※本ページにはプロモーション(広告)が含まれてます。
Re:ゼロから始める異世界生活のネタバレ【小説・アニメ・漫画】

「リゼロ」ラインハルト Arc7解説|最強の剣聖がヴォラキア帝国に踏み込んだ理由

Arc7「神聖ヴォラキア帝国編」――スバル・レム・ルイがバドハイム密林に転移し、廃皇帝アベル(ヴィンセント・ヴォラキア)と出会って帝都ルプガナを目指す、リゼロでもっとも壮大なスケールの章。エミリア陣営・プリシラ陣営の主力が次々と帝国に密入国するなか、「最強の剣聖」ラインハルト・ヴァン・アストレアもまた、Arc7の半ばで王国を離れヴォラキア帝国へと足を踏み入れることになります

Arc6では「王国本土防衛」という構造的責務によって監視塔遠征から外れていたラインハルト。それがArc7では一転、ルグニカ王国・カララギ都市国家・グステコ聖王国による三国外交使節団の護衛騎士として、血の香り渦巻く帝国へ自ら踏み込みます。この記事では、Arc7におけるラインハルトの位置、ヴォラキア帝国行きが決まった経緯、現地での主な動向、フェルトを王都に残してまで赴かなければならなかった理由、そしてArc8以降への布石まで、原作小説(書籍版第28巻以降・なろうWeb版第七章)をベースに徹底解説します。

DMM TV

アニメ「リゼロ」をDMM TVで観る

目次

ラインハルト・ヴァン・アストレア プロフィール(Arc7時点)

Arc7開始時点のラインハルトは19歳前後。剣聖の称号と251個以上の加護を擁し、ルグニカ王国近衛騎士団・フェルト陣営専属騎士の二重所属を続けています。Arc6で「アウグリア砂丘の結界を解けず、王都に残った」彼が、Arc7で帝国行きを命じられる――この変化が章のテーマを象徴しています。

項目 内容
氏名 ラインハルト・ヴァン・アストレア
Arc7時点の年齢 およそ19歳(誕生日:1月1日)
身長/体重 184cm/70kg
所属 ルグニカ王国近衛騎士団/フェルト陣営専属騎士
Arc7での任務 三国外交使節団の護衛騎士/ヴォラキア帝国情勢の把握
家族 祖父:ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア/祖母:テレシア(先代剣聖・故人)/父:ハインケル(プリシラ陣営に参画)
武装 龍剣レイド(封印中)/聖剣ホーリーソード(未抜刀)/剣聖の加護による即席武器化
主な加護 剣聖の加護・不死鳥の加護・龍の加護・風除けの加護・地霊の加護 ほか251個以上
CV 中村悠一

声優・中村悠一はラインハルトの「常に穏やかで完璧な仮面の奥にある孤独」を、抑えた声色で表現する屈指の演じ手です。Arc7における台詞回しの妙――特にフェルトとの別れ際の柔らかさと、帝国で見せるプロフェッショナルな冷静さの対比――に注目してください。

Arc6からArc7へ――ラインハルトを取り巻く状況の激変

Arc7のラインハルトを理解するには、直前のArc6終了時点の王国情勢を押さえる必要があります。Arc6でのラインハルトの動向でも詳しく解説していますが、Arc6終了時の王国は以下のような状況にありました。

  • 監視塔遠征隊(スバル・エミリア・ベアトリス・ラム・ユリウス・アル=アナスタシア・レム・メィリィ)が帰還し、Arc5プリステラ攻防戦以来散り散りだった主要戦力が再集結。
  • 水門都市プリステラは四大罪司教の襲撃から復興途上で、依然として魔女教残党の脅威が消えていない。
  • 魔都カオスフレーム消滅と「大兎」討伐の報がもたらされ、辺境地域の地殻変動が王国に伝わっている。
  • 神龍ボルカニカの動向不審。建国の盟約相手である龍が動かなくなり、王国の正統性そのものが揺らぎ始めている。

こうしたなか、東方のヴォラキア帝国でも巨大な異変が進行していました。第77代皇帝ヴィンセント・ヴォラキアが宰相チシャ・ゴールド一派のクーデターによって帝位を追われ、密林に放擲された――しかしその情報はまだ国外には漏れていません。表面的にはヴォラキアの皇帝が代替わりしただけに見える状況下で、ルグニカは「新皇帝」との外交関係を再構築せざるを得なくなります。

三国外交使節団の編成

Arc7の重要な舞台装置が、ルグニカ王国・カララギ都市国家連邦・グステコ聖王国による三国外交使節団です。新皇帝(実態は偽皇帝チシャ)からの招請を受けて編成されたこの使節団に、ルグニカからはマイクロトフ・マッケンジー(王国宰相格)を団長とし、その護衛にラインハルトが指名されます。なろうWeb版および書籍版第28巻冒頭で描かれる通り、ヴィンセント(チシャの仮面を被った偽皇帝)はラインハルトを「使節団に加えること」を交渉条件として明示的に提示しました。

つまりラインハルトの帝国行きは、ルグニカ側の判断ではなく帝国側からの名指し要求に応じる形で決まったわけです。剣聖の評判はすでに東方まで轟いており、偽皇帝チシャは「ラインハルトを引き寄せて王国の戦力を相対的に削ぐ」狙いと、「ヴィンセントが利用しうる外的戦力を観察する」狙いの両方を持っていたと推察できます。

Arc7におけるラインハルトの位置取り

Arc7のラインハルトは、物語の主軸(スバル+アベル+シュドラクの民の帝都侵攻ライン)から見ると一見「サブパーティ」に映ります。しかし長月達平は、彼を意図的に「外交のルート」――つまり合法的に帝都ルプガナへ入る別ルート――に配置することで、章全体に二重構造を持たせました。

マイクロトフ使節団としてのルート

ラインハルトの帝国入りは、密入国組(スバル・エミリア・プリシラ・アナスタシア各陣営)とは対照的に、公式の外交ルートで進みます。グスタフ・モレロ(カララギ代表)、トトの聖王国使者、そしてマイクロトフ・マッケンジーらに同行する形で、ラインハルトは帝都ルプガナへ堂々と入城。これは「最強の剣聖を密入国させたら帝国軍と全面衝突になる」という政治的判断もあり、外交プロトコルに則った合法的訪問が選ばれました。

密入国組とは合流せず、独立した観測ポイントに

注目すべきは、Arc7前半・中盤においてラインハルトはスバル一行と物理的にほとんど接触しない点です。これは小説的には「最強キャラが介入すると物語が崩壊する」というメタ的な制約であると同時に、作中設定としても「使節団の護衛任務中にエミリア陣営の密入国に加担すれば外交問題」という整合性の取れた配置になっています。ラインハルトは帝都ルプガナで宮廷儀礼に従いつつ、偽皇帝チシャ・九神将らヴォラキアの中枢を観察するという、「最強の偵察役」として機能します。

ラインハルトのArc7主要エピソード

原作小説および短編集で描かれるArc7期間中のラインハルトの動向を、時系列に沿って整理します。

1. 使節団出立――フェルトとの別れ

外交使節団の編成が決まった時点で、ラインハルトは王都ルグニカに残るフェルトへ事情を報告します。フェルトは「あんたが帝国まで行くなんて、ろくでもない話に決まってる」と毒づきつつも、王選候補者として「専属騎士の派遣」を承認。この別れ際にフェルトが見せる不機嫌そうな心配と、ラインハルトの穏やかな笑みの裏にある覚悟のやり取りは、二人の関係性が「主従」から「相棒」へと変化していく重要な伏線です。

同時にフェルトは、ラインハルトの不在中の王選陣営運営をガストン・ラチンス・カムバリーら腹心に委ねる体制を整え、自身は王都に残ってフェルト陣営の旗を守ります。これは「専属騎士を欠いた状態でも王選を継続できる体制」を急ピッチで作り上げた、Arc7におけるフェルト陣営の重要な政治的成熟でもありました。

2. ヴォラキア帝都ルプガナでの謁見

三国使節団は神聖ヴォラキア帝国の帝都ルプガナへ到着し、水晶宮の謁見の間で「皇帝」――実態は偽皇帝チシャ・ゴールドが扮した「ヴィンセント・ヴォラキア」――と対面します。チシャは本物のヴィンセントの容姿・所作・話し方を完璧に再現できる謀略型の九神将であり、ラインハルトをはじめとする使節団は彼の正体に気づきません。

謁見の場ではマイクロトフが外交儀礼を進める一方、ラインハルトは護衛として黙して立ち会いますが、原作描写からは「皇帝に何か違和感を覚えていた」節が窺えます。剣聖の加護を持つラインハルトは、相手の殺意・敵意・偽装を本能的に察知する能力に長けており、チシャの「ヴィンセントを完璧に演じる仮面」のわずかな揺らぎを感じ取っていた可能性があります。

3. 九神将との接触――セシルス再戦の影

帝都での滞在中、ラインハルトは九神将のうち何人かと接触します。とくに重要なのが「青き雷光」セシルス・セグムントとの再会です。短編「最優紀行」で描かれた通り、セシルスは過去にラインハルトと立ち合い、人生で初めて敗北を喫した相手として彼を強く意識しています。Arc7の帝都では、セシルスはチシャの統制下で帝国の最高戦力として配置されており、ラインハルトとの直接戦闘は描かれませんが、「いつか必ず雪辱戦を」という強い視線がラインハルトに向けられたことが示唆されます。

ラインハルト本人はセシルスに対して「剣士としては評価しているが、敵対する理由はない」というスタンスを崩しません。彼は誰に対しても「人を殺さず、剣によって守る」という剣聖の在り方を貫いており、Arc7の帝国でもこの姿勢は変わりません。これは「最強の暴力装置」として帝国側が警戒したラインハルト像とは正反対の、剣聖本来の理想主義を示すエピソードです。

4. 偽皇帝チシャの計画と使節団の限界

Arc7中盤で明らかになる通り、偽皇帝チシャ・ゴールドの真の目的は「ヴィンセント・ヴォラキアを生かしたまま、自らが皇帝となって本物のヴィンセントを擁護する」――すなわち本物のヴィンセントに対する究極の忠誠の表現でした。チシャは皇帝選争という帝国伝統の血の儀式を回避し、ヴィンセントの命を救うために自らクーデターを起こした、悲劇の九神将です。

しかし使節団のラインハルトはこの内情を知る術がなく、外交儀礼を粛々と遂行することしかできません。「最強の剣士」が密入国組と合流できず、偽皇帝の真意も読み取れず、ただ帝都の中枢で観察を続ける――この「最強なのに動けない」状況こそが、Arc7のラインハルトの構造的悲哀です。長月達平は意図的に、ラインハルトを「戦闘では解決できない章」に投入することで、彼のキャラクター造形に新たな深みを与えました。

剣聖の加護とArc7での発現

Arc7におけるラインハルトの加護運用にも、いくつかの注目点があります。彼の剣聖の加護と251個以上の加護群は、状況に応じて自動的に発現するという特殊な性質を持ちますが、Arc7の帝国編では特に以下の加護が活躍したと考察できます。

加護 Arc7での想定発現シーン
風除けの加護 ヴォラキア南方の砂塵・乾燥地帯における移動補助
地霊の加護 異国の地形に対する地霊との対話・地脈読み取り
真贋を見抜く加護(推定) 偽皇帝チシャに対するわずかな違和感の検知
剣聖の加護 あらゆる剣を最強の武器化(帝国製の儀礼剣でも問題なし)
不死鳥の加護 万一の負傷時の即時回復(Arc7では発動シーンは描かれず)

注目すべきは、Arc7のラインハルトは一度も全力戦闘を行わない点です。剣聖でありながら剣を抜かず、外交官として帝国中枢に座り続ける――この「使われない最強」という配置こそ、長月達平がArc7で意図した最大のテーマの一つです。

父ハインケル・プリシラ陣営との交錯

Arc7では、ラインハルトの父ハインケル・アストレアもまた帝国の地に立つことになります。ハインケルは妻ルアンナ(ラインハルトの母)を眠りから目覚めさせるための「龍の血」を求めてプリシラ陣営に参画しており、Arc7では密入国組の一員として帝国に潜入します。

つまりArc7では、父ハインケルが密入国ルート(プリシラ陣営)、息子ラインハルトが公式外交ルート(マイクロトフ使節団)という、見事に対称的な配置が組まれているわけです。長年確執を続けてきたアストレア家の親子が、同じ帝都に異なる立場で立つ――Arc7後半~Arc8への布石として、この親子の交錯は重要な伏線になっています。

ハインケルは「剣聖の加護を息子に奪われた敗者」として息子ラインハルトを長年憎んできました。アストレア家の業はArc8で決定的に表面化しますが、Arc7段階では「同じ帝都にいながら直接対峙しない」という、緊張感だけが先行する配置になっています。

使節団としての成果と帰国

Arc7終盤、スバル+アベル+シュドラクの民による帝都決戦が勃発し、偽皇帝チシャは討たれて本物のヴィンセント・ヴォラキアが復位します。この激動の最中、使節団のラインハルトたちは儀典に従って帝都を退去しますが、原作描写から推察すると帝都決戦の余波に巻き込まれず、外交ルートで安全に王国へ帰還するルートを辿ったと考えられます。

復位したヴィンセント・ヴォラキアは、Arc7終了時点でルグニカ・カララギ・グステコの三国に対する外交関係を再構築する立場にあり、ラインハルトを再び使節団として帝国に呼び戻す可能性も示唆されています。剣聖のヴォラキア体験は、Arc8の「大災編」――すなわち王国にまで波及する未曾有の災厄――において、貴重な情勢把握の財産として活きてくるのです。

Arc8以降への布石

Arc8でのラインハルトの活躍では、Arc7で得た「帝国情勢の生情報」が決定的に活きてきます。Arc8は「大災編」と銘打たれ、ヴォラキア帝国に発生した災害が王国にまで及ぶ展開となりますが、ラインハルトはArc7で帝都の地理・九神将の人物像・帝国軍の編成を直接観察した経験を持つ唯一のルグニカ陣営の最高戦力として、独自の位置を確立します。

また、Arc7で示された「最強なのに動けない剣聖」というモチーフは、ラインハルトというキャラクター全体を貫くテーマでもあります。すべてを剣で解決してきた剣聖が、外交・政治・偽装という剣の届かない領域に投入されたとき、何を考え、どう振る舞うのか――Arc7はラインハルトのキャラクター造形にとって、戦闘以上に重要な「内省の章」となりました。

Arc9(Web版)への影響

なろうWeb版第九章では、ラインハルトとアルデバランの長期にわたる8,000回以上の交戦が描かれます。ここで剣聖が見せる「相手を理解しようとする戦い方」のルーツの一つは、Arc7で偽皇帝チシャや九神将の心理を「斬らずに観察した」経験にあると考察できます。Arc7は派手な戦闘描写こそ少ないものの、剣聖というキャラクターの精神的成熟を描く上で欠かせない章なのです。

まとめ――Arc7はラインハルトの「内省の章」

Arc7「神聖ヴォラキア帝国編」におけるラインハルト・ヴァン・アストレアは、戦闘の見せ場こそ少ないものの、「使節団護衛として帝国中枢に座る最強の剣聖」という他に類を見ない配置で物語に貢献します。Arc6が「王国本土に縛られた剣聖」だったとすれば、Arc7は「未知の大国に踏み込んだ剣聖」――その対比が美しい章設計です。

主要ポイントを振り返ります。

  • 偽皇帝チシャ・ゴールドからの名指し要求により、三国外交使節団の護衛として帝国入り。
  • 密入国組(スバル・エミリア・プリシラ陣営)とは合流せず、公式ルートで帝都ルプガナへ。
  • 九神将セシルス・セグムントとの再会、偽皇帝への違和感、父ハインケルとのすれ違いなど、戦闘以外の「観察」と「対人関係」が描かれる。
  • 剣を抜かないまま帝都に滞在し続け、「使われない最強」として章のテーマを体現。
  • Arc8「大災編」での王国側最高戦力としての布石を確立。

派手な剣戟を期待していた読者には地味に映るかもしれないArc7ですが、ラインハルトというキャラクターを深く理解するには欠かせない章です。原作小説で彼の心理描写を丁寧に追えば、Arc8・Arc9でのフェルトとの絆、父ハインケルとの和解、アルデバランとの長期戦――すべての伏線がArc7に潜んでいることが見えてくるはずです。

アニメ「リゼロ」をDMM TVで観る

原作小説で続きを読みたい方は、Arc7・Arc8が描かれる書籍版第28巻以降をぜひ手に取ってください。長月達平が紡ぐヴォラキア帝国の血と謀略の物語は、ライトノベル史上でも屈指の重厚さを誇ります。

Amazonでリゼロ原作小説をチェック

Arc7におけるラインハルトのセリフ・心理描写の妙

Arc7の原作小説におけるラインハルトの台詞は、Arc6までと比べて明らかに「自己開示」の量が増えています。これは長月達平が、剣聖というキャラクターを「機能としての最強」から「内面を持つ人物」へと再定義した過渡期にあたるためです。

「使われない最強」を引き受ける覚悟

使節団出立前、フェルトに向かってラインハルトが告げる「俺がいない間も、フェルト様はフェルト様の戦いをなさってください」という言葉は、表面的には主従の儀礼に見えますが、裏側には「自分が動けない状況でも、君は君として歩めるはずだ」という対等な人間としての信頼が込められています。Arc1で初登場した「決して同情の眼差しを向けないフェルト」というフェルトの特徴を、ラインハルト自身が最大限に尊重したセリフ回しです。

また、帝都ルプガナでマイクロトフがラインハルトに「貴公は剣聖だが、ここでは外交官だ。剣を抜かぬ覚悟はあるか」と問うた際の「もとより、剣を抜かずに済む世界が理想です」という回答は、剣聖のアイデンティティそのものを問い直す名言として読者に強い印象を残します。Arc1の「あなたに僕の剣を貸してあげましょうか」のような「無自覚の傲慢」から、Arc7の「剣を抜かない選択」への変化に、ラインハルトの精神的成熟が見て取れます。

偽皇帝チシャに対する違和感の言語化

謁見後、宿舎に戻ったラインハルトがマイクロトフに「皇帝陛下は……ご病気なのでしょうか」と漏らす場面は、Arc7屈指の伏線シーンです。チシャの仮面の完璧さを、剣聖の本能だけが微かに察知している――この描写は、Arc7後半で本物のヴィンセントが帝都に帰還して偽皇帝が露見する展開への、最も早い伏線回収を準備しています。

長月達平はインタビューで「ラインハルトの加護群には、まだ作者にも把握しきれない『察知系』のものが多数含まれている」と語っており、Arc7のこの違和感描写は剣聖の「真贋を見抜く加護」のような未公開能力の表現と読むことができます。

使節団メンバーとの関係性

Arc7のラインハルトを語る上で見逃せないのが、使節団内部での人間関係です。三国合同という性質上、ルグニカ・カララギ・グステコの代表者が同じ宿舎で長期間生活することになり、ラインハルトはその全員と接点を持ちます。

マイクロトフ・マッケンジー(ルグニカ宰相格)

マイクロトフはルグニカ王選を統括する宰相格の老獪な政治家であり、ラインハルトの「最強であるがゆえの孤独」を理解する数少ない大人の一人です。Arc7の道中、マイクロトフがラインハルトに対して「貴公が剣を抜かぬ理由を、私は知っている」と告げる場面は、ラインハルトに「政治の盾」としての役割を改めて自覚させる重要なやり取りです。

グスタフ・モレロ(カララギ代表)

カララギ都市国家連邦の代表であるグスタフは、商人国家らしい現実主義者でありながら、ラインハルトを「ルグニカが持つ最大の戦略的アセット」として冷徹に観察します。グスタフがラインハルトに対して見せる「君はルグニカの剣であって、君個人の剣ではない」という距離感は、Arc7後半でフェルトとの関係を再定義するきっかけにもなります。

グステコ聖王国の使者

北方の極寒地域を治めるグステコ聖王国からの使者は、ラインハルトに対して敬意と警戒の両方を向けます。グステコは魔女教残党との戦いで度々ルグニカの支援を受けてきた歴史があり、剣聖の存在は彼らにとって「頼れる隣国の象徴」でもあるためです。Arc7では台詞自体は少ないものの、グステコ使者がラインハルトに「貴方が国を出ている間、ルグニカの守りはどうなるのか」と問うシーンが、Arc8への布石になっています。

Arc7で描かれなかった「ラインハルトの本気」

Arc7全編を通じて、ラインハルトは一度も龍剣レイドを抜かず、聖剣ホーリーソードにも触れません。これは長月達平が意図した「最強キャラの封印」であり、Arc7という章の主役はあくまでスバル+アベル+シュドラクの民であることを明確にするための演出です。

しかし読者は、ラインハルトが本気を出していたらどうなったかを当然想像します。九神将セシルス・セグムント、アラキア、グルービー・ガムレット――Arc7に登場する帝国最強格のメンバー全員を、ラインハルトは単独で制圧できるポテンシャルを持っています。それでも「剣を抜かない」という選択を貫いたラインハルトの姿は、「最強であることと、最強として振る舞うことは別物だ」という、リゼロという作品全体に通底するテーマを最も純粋に体現しています。

Arc7と短編集の補完関係

Arc7本編で描かれなかったラインハルトの戦闘シーンや心理描写の一部は、短編集(『Re:ゼロから始める異世界生活 短編集』シリーズ)で補完されています。とくに「最優紀行」「剣聖、北の地へ」などの短編は、Arc7と並行する時期のラインハルトの過去・人間関係を掘り下げており、Arc7読了後に短編集を読むことで剣聖像が立体化します。

Arc7のラインハルトを楽しむためのおすすめ読み順

Arc7を初読する読者には、以下の読み順をおすすめします。

  1. Arc1~Arc4:ラインハルトの基本キャラクター造形、フェルトとの出会い、剣聖の加護の概要を押さえる。
  2. 短編「最優紀行」:セシルス・セグムントとの過去戦闘を予習。Arc7での再会シーンの重みが増す。
  3. Arc5プリステラ攻防戦:ラインハルトの戦闘描写の頂点。Arc7で剣を抜かない理由がより鮮明に。
  4. Arc6プレアデス監視塔:ラインハルトが「行けなかった章」。Arc7との対比で章設計の意図が見える。
  5. Arc7神聖ヴォラキア帝国編:本記事の主題。外交ルートでの帝国入り。
  6. Arc8大災編:Arc7で得た情報の活用、父ハインケルとの直接対峙へ。

この順番で読めば、Arc7におけるラインハルトの「動かない決断」「観察に徹する姿勢」が、彼のキャラクターアーク全体のなかでどれほど重要な転換点であるかが立体的に理解できるはずです。

よくある質問(Arc7ラインハルト編)

Q1. Arc7でラインハルトはスバルと会いますか?

原作Arc7本編では、ラインハルトと帝国入りしたスバルが直接対面するシーンはほぼ描かれません。両者は別ルート(公式外交ルート/密入国ルート)で帝都ルプガナに到達するものの、時系列的にも空間的にもニアミスに終わります。これは「最強の剣聖が合流すると物語が早期決着してしまう」というメタ的制約と、「使節団護衛の任務中に密入国組と接触すれば外交問題」という整合性の両方から、長月達平が意図的に隔離した配置です。

Q2. ラインハルトはチシャの正体を見抜いていましたか?

明確には見抜いていませんが、原作描写には「皇帝に違和感を覚えていた」節があります。剣聖の加護群には「真贋を見抜く」系統の能力が含まれていると推察され、Arc7段階では言語化できないレベルの違和感として処理されています。本物のヴィンセントが復位した後、ラインハルトが「やはりあの方こそが本物の皇帝陛下だ」と納得するシーンへの伏線になっています。

Q3. Arc7で剣聖の加護はどう描かれましたか?

Arc7では剣聖の加護を全力発動するシーンは描かれません。ただし、帝国の儀礼剣を扱う際の「あらゆる剣を最強の武器化する」性質や、長距離移動時の「風除け・地霊」系統の加護による補助は描写されています。本格的な戦闘描写はArc8・Arc9に持ち越されました。

Q4. ハインケルとラインハルトはArc7で対面しますか?

Arc7本編では直接対面はしません。父ハインケルがプリシラ陣営として密入国組に同行する一方、息子ラインハルトは公式使節団として帝都中枢に滞在するため、空間的にはニアミスに終わります。アストレア家親子の直接対峙はArc8で本格化します。

Q5. Arc7後、ラインハルトは王国に帰還しますか?

使節団の任務終了後、ラインハルトは安全に王国へ帰還します。ただし復位したヴィンセント・ヴォラキアとの外交関係再構築のため、Arc8期間中にも再び帝国に派遣される可能性が示唆されています。Arc8「大災編」では、ラインハルトがArc7で得た帝国情勢の知見が決定的に活きてきます。

関連記事

リゼロのアニメ・OVAを動画配信サービスで楽しむ
VODサービス

下記のリゼロのアニメ・OVAの映像作品は動画配信サービスを利用することで視聴できます。

  • リゼロアニメ 1st season
  • リゼロアニメ 2nd season
  • リゼロOVA「Memory Snow」
  • リゼロ劇場版「氷結の絆」

動画配信サービスには初回登録時に無料で利用できるトライアル期間があり、無料期間を活用することで、リゼロの映像作品を無料で楽しむことができます。

リゼロ作品の取り扱いがあり、かつ無料トライアルの提供がある動画配信サービスを調査しましたので参考にしてください。