日本最大級の小説投稿サイト「小説家になろう」発の大人気作品「Re:ゼロから始める異世界生活」の小説第26巻のネタバレ解説です。
ネタバレを見たくない方は、ページを閉じて頂きますようお願い致します。
目次
プロローグ「監視塔の人々」ネタバレ

神龍ボルカニカの登場に一同唖然
エミリアに導かれてプレアデス監視塔の最上階に向かった一同は、神龍ボルカニカがそこに佇むことに驚愕する。
ベアトリスは慌てふためき、ユリウスは涙を流して最敬礼のポーズをとる。
しかし、一同が感動しているところ、ボルカニカは同じセリフを繰り返し、エミリアがボケちゃっているみたいと説明した。
ボルカニカは「魂が虚」な状態
ベアトリスとエキドナは、ボルカニカの状態をみて、400年という長期間の孤独による精神的磨耗ではなく、「魂が虚」なのだと説明する。
ベアトリス曰く、中身が空であるが故に、決まった言葉と反応しかできないということだった。
本来の神龍ボルカニカの強さは発揮できないと言及され、戦ったボルカニカでも十分強かったのにと驚いた。
ボルカニカの「龍の血」は水門都市プリステラを救える
ただし、ボルカニカの肉体は本物であり、かつて龍の血は魔の触媒にもされていたため、水門都市プリステラの「色欲の権能」によって変貌させられた人々を救うことができると、ベアトリスが言及する。
エミリアは「龍の血」という言葉に反応するが、残念ながらボルカニカのものでは、エリオール大森林の永久凍土を溶かすことはできないと言われる。
王城に保管されている「龍の血」は心血
王城の「龍の血」は、龍の最後の心臓の脈によって溢れた血、『心血』であると強欲の魔女エキドナが記し、禁書庫に納めていた本の中に記述があった。
現時点で、王城に保管されている「龍の血」以外に、エリオール大森林の永久凍土を溶かせる手段がないと分かる。
エミリアは、もしこの時ボルカニカの龍の血によって、エリオール大森林の凍土を溶かすことができていたら、自分は王戦を降りたのだろうかと、心の中で迷いを感じていた。
嫉妬の魔女の黒い影が襲来
エミリアは、ボルカニカに龍の血を分けてもらえないかと頼むが、ボルカニカは突如大瀑布の方へと向く。
嫉妬の魔女の黒い影が襲来し、プレアデス監視塔を地下から包み込もうとした。
地下から訪れる激しい衝撃に身動きが取れなくなるが、ボルカニカは翼を広げて羽ばたく。そして、青い息吹を放つと、上がってきていた黒い影と衝突し、対消滅して綺麗に消えていった。
スバル、レムの姿が消える
エミリアはすぐに、四階層の緑部屋にいるスバルの元へ、ベアトリスを抱えて走り出す。
メィリィ、ラム、パトラッシュの姿はあったが、スバルとレムの姿が見えなくなっていた。
二人は生存しており、「南」の方角にいることがラムの共感覚、ベアトリスとスバルの契約の繋がりによって保証される。
エミリアはすぐにスバルと合流するべく、それでも冷静に、これからの行動の相談を始める。
第1章「洗礼」ネタバレ

レムは「記憶」を失い足腰も立たない
スバルはレムとの再会に感動するが、レムは自分の名前も思い出すことができない記憶喪失の状態だった。
それでもまずは、鞭やパルクールの修練と共に教わった技術の一つであるサバイバル術をもとに、川の発見とベースキャンプの構築を目指すことにする。
レムは、ラムがプレアデス監視塔で力を解放したフィードバックを受けており、腕の力は入るが、足の力は全く入らず、自分の足で動くことができない状況だった。
魔女の瘴気とルイへの態度が原因でレムと分かれる
スバルはレムを背負い、移動を開始しようとする。しかし、その場には二人以外にもルイがいて、レムはルイをどうするのかと聞く。
スバルはルイに同情できることはないと判断し、ルイはここに置いていくと伝えるが、それは間違った判断だった。
レムは、スバルに纏わりつく魔女の瘴気を嗅ぐことができ、警戒心をずっと持っていた。そして、幼いルイを見捨てると言う判断をしたスバルを信用できない人間と決め、別行動を取ることを選択する。
背負われた状態でレムはスバルの意識を奪い、ルイを引きずって森の中へ入っていった。
森の中で狩人の矢に倒れる
スバルは草原の上で目覚め、意識を落としてからそう時間が経過していないことに気付く。
草原にレムの痕跡を見つけると、大声でレムの名前を呼びながら捜索を開始した。
しかし、大声はレムではなく「狩人」に届いてしまう。狩人から放たれた強弓はスバルを捉え、死に戻りを発動させた。
『覆面男』と出会う
レムがいなくなった後の草原の場面に死に戻りしたスバルは、今度は大声を出さずに森を進む。
進んだ先にあった草原には、誰かがいたキャンプの痕跡があり、スバルはそこで『覆面男』と出会う。高貴な身なりをしたその男は、「姿隠し」で直前までスバルに視認させず、突然後ろから現れていた。
覆面男は、スバルが自分の追手ではないと判断すると、突きつけていた短刀を下ろす。
そして、レムを追うスバルの事情を聞き、居場所が反対の可能性が高いという知恵と、施しと消してスバルが所望していたナイフを与えた。
レムの仕掛けた罠にハマる
スバルは、進路を逆にとり、レムとルイの本物の痕跡を発見する。
今度こそレムと合流すると息込んで森の中に入っていったが、そこにはレムが設置した数々の罠が待ち構えていた。
第2章「勇気ある選択」ネタバレ

大中小のトラップを回避してレムを見つける
ルイが暴れてつけた痕跡を追って森の中をスバルは進むが、レムが仕掛けた大中小のトラップが次々と襲いかかってくる。
レムは学習能力を発揮し、次第にそのトラップは威力を増してきており、スバルは自分の手に負えなくなる前に、レムと合流しなければと先を急いだ。
しかし、ルイのつけた目立つ痕跡にスバルは違和感を感じる。進むはずの先に木を投げると大トラップが発動し、スバルが何を根拠としてレムを追いかけているのかも見抜かれたことが判明する。
それでも、スバルはレムの性格を考え、直接制圧にくることを予想し、上空を見上げる。
そこには木の上からスバルに飛びかかるレムの姿があった。
狩人の強弓からスバルがレムを守る
スバルは思わずレムを受け止めようとしてしまい、あっさりとレムに制圧される。
レムは、幼い子供を見捨てるような人間は信頼できないと、スバルから逃げる理由をはっきりと伝えた。
一瞬足が止まってしまうスバルだったが、見覚えのある草の揺らめきが視界に映り、放たれた強弓からレムを守るために飛びつき、そのまま転がって大トラップによってできた大穴に入った。
ルイの回収を目指すが大蛇の魔獣が登場
狩人の強弓での攻撃は続き、レムも渋々スバルと共に逃走することを承諾する。ただし、それはもちろんルイを連れてという条件付きだった。
ルイはレムによって気絶させられ、大穴の外の大木の裏側に寝かされていた。
レムは魔法や鬼族の角を出すことはできないが、膂力は肉体に宿っており、狩人に投石を仕掛けてスバルの動きを援護する。
スバルが大木の裏で寝るルイのもとに到着するが、そこに体長10mもある大蛇の魔獣が現れてしまった。思わずルイを庇うような態勢で、覚悟するスバルだったが、狩人の強弓は大蛇を捉え、狩人と大蛇の戦いが始まった。
レム、ルイを連れて川に飛び込む
スバルはこの間に少しでも距離を取ろうと、ルイを背負い、レムを抱えて、森の中を走り始める。
レムが川の音を聞き、その方角へと向かうと、崖下10mに流れる川を発見した。レムは自分を置いていけと提案するが、スバルは断固拒否する。レムを失うくらいなら、自分が失われた方がましだと本心を叫び、その言葉にレムはスバルの意気を汲んだ。
スバルは二人を連れて川に飛び込む。かろうじて気絶することから耐え、対岸にたどり着いた。
レムもルイも呼吸していることを確認し、草むらに身を隠そうと移動しようとするが、正真正銘体力が底をつき、その場で気を失ってしまった。
天幕のある陣地で捕虜となって目覚める
意識を取り戻したスバルに、態度の悪い男の声が浴びせられる。口には靴の先を入れられ、立場が分かっていないのかと詰られる。
もう一人の人が良さそうな男が現れ、状況がわかっていないのだろうとフォローし、視界を奪っていた目隠しを外してくれる。
スバルの視界には、天幕や甲冑など、まるで大河ドラマの合戦前のシーンのような光景が広がっていた。
人の良さそうな男は、スバルの立場が捕虜であることを教えてくれる。
第3章「男はつらかったよ」ネタバレ

「シュドラクの民」ではないと誤解が解ける
乱暴な男の名前はジャマル、それを静止してくれた男の名前はトッドと判明する。
トッドは、スバルに対して「シュドラクの民」ではないかと聞くが、スバルは初めて聞く単語に困惑する。その反応を見て、やっぱり違ったじゃないかとトッドが嘆息した。
スバルはレムの居場所を聞き、陣地の中の牢屋に入れられていることが分かる。
覆面男にもらったナイフに「剣狼」が刻まれていたことが判明
スバルはトッドに案内され、天幕を出てレムの元へと向かう。陣地には様々な色の天幕があり、100名程度の戦士が滞在していた。
スバルが覆面男からもらったナイフには、神聖ヴォラキア帝国の国紋である「剣狼」が刻まれ、スバルが家宝だと答えたことで、トッドはスバルが帝国貴族の関係者だと認識する。
スバルは、天幕に掲げられた「剣狼」の紋章を見て、ここがヴォラキア帝国の中だと認識し、自らの身分を明かしてエミリア達と合流する手段を失ったことを理解した。
レムは檻の中に入れられていた
レムは、水辺でジャマルの部隊が現れた際に、足が動かない状態で部隊を半壊させていた。
そのため、陣地に連れられてきた後、牢屋の檻に入れられてしまっていたのだった。
檻の中にいるレムの姿を見て、慌てて駆け寄ったスバルだったが、勢い余って、躓いてレムの入っている檻に顔から激突し、スバルに疑いの目をかけていたレムを驚かせてしまう。スバルは、とにかくレムが無事であったことを喜ぶ。
スバルはトッドにレムを外に出すようにお願いするが、部隊を半壊させたこともあり、今外に出すのはこちらの顔が立たなくなると、やんわりと断られた。
ルイが治療用の天幕で額の傷を治療される
スバルはルイの姿がないことに気付き、トッドに居場所を聞く。川に飛び込んだ時にできた額の傷を治療するために、赤い旗の天幕にいるはずだと教えられる。
頭への治療という言葉を聞き、正気を失っているルイが大罪司教に戻る可能性が頭をよぎり、スバルはすぐにルイのいる天幕へと向かう。
しかし、そこには変わらずスバルになつくルイの姿があり、スバルは安心する。ルイに施されていたのは薬や医術による治療で、治癒魔法ではなかった。
治癒魔法はヴォラキア帝国においても珍しいものであることが判明した。
黒い旗の天幕で備蓄を整理
数日後に陣地を訪れる補給部隊と合流し、陣地から離れることとなったスバルだったが、それまでの間は備蓄品の整理を仕事として任される。
備蓄品が保管されているのは黒い天幕で、スバルはルイを連れて仕事を始める。
ヴォラキアの戦士に整理整頓という概念はなく、スバルは非常に手こずったが、それ以上に大変だったのが、整理した途端に荒らすルイの存在だった。
夜にレムと合流して同じ天幕でご飯
夜に天幕に戻ると、牢屋から出してもらっていたレムの姿があり、三人で夜を過ごすこととなる。
レムとスバルの距離は、少しずつ縮まってきており、レムはスバルのために食事を取ってきてくれていた。
スバルは、待ち望んだレムとの何でもない時間を過ごせていることに、無意識に涙を流した。
ルイから魔女の瘴気がしないことが判明
スバルの魔女の瘴気を指摘するレムだったが、足の上に寝かせているルイからは、魔女の残り香はしないと断言する。
スバルはその言葉に混乱するが、一先ずはのみこむことにした。
翌日目が覚めると、トッドから飲まされた治療薬の効果があったのか、左手の痛みも消えてきていた。仕事のためにルイを連れて黒い旗の天幕へと向かったが、備品は嫌がらせのように荒らされてしまっていた。
翌朝、備蓄品整理に向かうが陰湿な嫌がらせに合う
翌日、スバルは再び与えられた仕事である黒い旗の天幕、備蓄品の整理の仕事へと向かう。
ルイもついてくるが、昨日とは態度が変わり、整理したものを散乱させることはしなかった。しかし、天幕の中の備蓄品は、意図的な嫌がらせによって荒れ果てており、スバルは陰湿な敵意を向けられることを感じる。
整理した天幕の外に出ると、ジャマルが待ち伏せをしていて、スバルを再び地面に突き伏せた。
ジャマルに再び痛めつけられる
ジャマルはトッドと同期の戦士であり、その世代の出世頭でもあった。しかし、ヴォラキア帝国では強さが正義であり、故にジャマルは自分の方が階級が上にも関わらず、トッドの言葉を聞かざるを得なかった。
ジャマルはスバルの治りかけた左手を再び負傷させる。ルイが足にしがみついて抵抗するが、容赦無く引っ張り剥がした。スバルは、ジャマルは斬りつける口実を求めているのだと察し、無抵抗を貫く。
そうする内に、トッドがその場に現れて再び救われる。スバルはまたも治療を受けることなった。
レム、ルイ、トッドとの昼食中に「魔獣」の存在を漏らしてしまう
レムは椅子に座りながら炊事の手伝いをしていた。トッド曰く、手際が良いらしい。しかし、作業をしている中で何かを思い出すことはなかった。
昼食はレム、ルイ、トッドを交えて四人で行い、その中でスバルは森の中に魔獣がいると言葉を漏らしてしまう。スバルの発言にトッドは表情を変え、レムにも魔獣の存在を確かめる。
ルグニカ王国は魔獣大国と呼ばれ、ヴォラキアでは魔獣の存在は身近ではなく、珍しいものだった。それ故にトッドは状況が変わったと判断し、部隊長を集めて「将」の元へ慌てて向かう。
トッドが婚約者の元に帰れるとスバルに喜びを伝える
翌朝、スバルはトッドの嬉しそうな声に起こされる。
眠たい頭で対応するスバルに、トッドは昨日の情報によって、数年かかる予定だった作戦が方針変更となり、すぐに婚約者の元へと帰れることになったのだと報告する。二人は天幕で踊って喜びを分かち合い、その騒々しさにレムも起床する。
レムは、何か臭いませんかと、スバル以外の匂いが立ち込めていることを指摘した。
森が炎に包まれる
天幕の外に出たスバルとレムの視界に映ったのは、一面炎に包まれたバドハイム密林だった。炎の勢いと範囲は凄まじく、森も、魔獣も、覆面男も、シュドラクの民も、全てが灰燼に帰すだろうことは明らかだった。
スバルは、シュドラクの民とは交渉するのではなかったのかと驚くが、トッドは魔獣の存在によって状況が変わり、味方陣営の被害が想定されるため、全て焼いて片付けてしまおうということになったのだと説明する。
トッドは何もおかしいことはないとでも言うように、スバルに変わらずに友好的な態度で接し、「将」の元へと帰って行った。
シュドラクの民の毒矢がスバルを襲う
外の騒ぎにルイも起きて、天幕から出てくる。レムはルイの元へ杖をついて向かおうとするが、途中でスバルを押し返して拒絶した。
スバルは唖然としたが、背中を軽く叩かれたかのような感触がして、振り返る。背中には矢羽があり、矢羽に付属している矢が刺さっていた。
矢は毒矢であり、スバルは抵抗する手段もなく、言葉も発せずに倒れる。レムとルイが駆け寄って涙し、スバルの視界には矢を放ち、憎悪の目をスバルに向けた幼い少女の姿が映っていた。
第4章「帝国の流儀」ネタバレ

トッドがスバルの目を見て立場を決める
スバルは、川に飛び込んだ後、トッドとジャマルによって捕虜として起こされる場面に戻ってくる。
前の周回と同じように目隠しを外されるが、トッドに「操ろうとした」と判断され、敵対心を向けられ刃を突き立てられる。
トッドの行動にジャマルが驚くが、トッドはスバルは敵である可能性が高いと丁寧に説明し、ここで処分するのが正しい判断だろうと言うと、ジャマルもそれに納得する。
トッドがスバルの処分を、部隊を半壊させられる被害に遭ったジャマルに任せると、ジャマルは笑ってスバルに近づいた。
スバルが「シュドラクの民」だと偽装する
スバルは、自分が失われることで、トッドの追求が何も知らないレムに及ぶことを危惧した。
そのため、明確にトッドと敵対することを決意し、自分が「シュドラクの民」であると嘘をついた。シュドラクの民は黒髪であり、スバルの説明もあってトッドはその言葉を信じる。
スバルは自分の命惜しさに味方を売る人物を演じ、シュドラクの民の集落まで案内すると提案した。
レム、ルイを陣地に置いてバドハイム密林に入る
スバルは、トッド、ジャマルが率いる20名程の集団に連れられ、バドハイム密林へと向かう。
ボロボロになったスバルの姿を見てレムは驚き、トッドはスバルにレムとの関係性を問う。スバルはレムに危害が及ばないように最大限の注意を払いながら、潜入するための道具として二人は買ったのだと説明した。
集落までは2~3時間程度だとスバルが話すと、数年がかりを覚悟していたトッドは喜びの声をあげる。
スバルの瘴気に誘き出されて大蛇が登場
バドハイム密林を歩いて数時間、隊列の一番後ろからスバルの瘴気に誘き出されて大蛇の魔獣が現れる。
大蛇の狙いはスバルだったが、最後方の戦士が切り掛かったことで、大蛇はヴォラキアの戦士達との戦闘を開始した。
ジャマルも高い実力を窺わせる軽快な動きで大蛇へと向かっていく。
スバルは注意が大蛇に向いた隙を見て走り出した。
スバルは大蛇、トッドから逃走するが気を失う
スバルの背後からは、強烈な執着心を持ったトッドが斧やナイフでスバルを追撃してくる。
間一髪で斧は回避できたが、覆面男からもらったナイフは肩に刺さる形で戻ってくることとなった。
スバルは全力で森を走り抜ける。その先で地面がなくなり、大穴に落ちたスバルは意識を失った。
木檻のなかで覆面男と再会
目覚めたスバルは木の檻の中にいて、隣から聞き覚えのある声がする。
振り返ると、そこにはナイフをくれた覆面男が、自分と同じように木檻に入れられながら笑っていた。
第5章「ヴォラキア帝国」ネタバレ

毒矢を射た少女と再会
木檻の外には幼い少女が好奇心旺盛な目でこちらを見ていた。
スバルが少女の存在に気付くと、すぐに檻から離れて走っていってしまう。
スバルは、前の周回で自分に毒矢を射た少女であることに気付き、憎悪に満ちた表情の意味が、一族に気概を加えた人物への復讐であったことを理解した。
族長ミゼルダに森の外の情報を教える
少女は大人の女性、族長のミゼルダを連れて檻の前に戻ってくる。
スバルは森の外にヴォラキア帝国の軍団が配備されており、攻撃を仕掛けてくる可能性があることを伝える。相手は強大であり、この少人数では敵わないと提案してしまうが、それは強さを誇りに生きる「シュドラクの民」の尊厳を傷つけるもので、話は拒絶されてしまう。
ミゼルダはさらに、ヴォラキア帝国が森の外で軍事演習をすることは過去にもあったことを話し、ヴォラキアとシュドラクの民の「古い約定」により、攻撃されることは絶対にないと言い切る。
それでも、森を焼いた事実を知るスバルは約定は意味がないと否定するが、その言葉もシュドラクの民の誇りを蔑ろにするもので、話はそこで終わってしまった。
アベルが「血命の儀」を受けると伝える
アベルはスバルの無様な交渉を見届け、ひとしきり嘲笑ったあと、様子を見にきていた少女ウタカタに話しかけ、「血命の儀」を受けると伝える。
ウタカタが集落に戻ってミゼルダに伝えると、今度はより多くのシュドラクの民の人々を連れて戻ってくる。アベル、スバルが自分自身の命を懸ける覚悟を示すと、ミゼルダは二人に血命の儀を受けさせる決断を下した。
ミゼルダの妹であるタリッタが、血命の儀は「そのときにある最も大きな困難が選ばれる」と話し、エルギーナが適任であると提案し、ミゼルダがそれを承認した。
スバルとアベルが大蛇の魔獣と対峙する
スバルとアベルは檻から出され、森の中を暫く移動させられることになる。ふと、足下が消える感覚が再び訪れ、二人は大穴のしたに落ちていった。
ウタカタが二人の装備が入った袋を大穴に投げ入れる。アベルは素早くマントと剣を身につけ、スバルはギルティウィップを取り出す。
アベルは「魔の込めた指輪」をスバルに渡し、口づけをすると火を吐き出すと使い方を説明する。
そこに、エルギーナ、大蛇の魔獣が現れる。スバルは三度目の邂逅で、ついに正面から対峙することとなった。
スバルが囮となりエルギーナを撃破
スバルとアベルでは正面からのエルギーナは困難であり、まず「姿隠し」でエルギーナの視界から消える。
二人はマントの中で指輪の使い方を確認し、攻略方法をエルギーナの魔獣の角を折ることに定めた。ギーナが蛇を意味することに勘付いたスバルは、蛇が熱を感知するピット機関を持つことを思い出し、咄嗟に覚えたての指輪で炎を吐き出す。そこには二人を丸呑みしようと迫っていたエルギーナがいて、間一髪で最初の危機を乗り越えた。
スバルがギルティウィップを使って大穴の上へと駆け上がり、ボロボロになりながら大穴の中を炎で埋めていく。一つだけ残した逃げ道にエルギーナは駆け込むが、そこには「姿隠し」で気配を消したアベルが待機しており、エルギーナの角へと一閃をいれる。
しかし、剣は角の途中で止まってしまい、一転アベルが窮地に陥った。上空にいたスバルは「死に戻り」を宣言することで瘴気を強め、エルギーナの注意を自分に向けさせる。エルギーナが振り返った直後、スバルはギルティウィップで急降下し、角に魔石の爆発を込めた一撃を入れた。
地面に激突したスバルは既に上下も分からない程の重体だったが、エルギーナの角は折れ、その10mを越す体が地面に倒れた。
スバルがミゼルダに望みを伝える
アベルは、スバルが意識することを許さない。上体を起こし、望みを自分の口で伝えろと言う。
ミゼルダは戦いを見届け、望みを言えと求める。
スバルの瞼の裏には、エミリアがいて、ベアトリスがいて、みんながいて、その中で笑うレムの姿があった。レムに、皆の中で笑う優しい時間を取り戻してあげたいとスバルは望む。スバルはレムを助けてと言って、意識を落とした。
スバルの中には、かつてアーラム村近くの森で与えられた獣の呪いと、水門都市プリステラで与えられた龍の呪いがあった。そのどちらも主導権を譲らず、スバルを蝕むために、スバルを救おうとしていた。
朦朧とした意識の中で、シュドラクの民の出陣の声が響いた。
目覚めたスバルの右腕に起きた異変
目を覚ましたスバルの側にはウタカタが護衛として残っていた。
スバルはエルギーナとの血命の儀の後半の記憶をなくしていたが、ウタカタが興奮気味で喜び、ミゼルダも大笑いしていたと伝えた。そして、瀕死だったスバルから、不思議な黒いものがブワーッと出てきたと話す。
スバルはその話を聞き、恐る恐る黒紋が出ていた右腕を見るが、右腕は前腕が真っ黒になっていた。鈍い感覚の右手を左手でつつくと、黒い部分が剥がれ落ち、スバルの綺麗な右手が出てくる。
その異様な光景を見てスバルは叫んだ。
シュドラクが勝利しレムを連れ帰る
スバルの叫び声を聞いてアベルもその場に現れて、数刻ぶりの憎まれ口を叩く。
スバルを外に呼び、見晴らしの良い岩の上に並び立つと、スバルが捕虜として捕らえられていた帝国軍の陣地から炎が上がっており、シュドラクの民による奇襲攻撃が成功した状況が見て取れた。
言葉が出ないスバルだったが、シュドラクの民が凱旋歌と共に戻り、レムの姿が見えた瞬間に全てのことを忘れて駆け出し抱き寄せる。
レムがルイを通じて治癒魔法を使う
レムは困惑するが、スバルはその手を話そうとしない。ボロボロのスバルを見て状況を理解したレムは、なぜここまでと聞き、スバルは幸せになって欲しいだけなんだと言葉にした。
スバルの右腕は元に戻ったが、生命が終わりを迎える状態を回復させることまではできなかった。アベルもシュドラクの民も、スバルは助からないと既に判断している。故にアベルは顔を見せて本名を名乗り、シュドラクの民は命を賭して戦った。
スバルの体から徐々に体が抜けていき、シュドラクの民は鎮魂歌を歌い出す。レムは焦るが、止める力はない。
しかし、ルイがレムの肩に手を置くと、レムの体の中から不思議な温かさが生まれる。それがレムからスバルに移り、終わる寸前のスバルを癒した。
それは治癒魔法であり、アベル、ヴィンセント・アベルスクでさえも、レムが治癒魔法を使えるとは予想していなかった。
ヴィンセントが帝都奪還を誓う
ヴィンセントは、西の方角へと手を伸ばし、帝都ルプガナの王座を心に宿す。
宰相ベルステツ、九神将、その他全ての困難を取り除き、再び王座に戻ると誓った。
そして、自らの王座奪還に、スバルにも協力してもらうぞと呟いた。
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