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Re:ゼロから始める異世界生活のネタバレ【小説・アニメ・漫画】

「リゼロ」ユリウス・ユークリウスとは?最優の騎士・精霊術師・ライに名前を喰われた悲劇を完全解説

「リゼロから始める異世界生活」に登場するユリウス・ユークリウスは、ルグニカ王国最強の騎士として名を馳せる若き英雄である。「最優の騎士」という称号を持ち、6体の准精霊と契約する類まれな精霊術師でもある彼は、スバルとの対立と和解を経て、やがて真の同志へと成長する。そして、暴食の大罪司教ライ・バテンカイトスによって「名前」と「精霊」を喰われ、世界中の人間の記憶から消えてしまうという悲劇がユリウスを待ち受けていた。

本記事では、ユリウス・ユークリウスのプロフィールから始まり、最優の騎士としての実力、精霊術師としての能力体系、スバルとの関係の変遷、Arc4・Arc5での活躍、そして名前を失ってからの「剣士」としての孤独な戦いまでを徹底的に解説する。原作小説の視点からユリウスという人物の本質に迫っていきたい。

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ユリウス・ユークリウスのプロフィール

まずはユリウス・ユークリウスの基本的なプロフィールを確認しておこう。

項目 内容
フルネーム ユリウス・ユークリウス(Julius Juukulius)
年齢 19歳(Arc4時点)
所属 ルグニカ王国近衛騎士団・クルシュ・カルステン陣営
称号 最優の騎士(王国第一騎士)
契約精霊 6体の准精霊(イア・クア・イク・アロ・イン・ネス)
出身 ルグニカ王国貴族(ユークリウス伯爵家)
性格 高潔・礼儀正しい・高い誇りを持つ
髪色 プラチナブロンド
初登場 第4巻(Arc2王都編)

ユリウスはルグニカ王国の名門貴族・ユークリウス伯爵家の出身で、幼い頃から騎士としての教育を受けてきた。その才能は非凡で、若干19歳にして王国最強の騎士「最優の騎士」の称号を手にした。容貌も整っており、立ち居振る舞いの美しさや所作の完璧さから、彼の名は王国中に知れ渡っている。

しかし、その完璧さゆえに近づきがたい印象を与えることもあり、スバルとの最初の出会いでは大きな衝突を引き起こすことになる。プライドが高く、自分の信念に忠実であることが、ある時は壁となり、ある時は揺るぎない強さの源となる。ユリウスにとって「騎士としての誇り」とは単なる意地ではなく、自分が守りたいものを守るための哲学そのものであった。

なお、ユリウスには弟のヨシュアがいる。Arc5においてヨシュアもプリステラで「眠り人」となるという辛い出来事が起きており、ユリウスが戦い続ける動機の一つとなっている。

「最優の騎士」の称号とその意味

「最優の騎士」とは、ルグニカ王国において国王直属の近衛騎士団の中でも最高位に位置する称号である。単なる剣の強さだけでなく、騎士としての品格・忠誠心・判断力・精霊術師としての能力を総合的に評価されて与えられるこの称号は、王国において絶大な名誉を意味する。

ユリウスがこの称号を冠するに至ったのは、剣士としての高い実力もさることながら、6体もの准精霊と同時に契約するという特異な才能が最大の理由である。通常、精霊術師として認められるには少なくとも一体以上の精霊との契約が必要とされるが、6体との同時契約は極めて稀なことであり、ユリウスの精霊への感受性と親和性の高さを示している。

王国随一の騎士として、ユリウスは王選に際してクルシュ・カルステン陣営の主力として活動している。クルシュはユリウスの才能と誠実さを高く評価しており、二人の関係は主と従者というだけでなく、互いの信頼に基づいたパートナーシップでもある。

騎士としての剣技と戦闘能力

ユリウスの剣技は王国内でも屈指の水準にある。剣の腕前だけでいえば、歴代の剣聖に連なる一族の血を引くラインハルト・ヴァン・アストレアには及ばないものの、それ以外の人間の中では最高峰に位置する。その剣は力任せではなく、精巧な技術と状況判断力に裏打ちされており、精霊の力との組み合わせによって様々な局面に対応することができる。

特に注目すべきは、6体の准精霊との連携による複合戦術である。純粋な剣士としての能力に精霊の力を重ねることで、ユリウスの戦闘スタイルは常に相手の予測を超えるものとなる。地属性で防御を固めながら火属性で攻撃し、風属性で機動力を確保しつつ陰属性で相手の感覚を乱す、という複合的な戦術は他の騎士には真似のできない芸当である。Arc5のプリステラ決戦では、その真価を存分に発揮することになる。

精霊術師としての能力——6体の准精霊との契約

ユリウス・ユークリウスが精霊術師として特別である最大の理由は、6体の准精霊(じゅんせいれい)と同時に契約していることにある。准精霊とは、精霊と自然のマナの中間的な存在で、通常の精霊よりも親しみやすく、人間と縁を結びやすい性質を持つ。ユリウスが契約する6体の准精霊はそれぞれ属性を異にし、組み合わせることで多彩な能力を発揮する。

6体の准精霊——名前と属性

ユリウスと契約する6体の准精霊の名前と属性は以下の通りである。

准精霊名 属性 能力・特徴
イア(Ia) 地属性のマナを操り、防御・重力・大地への干渉が可能
クア(Kua) 水属性のマナを操り、治癒・流体制御・氷結を扱う
イク(Iku) 火属性のマナを操り、燃焼・熱波・爆発的攻撃を行う
アロ(Alo) 風属性のマナを操り、速度強化・飛行補助・衝撃を与える
イン(In) 陰属性のマナを操り、幻影・隠密・感覚干渉を担う
ネス(Nes) 陽属性のマナを操り、光・視覚共有・情報収集を行う

この6体は六属性(地・水・火・風・陰・陽)をすべてカバーしており、どのような状況でも対応できる万能性を持つ。精霊との意思疎通も高いレベルで行われており、ユリウスは戦闘中でも彼女たちに細かい指示を出しながら戦うことができる。

准精霊1体との契約でも優れた精霊術師として評価される中、6体同時契約というのは歴史的にも前例が少ない偉業である。この事実が「最優の騎士」という称号を支える柱の一つとなっており、ユリウスが単なる剣士ではなく、精霊術師として王国に唯一無二の存在であることを示している。

陰陽の組み合わせによる高等魔法「ネクト」

ユリウスの精霊術の中でも特に重要な技が「ネクト」である。これは陰の准精霊「イン」と陽の准精霊「ネス」を組み合わせた高等魔法であり、マナゲートを接続することで相手と感覚を共有する技だ。五感すべてを共有するリスクもある難技とされるが、ユリウスはこれを使いこなす。

Arc3(白鯨討伐戦)では、この「ネクト」が決定的な役割を果たした。ペテルギウス討伐に際して、スバルがペテルギウスの「見えざる手(不可視なる神の意志)」を視認できないという問題があった。その解決策として、ユリウスがスバルに「ネクト」を施し、視覚を共有することでスバルが見えざる手を認識できるようにし、油と精霊「イア」の燃焼トラップとも組み合わせてペテルギウスの憑依先の特定と撃破を可能にした。ユリウスの精霊術師としての能力がなければ、ペテルギウス討伐は成り立たなかったのである。

准精霊たちの個性と絆

ユリウスと契約する准精霊たちは、ただのマナの塊ではなく、それぞれ個性的な意志と感情を持っている。日常的にユリウスの周囲を飛び回り、まるで仲の良い友人のように会話する様子が描かれることもある。ユリウスは彼女たちを単なる道具としてではなく、真摯に向き合うパートナーとして扱っており、その関係性の深さが6体との同時契約を可能にしている要因の一つでもある。

准精霊たちはユリウスを主としながらも、その行動や決断に対して感情的な反応を示すことがあり、彼が窮地に立たされたときには、それぞれの形で意志を示す。ユリウスと准精霊の関係は、騎士と精霊という枠を超えた深い絆として描かれており、Arc5でその絆がライによって断ち切られる場面は一層の悲劇性を持って読者に迫る。

スバルとの関係——衝突から和解、そして真の同志へ

ユリウスとナツキ・スバルの関係は、リゼロの人間ドラマの中でも特に印象的な軌跡を描いている。最初の出会いから激しい対立が生じ、しかし互いの本質を理解していく過程を経て、最終的には真の信頼で結ばれた同志へと変わっていく。その変化の過程は、両者の成長物語でもある。

初対面での衝突——決闘の場面

ユリウスとスバルが初めて出会ったのは、Arc2(王都編)の王選会議の場である。スバルはエミリアの従者として参加していたが、その場での言動がユリウスの「騎士としての誇り」に反するものと映った。スバルが感情的になって場を乱す行動を取ったことに対し、ユリウスは騎士として毅然とした態度で向き合い、最終的に決闘へと発展した。

この決闘でスバルはユリウスに完敗した。ユリウスは手加減なく、しかし必要以上に傷つけることなくスバルを打ち倒した。決闘後のユリウスの言葉は冷たく聞こえたかもしれないが、そこには「お前はまだ自分が何者かを知らない」という本質を突いたメッセージが込められていた。スバルはこの敗北によって、自分の傲慢さと無力さを深く思い知ることになる。

ユリウスにとっても、この決闘は単純な勝利ではなかった。スバルの目に宿る諦めない炎のようなものを感じ取りながらも、その力の使い方の未熟さに対して厳しく向き合ったのである。ユリウスが「騎士」として行動した結果がスバルを痛めつけることになったという複雑さは、ユリウス自身にとっても重いものとして残っていたと考えられる。

白鯨討伐での共闘——互いを認め合う第一歩

Arc3(白鯨討伐戦)において、スバルとユリウスは初めて共闘することになる。スバルがクルシュ陣営に作戦を持ち込み、白鯨討伐を提案したことで、ユリウスもその作戦に加わることになった。戦闘の最中、ユリウスはスバルが感情的になりながらも必死に作戦を指揮する姿を目の当たりにし、単なる虚勢ではない何かをスバルの中に見出し始める。

前述の通り、「ネクト」によってペテルギウス討伐を支援したことは、スバルにとってユリウスへの見方を変える一つのきっかけとなった。完全な和解にはまだ時間が必要だったが、この戦いを通じて二人の間には互いへの最低限の理解が生まれた。

Arc5での真の和解——「最優の騎士」とスバルの絆

Arc5(水の都プリステラ)において、ユリウスとスバルの関係はついに真の和解に至る。大罪司教たちとの戦いという過酷な状況の中で、二人は互いを信頼し、補い合いながら戦うことになる。スバルがユリウスの実力と誠実さを心から認め、ユリウスがスバルの類まれな粘り強さと仲間への献身を真の意味で評価する。

ユリウス自身、スバルに対して「お前は英雄だ」と認めるような言葉を口にする場面があり、これはArc2での決闘時とは全く異なるユリウスの成長を示している。スバルを対等な存在として認め、共に戦う同志として接する姿は、ユリウスという人物の成長の証でもある。そしてその直後に訪れるユリウスの悲劇——名前を喰われるという出来事——が、この二人の絆をより一層際立たせることになる。

クルシュ・カルステン陣営での立場——王選への関わり

ユリウスはクルシュ・カルステン陣営の中核を担う人物として、王選において重要な役割を果たしている。クルシュはルグニカ王国の王選候補者の一人であり、ユリウスはその第一の剣として仕えている。

クルシュとの信頼関係

クルシュ・カルステンとユリウスの関係は、単純な主従を超えたものがある。クルシュはユリウスの能力を高く評価しており、作戦上の重要な判断においてもユリウスの意見を尊重する。ユリウスもまたクルシュの風の加護による未来予知の能力と、その高い政治的判断力を信頼し、クルシュのために全力を尽くすことを誓っている。

クルシュはその風の加護によって「国家に災いをもたらす気配」を感じ取ることができ、この能力が王選における重要な情報源となっていた。しかし、Arc5でクルシュがライ・バテンカイトスに記憶と名前を喰われたことは、ユリウスにとっても深い痛手となった。主君の記憶が失われるという悲劇を目の当たりにしながら、ユリウスは戦い続けることを選んだ。Arc5においてフェリックス(フェリス)が記憶を失ったクルシュのために涙を流しながら戦う姿と並行して、ユリウスもまた深い痛みを抱えながら剣を振るい続けた。

王選における立場と影響力

ユリウスは王選の候補者ではなく、あくまでクルシュ陣営の武力的柱として機能している。しかし、その存在感は王国の多くの人々に知られており、「クルシュが王になるならば、ユリウスがいる」という形で、ユリウスの存在自体がクルシュ陣営の信頼性を高める役割を果たしている。

ラインハルトが加護によって別格とされるならば、ユリウスは「確かな実力と品格を兼ね備えた最高の騎士」として王国内での確固たる地位を持っている。他の陣営の騎士たちからも一目置かれる存在であり、その存在が王国全体における「騎士道の理想像」として機能している面もある。

Arc4聖域でのユリウスの行動

Arc4(聖域編)は、スバルが聖域の解放とロズワール邸の危機という二重の難問に挑む物語であり、様々な人物が複雑に絡み合う展開が続く。ユリウスはクルシュ陣営の一員として、この難局に関わることになる。

聖域はロズワール・L・メザースが管理する「大結界」に守られた特殊な場所であり、半獣人たちが隠れ住む集落である。この聖域の解放とロズワール邸でのエルザ・グランヒルテとの戦いが同時進行する中、ユリウスは外部からの支援として機能する。クルシュ陣営はユリウスを含め、スバルへの協力という形でロズワール邸の防衛に関わることになった。

Arc4ではまた、聖域の守護者であるガーフィール・ティンゼルとの対峙もユリウスにとって重要な場面である。ガーフィールは聖域の外に出ることを頑なに拒否し、外部の者を全員敵視する姿勢を取っていた。ユリウスはガーフィールと直接交戦する場面があり、双方の実力の高さが示された。最終的にスバルとガーフィールの決着によって聖域の問題は解決されるが、ユリウスはその過程でリゼロの世界の複雑さをより深く理解していく。

Arc4を通じてユリウスが学んだことの一つは、「正しさとは相手の立場によって異なる」という事実である。ガーフィールの聖域への執着も、ロズワールの奇妙な振る舞いも、単純な善悪では語れない深い事情を背景に持っていた。この経験が、Arc5でのユリウスをより深みのある騎士として形作っていったと言えるだろう。

Arc5プリステラでのユリウス——大罪司教との壮絶な戦い

Arc5「水の都と英雄の詩」は、ユリウスにとって最も重要な活躍の場であると同時に、最大の悲劇が訪れるアークでもある。大罪司教4人が水の都プリステラを占拠するという前代未聞の事態に対し、ユリウスは「最優の騎士」として全力を尽くして立ち向かう。

プリステラの4街区と担当配置

大罪司教はプリステラの4つの水門(街区)にそれぞれ配置されていた。

街区 大罪司教 対応部隊
二番街 暴食ライ・バテンカイトス ユリウス+リカード・ウェルキン
三番街 強欲レグルス・コルニアス スバル+ラインハルト
一番街 色欲カペラ・エメラダ ガーフィール+ヴィルヘルム
四番街 憤怒シリウス・ロマネコンティ プリシラ+リリアナ

ユリウスが対峙したのは、暴食の大罪司教ライ・バテンカイトスであった。リカード・ウェルキン(ウルフィン族の獣人)とともに、二番街での戦いに臨むことになる。

ライ・バテンカイトスとの壮絶な戦い

ライ・バテンカイトスは暴食の大罪司教(ロイ・アルファルド・ライ・バテンカイトス・ルイ・アルネブの三位一体)の戦闘担当人格であり、その権能「蝕」は①名前を喰う(世界の記憶から対象を剥ぎ取る)②記憶を喰う(本人の記憶を消去する)という恐ろしい力を持つ。Arc5でレムとクルシュの名前・記憶を喰ったのもこのライである。

ユリウスはリカードと連携してライに挑んだ。リカードの「咆哮波」や「共振波」といった獣人(ウルフィン族)の力と、ユリウスの精霊術・剣技の組み合わせは、通常の人間であれば太刀打ちできない難敵に対して一定の戦果を上げた。激しい戦闘の末、ユリウスはライに深刻なダメージを与えることに成功し、戦闘を有利に進める場面もあった。

レグルス撃破への貢献と連携戦

Arc5では、強欲の大罪司教レグルス・コルニアスの撃破においてもユリウスは重要な役割を担っている。レグルスの権能「獅子の心臓」(時間停止)は単体では約5秒しか維持できず、妻たちに擬似心臓を預けることで補っていた。エミリアが全妻を氷漬け(仮死状態)にして権能を封じ、ラインハルトがとどめを刺すという連携の中で、ユリウスの6体の准精霊の力を活かした陽動・情報収集・防衛活動が、この複雑な連携戦術を成立させる上で欠かせない役割を果たした。

Arc5全体を通じて、ユリウスは戦闘の最前線に立ちながらも、常に全体の状況を把握して最適な支援を行う「真の騎士」としての姿を示し続けた。「最優の騎士」という称号は伊達ではなく、ユリウスの活躍なくしてはArc5の数々の難関を乗り越えることは不可能だったと言えるだろう。

ライ・バテンカイトスに名前と精霊を喰われた悲劇

Arc5のクライマックスで訪れるユリウスの悲劇は、リゼロ全体を通じても最も衝撃的な場面の一つである。戦いの最終局面において、ライ・バテンカイトスはユリウスに向けて権能「蝕」を発動し、ユリウスの「名前」と「准精霊たち」を喰ってしまう。

名前を喰われるとはどういうことか

ライの権能による「名前を喰う」行為は、単に特定の人物がその名前を覚えていられなくなるということではない。世界中のあらゆる人間の記憶からその人物の名前と存在感が剥ぎ取られるという、本質的な「存在の消去」に近い現象である。

ユリウス・ユークリウスという名前が世界から消える——かつてユリウスと親交を結んだ人々、共に戦った仲間たち、憧れを抱いていた人々、誰もが突然「ユリウス・ユークリウス」という人物の記憶を失ってしまう。クルシュも、フェリックス(フェリス)も、ヴィルヘルムも——そしてスバルさえも、一瞬の記憶の空白を経験する。目の前にいるユリウスという人物が誰なのか、突然わからなくなるという奇妙な現象が世界規模で起きるのである。

スバルだけが覚えていた理由

しかし、スバルだけがユリウスの名前を覚えていた。これは死に戻りという特殊な経験によるものである。ライの権能は「現在の世界の記憶」から名前を剥ぎ取るが、スバルが「死に戻り」によって経験した過去の記憶は、通常の世界の記憶とは異なるメカニズムで保存されているため、完全には消えなかったのだと考えられる。

スバルがユリウスの名前を覚えているという事実は、後にユリウスが「剣士」として活動するにあたって、スバルとの繋がりだけが現実の証となるという状況を生む。孤独な戦いを続けるユリウスにとって、スバルの存在は特別な意味を持つようになる。「お前だけが俺を知っている」という事実が、二人の関係をより深いものとして結び直すことになった。

准精霊を失ったユリウスへの影響

名前と同時に、6体の准精霊もライの権能によって「喰われた」。長年連れ添い、深い絆で結ばれていたイア・クア・イク・アロ・イン・ネスを失ったことは、ユリウスにとって戦力的な喪失を超えた深刻な喪失であった。精霊術師としてのユリウスのアイデンティティそのものが奪われたのである。

この喪失は肉体的な傷ではなく、精神的・存在論的な傷として残る。かつて「最優の騎士」として誇り高く生きてきたユリウスは、名前も失い、精霊も失い、多くの人々の記憶からも消えた存在として、Arc6以降の孤独な戦いに挑むことになる。

名前を失ったユリウス=「剣士」としての活動——Arc6プレアデス監視塔

名前を喰われたユリウスは、自らを「ユリウス・ユークリウス」と名乗ることができなくなった。世界中の誰もその名を知らない状況で、彼は単に「剣士」として行動することになる。Arc6「絶望の白鯨と箱庭の英雄たち」において、プレアデス監視塔を舞台にユリウスの孤独な戦いが描かれる。

プレアデス監視塔での試練

プレアデス監視塔は、賢者シャウラ、剣聖レイド・アストレア、神龍ボルカニカの三英傑が守護する特殊な場所である。Arc6では、スバルたちがこの監視塔に到達し、三英傑による試練に挑むことになる。

名前を失ったユリウスは、通常の人々がユリウスの名前を認識できない中で監視塔に向かい、スバルと合流する。スバルだけがユリウスを「ユリウス」として認識できることは、この時期に両者の絆をより深める要因となっていた。スバルが己の記憶を失いながらも活動を続ける中、名前を失いながらも戦い続けるユリウスとの間には、独特の共鳴関係があった。どちらも「自分」を失いかけながら、なお立ち続けているという共通点が二人を繋いでいた。

剣士として、精霊なしで戦う

准精霊を失ったユリウスは、精霊の力に頼ることができなくなった。これはユリウスにとって大きなハンディキャップであるが、彼は剣士としての純粋な技術と経験だけで戦い続けることを選ぶ。かつて「最優の騎士」として誇り高く生きてきた彼が、名前も精霊も失った状態でなお戦い続ける姿は、ユリウスの本質が称号や能力ではなく、その不屈の意志と誇りにあることを示している。

レイド・アストレアとの戦いにおいても、精霊の力なしに立ち向かう場面がある。レイドは歴代剣聖の中でも異質な存在であり、加護なしの純粋な剣だけで人類史上屈指の戦闘力を誇っている。完全に対等に戦えるわけではないが、「最優の騎士」としての矜恃を保ちながら死力を尽くして戦う姿は、多くの読者の心に印象深く残っている。どのような状況に置かれても、ユリウスは「騎士として正しいこと」を行い続けるのだ。

名前の回復と復活——Arc後半での取り戻し

ライ・バテンカイトスによって喰われたユリウスの名前は、最終的に取り戻されることになる。暴食の大罪司教問題の解決と、それに伴う「喰われた記憶・名前の返還」がこの問題の鍵となっている。

ルイ・アルネブがスバルから「スピカ」という名を与えられ、暴食の権能を放棄して「星食(スターイーター)」を獲得する過程で、暴食の権能の保持者としての立場が変化し、喰われた名前の解放への流れが生まれた。ロイ・アルファルドが解放された際に「記憶を吐き出した」ことによって、レムの記憶とともにユリウスの名前もまた世界に返還されていくこととなる。

ユリウスの名前が返還されたとき、世界中の人々の記憶に再び「ユリウス・ユークリウス」という人物が蘇る。それまでの空白の期間に感じていた奇妙な違和感が、名前の返還によって埋められていく。かつてユリウスを知っていた人々が、突然「ああ、そうだ。ユリウスがいた」という感覚を取り戻す。

名前の回復と同時に、イア・クア・イク・アロ・イン・ネスの6体の准精霊との再会・再契約の可能性もある。かつて6体と結んだ深い絆は、名前を喰われていた期間も消えることなく存在し続けており、准精霊たちもまたユリウスとの再会を求めていたと考えられる。精霊術師としてのユリウスが完全に復活するためには、この再会が不可欠である。

名前を失っていた経験は確実にユリウスという人物を変えたはずだ。存在の根底を奪われながらも戦い続けたあの日々は、称号や精霊への依存ではなく、純粋な意志と誇りだけで立ち続けることができるという自信を与えたに違いない。「最優の騎士」という称号の意味を、以前よりもずっと深いところで理解したユリウスは、更なる高みへと至る可能性を持っている。

まとめ——ユリウス・ユークリウスという人物の本質

ユリウス・ユークリウスは、単に「最優の騎士」という称号を持つ強い剣士というだけでなく、その誇りと信念を生きた結果として「最優」になった人物である。6体の准精霊との深い絆は、ユリウスの他者への誠実さと向き合いの姿勢の証であり、スバルとの関係の変化はユリウス自身の成長の物語でもある。

ライに名前を喰われるという前代未聞の悲劇に見舞われながら、なお「剣士」として戦い続けた姿は、ユリウスという人物の本質が外から与えられる称号や能力にあるのではなく、内なる意志と誇りにあることを証明している。名前を取り戻したユリウスは、より深い次元での「最優」を体現する存在として、物語の後半に向けて活躍を続けることが期待される。

スバルとの関係においても、ユリウスはリゼロが描く「人と人が本当にわかり合う」という物語の核心に触れている。最初の決闘で交わした言葉の意味が、長い時間をかけて二人の間で本当の言葉として理解されていく過程は、リゼロという物語全体のテーマとも深く重なっている。

ユリウス・ユークリウスという人物を理解することは、リゼロという物語が描く「誇りとは何か」「名前とは何か」「人間にとって本当に大切なものとは何か」という問いを考えることでもある。6体の准精霊と再び共に歩む日が来たとき、「最優の騎士」ユリウスは真の完成形を世界に示すだろう。

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