一気に結末まで読みたい方へ。第6章は21巻で始まり、25巻で決着します(25巻の帯に「六章完結」と明記されています)。アニメの先(第7章ヴォラキア編)まで進みたい場合は、第6章の巻を読み終えたらそのまま続巻へ進むのがおすすめです。
巻数や章ごとの対応をまとめて確認したい方は アニメ4期はどこまで?原作何巻・第何章か を、主要キャラの関係整理は リゼロ相関図 を、塔そのものの設定は プレアデス監視塔とは? をあわせてご覧ください。主人公ナツキ・スバルの歩みを通史で押さえたい方は 「リゼロ」ナツキ・スバル完全解説 もおすすめです。
よくある質問(FAQ)

Q. 奪還編は原作小説の何巻ですか?
A. 第6章「プレアデス監視塔編」の後半(第78〜85話)にあたります(第6章全体では第21巻〜第25巻)。各話がどの巻に対応するかは、本記事が確認した公式の商品ページ・STORYには示されていないため、原作で追うなら第6章の巻(21〜25巻)を通して読むのが確実です。本記事の案内枠では24巻からをおすすめしています。詳しい巻・章対応は アニメ4期はどこまで? を参照してください。
Q. レムは奪還編で目覚めますか?記憶は戻りますか?
A. 原作第6章の終盤で、眠り続けていたレムが“目を覚ます”展開があります。ただし、これが奪還編(全8話)のどの話数で描かれるかは公式発表が優先となるため、ここでは断定しません。そして極めて重要な点として、目覚めても記憶は戻りません。レムはスバルのこともラムのことも思い出せず、むしろスバルを恐れて拒絶します。レムの記憶が完全に回復するのは、ずっと先の第9章での出来事です。「目覚め=記憶も戻る」ではないので、混同しないようご注意ください。レム自身の人物像は 「リゼロ」レム(鬼)完全解説 をどうぞ。
Q. スバルの記憶は奪還編で戻りますか?
A. これは本編最大級の見どころにあたるため、ここで結末を断定するのは避けます。確実に言えるのは、奪還編が「記憶を奪った暴食ルイとの決着」と「記憶の回廊をめぐる攻防」を中心に進むこと、そして“記憶という過去の証拠を失っても、スバルがスバルであり続けられるか”という存在証明のドラマがクライマックスを形づくる、という点です。スバルの記憶がどうなるのかは、ぜひ放送(または原作第6章)でご確認ください。
Q. 喪失編と奪還編は何が違うのですか?
A. ひとことで言えば「失う物語」と「奪い返す物語」です。喪失編(全11話)はスバルが記憶を奪われ、仲間が疑心に揺れ、絶望が積み上がっていく前半。奪還編(全8話)はその絶望の底から、暴食との決着・シャウラとの別れ・エミリアの覚醒を経て“奪い返し”ていく後半です。両者を合わせて原作第6章ひとつ分を描く、表裏一体の関係になっています。前半の整理は 喪失編まとめ をどうぞ。
Q. 奪還編から見ても話についていけますか?
A. 奪還編は喪失編の直接の続きであり、第6章という長い物語の“結末パート”です。背景を知らないと感情の重みが伝わりにくいため、最低限、喪失編(4期前半)は観ておくことを強くおすすめします。さらに余裕があれば、1〜3期と劇場版・OVAまで見返しておくと、クライマックスの一手一手がまるで違って届きます。視聴順は アニメを見る順番ガイド を参考にしてください。
奪還編をアニメで観るには(喪失編・1〜3期の復習も)

奪還編は2026年8月12日に放送が始まり、9月30日の第85話で最終回を迎えました。いまから前半「喪失編」、さらに1〜3期や劇場版・OVAを見返しておくと、クライマックスで描かれる“奪還”の感情がまるで違って届きます。リゼロは全シリーズが配信で見放題なので、奪還編とあわせて一気に見返すこともできます。とくに監視塔編は、それまで積み上げてきたスバルの絆や成長を踏まえてこそ刺さる物語。記憶を失う痛みを“こちら側”が覚えているからこそ、奪還編は胸に迫ります。
復習の優先順位に迷ったら、まずは直前の第3章(プリステラ/白鯨・大兎をめぐる戦い)と、喪失編で描かれた監視塔到達までの流れを押さえるのが効率的です。レムが眠りについた経緯、ユリウスが名前を奪われた経緯を思い出しておくと、奪還編で“失われたまま”の彼らがどう扱われるのかが、より深く理解できます。時間がなければ喪失編だけでも見返しておけば、奪還編の導入には十分ついていけます。
放送終了後に配信で観る方法
奪還編は2026年8月12日(水)から全国21局で放送され、9月30日の第85話で放送を終えました。放送期間中は、アニメ公式が「ABEMA・dアニメストアにて地上波先行・最速配信決定!」と告知していたとおり、この2つのサービスが先行配信でした。放送終了後は、Prime Video・Huluなどの見放題サービスでも第85話まで配信されています(2026年10月7日時点。最新の配信状況は各サービスでご確認ください)。
放送時刻については、公式が2026年8月5日の告知で、奪還編初回(第78話)について3局の放送時間を個別に案内していました。tbc東北放送は24分押し、長崎放送は8月12日からレギュラー枠の時間そのものが変更、鹿児島放送は「30分押しの可能性あり」という案内でした(放送は2026年9月30日に終了済み)。
📚 原作小説で第6章(プレアデス監視塔編)を読む(Amazon)
📺 喪失編のおさらいを見放題で(奪還編を見返す前に)
Huluでは1st〜3rd seasonにあたる全66話と4th season(第67〜85話の全19話。後半「奪還編」も最終回の第85話まで)が見放題配信中です(2026年10月5日時点)。配信状況は変更されることがあります。最新のラインナップはリンク先でご確認ください。
まとめ

リゼロ4期「奪還編」(全8話・2026年8月12日〜)は、原作第6章「プレアデス監視塔編」のクライマックスを描く後半クールです。喪失編で失った記憶・名前・信頼・自分自身を、スバルたちがどう“奪い返す”のか。死者の書と記憶の回廊、初代剣聖レイド・アストレアの壁、暴食ルイ・アルネブとの因縁、ベアトリスの揺るがぬ支え、エミリアの覚醒、そしてシャウラとの別れ──シリーズ屈指の名場面が連続します。
さらにラストでは、スバル・レム・ルイがヴォラキア帝国へと飛ばされ、物語は第7章へと加速します。「喪失」から「奪還」へ、そして次なる冒険へ。前半を観た今こそ、原作の流れを押さえながら、後半「奪還編」(2026年8月12日〜9月30日放送)を見返したいところです。
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下記のリゼロのアニメ・OVAの映像作品は、動画配信サービスで視聴できます。
- リゼロアニメ 1st Season(原作第1〜3章)
- リゼロアニメ 2nd Season(第4章・聖域編)
- リゼロアニメ 3rd Season(第5章・水門都市プリステラ編)
- リゼロアニメ 4th Season(第6章・プレアデス監視塔編/全19話・2026年9月30日に放送終了)
- リゼロOVA「Memory Snow」
- リゼロ劇場版「氷結の絆」
Amazon Prime Videoでは、アニメ1期〜4期(4期は全19話)とOVA2作品がプライム会員の見放題対象として配信されています(2026年10月7日時点)。初回30日間の無料体験があるため、体験期間内ならリゼロの一気見に料金はかかりません。
※無料体験後は有料。最新の配信状況はリンク先でご確認ください。

