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Re:ゼロから始める異世界生活のネタバレ【小説・アニメ・漫画】

「リゼロ」ベアトリスは禁書庫の人造精霊|400年の孤独・スバルとの契約・陰魔法の活躍

「リゼロ」ベアトリス(愛称・ベア子/自称ベティー)は、ロズワール邸の禁書庫で400年もの孤独を耐え抜いた人造精霊であり、第4章の終盤でナツキ・スバルと契約を交わした陰魔法の大精霊です。

金髪縦ロールにフリルのドレスをまとった少女の姿でありながら、その内面には「あの人」を待ち続けた途方もない年月と、創造主エキドナへの複雑な感情が刻まれています。本記事では、原作小説の描写を軸に、ベアトリスの出自・第1〜第9章までの活躍・陰魔法の体系・スバルとの契約の意味までを徹底的に掘り下げて解説します。

【全章ネタバレ注意】

本記事はリゼロ原作小説(Web版含む)第1章から第9章までの重要な展開、ベアトリスの出自・契約・戦闘描写・関係性を全て解説します。アニメ4期以降の展開や未読の章がある方はご注意ください。

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目次

ベアトリスのプロフィール

名前 ベアトリス(Beatrice)
愛称 ベア子(スバル)/ベティー(一人称)
種族 人造精霊(陰属性の大精霊)
創造主 強欲の魔女エキドナ(三番目の人造精霊として誕生)
外見年齢 11〜12歳相当(実年齢は400歳超)
身長 約130cm
容姿 金髪縦ロール/フリル多めのドレス/瞳に蝶の紋様
所属 ロズワール邸禁書庫(旧)→ エミリア陣営/スバルの契約精霊(現)
契約者 ナツキ・スバル(第4章末より)
パック(二番目の人造精霊)
能力 陰魔法(ミーニャ/シャマク/アル・シャマク/扉渡り)
象徴アイテム 福音書(叡智の書に最も近い書)
声優 新井里美

人造精霊としての出自──強欲の魔女エキドナの「三番目」

ベアトリスの存在は、リゼロの世界観における「魔女」と「精霊」の関係性の象徴として語られています。彼女を生み出したのは、強欲の魔女エキドナ。記録上、エキドナは生涯において三体の人造精霊を生み出していますが、ベアトリスはその三番目に位置する存在です。

一番目=エキドナ(後の襟ドナ)、二番目=パック、三番目=ベアトリス

原作の設定では、エキドナの一番目の人造精霊は、後に水門都市プリステラで再会する「襟ドナ」に相当します。アナスタシア・ホーシンの首飾りに宿った人造精霊で、彼女もまた魔女の知識を継承した存在でした。二番目の人造精霊は、後にエミリアの契約精霊となるパック。そして三番目がベアトリス、というのが系譜です。

ベアトリスは、誕生した瞬間からパックの隣にいました。一番目の襟ドナに対しては「親愛」という感情をほぼ感じなかったベアトリスですが、パックには出会った瞬間に「兄」という意識を抱き、その存在を心から愛するようになります。この差異が、後にベアトリスの精神的依存・嫉妬・別離の苦しみの根源となっていくのです。

魔女の館での幼少期

魔女エキドナの居館「魔女の館」(後に聖域内に取り込まれる空間)で、ベアトリスはパックとともに魔法の修練を積む幸福な日々を送ります。ここでベアトリスは陰属性の魔法の基礎を体系的に教え込まれ、後に大精霊と呼ばれるに足る素地を獲得しました。

原作の聖域編で、エキドナの「夢の城」を訪れたスバルは、子供時代のベアトリスとパックが魔女の館で過ごす光景を断片的に目撃します。そこには、後の「禁書庫の不愛想なベア子」とはまるで違う、屈託なく笑う幼い精霊の姿がありました。この対比こそが、ベアトリスというキャラクターの悲哀を最も雄弁に語っています。

聖域の構築と初代ロズワールとの邂逅

パックが「使命」のために魔女の館を旅立った後、ベアトリスは深い孤独を味わいます。それを見かねたエキドナは、ベアトリスに新しい役割を与えました──初代ロズワール・L・メイザースとともに、メイザース領地内に「聖域」を構築するという仕事です。

半獣たちの庇護地としての聖域

聖域は、外の世界で迫害を受けていた半獣(半分が人で半分が獣の血を引く者)の庇護地として作られました。ベアトリスは初代ロズワールとともに結界を設計し、村を整え、難民となっていた半獣たちを次々と受け入れていきます。

この時期に、ベアトリスは生涯で唯一の親友と呼べる存在リューズ・メイエルと出会いました。リューズはオーガとエルフの血を引く半獣の少女で、ベアトリスと意気投合し、姉妹のように親しい時間を過ごします。ベアトリスにとってリューズとの友情は、パックを失った孤独を埋める大切な絆でした。

魔女ヘクトールの襲来と聖域の悲劇

しかし聖域には、終局の決断が訪れます。暴虐の魔女ヘクトール(魔女の中でも特に強大な存在)が聖域を襲撃した際、結界を維持・強化するためにリューズが魔水晶の中に封印される道を選びました。ベアトリスは必死に止めようとしましたが、リューズの覚悟を覆すことはできず、最愛の親友を「結晶の中の眠り」として失うことになります。

戦闘で初代ロズワールも戦線離脱し、エキドナまでもが帰らぬ人となった結末で、ベアトリスはエキドナから最後の使命を受け取りました。それが「禁書庫の維持と、知識の書庫を『あの人』に渡す」という、後の400年の孤独を決定づける契約だったのです。

禁書庫の管理人としての400年──「あの人」を待ち続ける時間

聖域の悲劇後、ベアトリスはロズワール邸(メイザース家の本邸)の一室に禁書庫を空間接続させ、そこで「あの人」を待つ生活に入ります。禁書庫はベアトリスが認識する扉を介してのみ侵入できる独立した亜空間であり、外界から完全に切り離されていました。

禁書庫の構造

禁書庫は、エキドナが生前に蒐集した魔法・歴史・神秘の知識を保管する書庫です。書架に並ぶ書物の量は途方もなく、その中には叡智の書(魔女エキドナがあらゆる時代と分岐の知識を集約した最高位の魔導書)の写本や、世界の真実に迫る禁忌の書が含まれていました。

ベアトリスはこの書庫の唯一の管理人として、誰にも侵されない静寂の中で時間を過ごします。彼女が外に出るのは、ごくまれにロズワール邸の住人を蹴散らすために扉を開く時だけ。「来訪者」が「あの人」かどうかを確かめるためでした。

「叡智の書に最も近い本」──ベアトリスの福音書

エキドナはベアトリスに別れの際、「叡智の書に最も近い本」を一冊手渡しました。これは魔女教徒たちが持つ「福音書」の原型に近い存在で、所有者がなすべき行動を文字で示してくれる導きの書です。

しかし──ベアトリスの福音書には、何も記されていませんでした

真っ白なページが続くだけの本を抱きしめながら、ベアトリスは時を重ねます。「あの人」がいつ来るのか、来るのか来ないのかすら、書は教えてくれない。この沈黙こそが、ベアトリスを少しずつ精神的に追い詰めていきました。「自分の運命はもう終わっているのではないか」「『あの人』は来ないのではないか」という疑念が、400年のあいだ彼女の胸の奥で膨れ上がっていったのです。

トスカの来訪と拒絶

禁書庫に閉じこもる中、ある日、剣聖レイドの弟トスカが異常寿命を持つ体質を活かして禁書庫の扉を見つけ、ベアトリスに「外に出ようよ」と呼びかけました。ベアトリスはこの誘いをきっぱり拒絶します。精霊としての使命を放棄することは、自分の存在意義を否定することと同義──そう考えたからです。

このトスカの来訪エピソードは、ベアトリスの「待つ」という行為の重さを象徴する出来事でした。「逃げられたのに逃げなかった」という事実は、後に彼女が背負う罪悪感の種にもなっていきます。

第1章〜第2章──スバルとの出会い、不愛想なベア子

原作小説の第1〜2章で、ベアトリスはついに「あの人」になり得る来訪者と出会います。ロズワール邸に運び込まれた死にかけのナツキ・スバル。レムとラム姉妹の介抱を受ける彼を、ベアトリスは表面上は冷淡な態度で観察し続けます。

初対面シーン──「お前は『あの人』なのかしら」

スバルがロズワール邸で目覚め、屋敷の廊下で偶然に禁書庫の扉を開けてしまったとき、ベアトリスは初めて彼と対峙しました。「お前のような無作法者がよくぞ来たかしら」と毒づきながらも、ベアトリスの内心は微かに揺れていたのです。「ひょっとして、この男が?」──しかし、福音書は何も語らない。

第2章のラムとレム編で、スバルは魔獣ウルガルムに襲撃されて瀕死の重傷を負います。レムは絶望に駆られ、ベアトリスのもとへ「スバルを助けてほしい」と懇願に来ました。ベアトリスは精霊として血族外の人間を救う義理はなかったにもかかわらず、渋々ながら治癒魔法でスバルの命を繋ぎとめたのです。この時点では、彼女自身も「なぜ助けたのか」を言語化できないままでした。

「お前」と呼ぶ距離感

第2章末から第3章にかけて、ベアトリスはスバルを一貫して「お前」と呼びます。名前で呼ばないことで距離を保ち、「あの人」かどうかの判定を保留する──これがベアトリスのデフォルトの態度でした。スバル側も「お前呼ばわりされる謎の少女」として彼女を扱い、二人の間には微妙な緊張感が漂い続けます。

しかし、ロズワール邸での日々を重ねる中で、スバルはベアトリスのお茶会に強引に居座ったり、彼女の縦ロールを「ドリル」と呼んでからかったりと、独特の距離感を作り上げていきました。これは後の契約成立に至る伏線として機能していきます。

第4章「聖域編」──「あの人」が来ないことを悟る絶望

ベアトリスにとっての本当の物語が始まるのは、第4章「聖域と強欲の魔女」編からです。ここで彼女は、エキドナが生前に仕掛けた「夢の城」のテストを通じて、自らの存在の真実を突きつけられます。

夢の城でのエキドナとの再会

聖域に踏み込んだスバルは、エキドナの「夢の城」(試練の幻想空間)でかつての魔女と対話します。スバルはここで、ベアトリスの孤独の正体を知ることになりました。エキドナはスバルに向かって、「ベアトリスに『その人』など本当はいないのかもしれない」という残酷な可能性を示唆します。

夢の城内でスバルがエキドナとの契約を最終的に断ったこと──これが、ベアトリスの運命を決定的に動かしました。エキドナはスバルに最後の保険として「ベアトリスに殺意を向けて契約を拒絶しろ」と仕向けたとされていますが、スバルはそれにも従わず、自分の意志で動くことを選びます。

禁書庫炎上──「あの人」が来ない確証

聖域から戻ったスバルが向かったのは、ロズワール邸の禁書庫でした。屋敷はガーフィールに連れ去られた魔獣の群れに襲われ、すでに炎に包まれていました。その火は禁書庫にも及び、叡智の書のページが一枚一枚燃え落ちていく絶望的な状況。

ベアトリスは炎の中で福音書を抱きしめ、自分が「あの人」を待つこの場所が消えていく事実を受け止めます。彼女は確信しました──「『あの人』はもう来ない」と。400年待ち続けた相手は、最初から存在しなかったのか、あるいは現れる前に死んでしまったのか。いずれにせよ、待ち続ける意味は失われたのです。

スバルとの契約成立──「俺を選べ、ベアトリス!」

そして、リゼロ屈指の名シーンが訪れます。燃え盛る禁書庫で、ベアトリスはスバルに「ここで自分を殺してくれ」と懇願しました。400年の孤独を終わらせるための、彼女なりの自殺願望でした。「お前がその人でなくても構わない。ベティを終わらせる相手、契約の終わりをもたらし、この生命を奪うのは、お前で我慢してやるかしら」──彼女のセリフには、絶望と諦めが滲んでいます。

スバルの叫び

しかしスバルはベアトリスを殺しませんでした。代わりに、彼は炎の中で叫びます。

「お前が誰の何を待ってきたのか、俺にはわからねえ。──でも、お前がいなくちゃ、俺は寂しくて生きていけねぇんだよ!俺を選べ、ベアトリス!」

これは、リゼロ全章を通じても屈指の名場面として知られています。「『あの人』ではなく、自分を選べ」──スバルは、400年待ち続けた幻の運命を一旦否定した上で、その代わりに「いま目の前にいる自分」を差し出したのです。

福音書を捨てる決断

ベアトリスはこの言葉に応えました。彼女は福音書を炎に投げ捨て、エキドナから受け継いだ400年の使命を放棄。代わりに、スバルとの間に新しい契約を結びます。これがリゼロ第4章のクライマックスであり、ベアトリスというキャラクターの真の幕開けでした。

契約成立後、ベアトリスはスバルを「お前」ではなく「スバル」と名前で呼ぶようになります。一気にツンデレの「デレ」が解禁され、おんぶをねだったり、マナ徴収を口実に毎晩スバルの部屋で寝たり、ペトラと寝床を取り合ったりと、明らかにスバルへの依存と愛情を示すようになっていったのです。

第5章「水門都市プリステラ編」──大罪司教との戦い

契約精霊として正式にスバルの戦力に加わったベアトリスは、第5章の水門都市プリステラ攻防戦で本格的に戦闘力を発揮します。

レグルス戦での疲弊

強欲の大罪司教レグルス・コルニアスとの戦闘で、ベアトリスはスバルや周辺の人々を守るためにマナを使い果たすほど奮闘します。「不可侵」の権能を持つレグルス相手に有効打を入れることは難しく、ベアトリスはほぼ防御役に徹し、スバルが致命傷を負わないよう細心の注意を払い続けました。

ライ・バテンカイトス撃破に貢献

暴食の大罪司教ライ・バテンカイトスとの最終局面では、アルがミューズ商会の跡地から拾ってきた魔晶石を媒介に、ベアトリスがマナを回復。フェルトとともにミーティア(古代の魔導具)を発動させ、ライを撃破する決め手の一つとなりました。

このプリステラ編は、ベアトリスがスバルの「相棒」として完全に機能し始める転機です。ロズワール邸の引きこもりだった少女が、戦場で味方を守る大精霊として確立した瞬間でした。

第6章「プレアデス監視塔編」──精霊術師としての覚醒

第6章の主舞台となるプレアデス監視塔(六章の中心となる古代の塔)では、ベアトリスはさらなる進化を遂げます。スバルとの間にオリジナルスペルを複数開発し、共闘技として体系化していくのです。

E・M・M(絶対防御魔法)

E・M・M」は、スバルとベアトリスの体の周囲に時間と空間が静止するエリアを構築する絶対防御魔法。権能による干渉さえも防ぐ最強の盾ですが、発動中はスバルもベアトリスも動けなくなるという制約があります。読みの一手として「ここを耐えれば勝てる」場面で使う、決め技です。

E・M・T(絶対無効化魔法)

E・M・T」は、半径十数メートルの球体バリアを展開し、その内側のあらゆるマナ効果を無効化する魔法。魔法使いや精霊使いを一時的に「ただの人」に戻す強烈な対魔法戦術です。物理戦闘力の高い味方が範囲内にいる場合、戦況を一気にひっくり返せる切り札となります。

三つ目のオリジナル魔法(開発中)

第6章時点で、ベアトリスとスバルは三つ目のオリジナル魔法も研究中でした。「失敗すると次元の間に落ちる」と語られていることから、アル・シャマク(最大級の陰魔法。対象を異次元に飛ばす)の発展系と推測されます。

シャウラ・ライ戦での活躍

監視塔の最深部で「紅蠍」シャウラと戦った場面では、ベアトリスは攻撃役ではなく「時間稼ぎ」の役割を担いました。シャウラは星詠みクラスの戦闘力を持つ存在で、真正面からの撃破は不可能。ベアトリスはE・M・Tで魔法戦を封じ、スバルの戦略実行のための時間を作り出します。

また、暴食のライ・バテンカイトスやロイ・アルファルドとの戦闘でも、レムを「眠り姫」状態にした暴食の権能に苦しめられながら、ベアトリスは決して仲間を見捨てない奮闘を見せました。第6章でスバルは25回もの死に戻りを経験しますが、ベアトリスはその全てに、別の周回として戦いに身を投じ続けたのです。

第7章「ヴォラキア帝国編」──スバルとの離別と再会

第7章「殉情の神聖ヴォラキア帝国編」では、スバルがレムとルイとともに帝国側に転送されてしまい、ベアトリスは王国側に残されます。契約精霊としてマナを共有しているベアトリスは、スバルとの距離が物理的に開きすぎることでマナ供給に支障をきたし、エミリア陣営の中で待機する立場となりました。

離別の苦悩

契約者と離されることは精霊にとって大きな痛みであり、ベアトリスは常にスバルの安否を気にかけながら王国側で過ごします。エミリア・ペトラ・フレデリカらとの絆を深めつつ、再会の日を待ち続けるという、奇しくも400年の禁書庫時代を彷彿とさせる「待つ時間」を再び経験することになりました。

第8章「ヴィンセント・ヴォラキア編」での再合流

第8章では、帝都ルプガナで「不死者ゾンビ」の大群との決戦が展開され、王国陣営も帝都に駆けつけます。ここでベアトリスはようやくスバルと再合流。離別期間を経た二人の絆は、より強固なものとして描かれています。スフィンクスとの最終決戦では、ベアトリスは陰魔法の精密射撃でスバルの援護に徹し、不死者軍団の処理に貢献しました。

第9章「名も無き星の光編」──現在進行中の物語

Web版で進行中の第9章では、スバル一行がプレアデス監視塔に立ち寄った際、アルが突然スバルを拘束し裏切る衝撃の展開が起こります。アル一派とエミリア陣営が衝突する中、ベアトリスはスバル奪還のために陰魔法を駆使。

ヴォラキア帝国史に残る「ナツミ・シュバルツ」の歴史書をベアトリスが読んでいる描写も挿入され、彼女が知識の継承者としての側面を取り戻していることが示唆されています。第9章はベアトリスが「禁書庫の管理人」から「世界の真実を追う精霊術師の相棒」へと完全に脱皮する章になっており、最新刊での活躍が期待されている段階です。

ベアトリスの戦闘能力──陰魔法の頂点

陰属性の本質「分断」

リゼロ世界の陰魔法は、本質的に「分断・分離・断絶」を司る属性です。物体・空間・時間・魔力経路など、あらゆる「繋がり」を切り離すのが陰属性の特徴。ベアトリスはこの陰属性において、現存するあらゆる魔法使い・精霊を凌駕する世界最高峰の使い手です。

ミーニャ──時を止めるマナの矢

ベアトリスの代表的な攻撃魔法ミーニャは、「時の静止したマナの矢」を生成して敵に放つ攻撃魔法。陰属性は本来デバフ(弱体化)に特化しているため、純粋な攻撃魔法は希少で、ミーニャはその希少枠です。命中した対象は時間が静止し、続けて放たれる打撃で粉々に砕かれます。エルザ・グランヒルテとの戦闘や、多兎との大規模戦闘で猛威を振るいました。

シャマク/アル・シャマク──視界と次元を奪う

シャマクは対象の視界を闇で覆う基本的な陰魔法。アル・シャマクはその最大級発展形で、対象を別次元に飛ばす絶望的な術式です。多兎の本体を一箇所に集めてアル・シャマクで異次元送りにし、勝利した戦闘は原作屈指の戦術勝利として知られます。

扉渡り(オリジナル魔法)

ベアトリスのオリジナル魔法「扉渡り」は、彼女が認知している扉同士を瞬時に接続する転移魔法。ロズワール邸内の移動はもちろん、アーラム村や旧聖域の扉にもアクセス可能です。スバル陣営の戦略的機動力を支える重要な術式で、追跡からの撤退・奇襲・救援に活用されました。

福音書封印能力

ベアトリス自身が福音書を持っていた経歴から、彼女は他者の福音書(魔女教徒が持つ運命の導きの書)を分析・封印する技術にも長けています。第5章のレグルス戦や、第6章の暴食大罪司教戦で、敵側の福音書連動を阻害する場面が描かれました。

スバルとの絆──契約者と精霊を超えて

マナ徴収という名の依存

契約精霊は契約者からマナを供給される必要があり、ベアトリスもスバルから日常的にマナを得ています。これはシステム上の必要事項ですが、ベアトリスはこれを口実に毎晩スバルと一緒に寝る習慣を作り、たまにペトラと寝床を取り合うなど、明らかに精神的依存の領域に踏み込んでいました。

スバルもベアトリスを邪険にすることはなく、むしろ「ベア子がいないと俺は戦えない」という相互依存関係を築いています。この関係は恋愛とは異なる、しかし家族や戦友以上の何か──「契約という名の魂の繋がり」として描かれています。

「殺してくれ」から「一緒にいたい」へ

第4章で「私を殺してくれ」と懇願したベアトリスが、第6章では「スバルがいないとベティーは生きていけない」と素直に依存を口にするようになる変化は、リゼロのキャラクター成長の中でも特に丁寧に描かれた弧です。400年の絶望が解けていく過程は、スバルが何度も死に戻りながら積み重ねた信頼の結果でした。

パック・ロズワール・エキドナとの関係性

兄パック──最愛にして最大の嫉妬対象

パックはベアトリスにとって唯一の家族であり、最愛の兄でした。しかし、第3章でエミリアの契約精霊として再会した時、ベアトリスは複雑な感情を抱きます。「パックは『あの人』のために旅立ったはずなのに、なぜエミリアと契約しているのか」──この疑念と嫉妬が、ベアトリスがエミリアに距離を置いた最大の理由でした。

第4章でパックがエミリアの精神安定のため契約を一時解除した時、ベアトリスは内心で「自分こそパックを取り戻したい」と願ったともされています。スバルとの契約後、ベアトリスはようやくこの嫉妬から解放され、エミリアとも徐々に普通の仲間として接するようになっていきました。

ロズワール──現代のロズワールへの複雑な感情

現在のロズワール・L・メイザースは、初代ロズワールの魂を受け継ぐ存在(コトワリの転生体)であり、ベアトリスは彼に対して「半分は親しい家族、半分は警戒すべき他人」のような感情を持っています。聖域編で現ロズワールがエキドナに固執する姿を見たベアトリスは、彼の歪みを認識しつつも、初代の面影を完全に否定はできない立場で揺れ続けました。

エキドナ──愛と裏切りの両義性

創造主エキドナは、ベアトリスにとって母であり師であり、そして裏切り者でもあります。「あの人」の存在自体がエキドナの嘘だった可能性が示唆された瞬間、ベアトリスの400年は意味を失いかねない危機に陥りました。それでもベアトリスはエキドナを完全に憎みきれず、第5章で襟ドナと再会した時にも、エキドナの残響を感じて涙する場面が描かれています。

ベアトリスの名言・名シーン

「ベティーを1番にして1番に考えて1番に選んで……」

第4章の禁書庫で、スバルに「俺を選べ」と言われた直後のベアトリスの独白。400年の孤独を経た少女が、ようやく「自分を一番に選んでくれる相手」を得られる希望と恐れを同時に語った名セリフです。

「お前で我慢してやるかしら」

「あの人」ではなくスバルとの契約に踏み切る際の、ベアトリス独特の捻れた言い回し。本心では「お前がいい」と言いたいのに素直になれない、ツンデレの極致を体現した一言で、ファンの間でも屈指の人気を誇るセリフです。

「ベティーは……スバルと一緒がいいのよ」

第7章でスバルと離別する直前に呟いたセリフ。第4章の頃の不愛想なベア子からは想像もつかないほど素直な愛情表現で、彼女の成長を象徴しています。

声優・キャラクターソング

新井里美の名演技

ベアトリスの声を演じるのは、ベテラン声優の新井里美。「とある魔術の禁書目録」の白井黒子役などで知られる彼女は、ベアトリスの「お前」「かしら」「ベティー」といった独特の口調を、可愛らしさと知性を両立させた絶妙なバランスで表現しています。

第4章の契約成立シーンでは、「ベティーを1番にして……」のセリフを震える声で演じきり、視聴者の涙を誘いました。第5回声優アワード助演女優賞を受賞している実力派で、リゼロアニメ4期でも引き続きベアトリスを演じ、長期間にわたって愛されるキャラクターを支えています。

キャラクターソング・関連楽曲

リゼロ4期のオープニング「Recollect」(鈴木このみ feat. Ashnikko)でも、ベアトリスとスバルの絆を象徴する映像が含まれています。リゼロのソーシャルゲーム「リゼロス」でもベアトリス役の新井里美のインタビューが多数公開されており、長年彼女を演じ続けるキャストとしての思い入れが語られています。

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ベアトリスを深掘りするための関連記事

まとめ──400年の孤独から共闘の精霊へ

ベアトリスは、リゼロにおいて単なる「ヒロインの一人」に収まらない、極めて重い存在です。創造主エキドナに「あの人」を待つ使命を与えられ、400年もの孤独を耐え抜いた挙句、その「あの人」が幻だった可能性を突きつけられる──この圧倒的な絶望から、彼女はスバルとの契約によって救い出されました。

第4章末の禁書庫炎上シーンは、リゼロ全章を通じての名場面ベスト3に入る屈指のクライマックスとして語り継がれています。「俺を選べ、ベアトリス」というスバルの叫びは、運命や予定された答えではなく、「いま目の前にいる人を信じる」というリゼロのテーマを最も濃縮した瞬間でした。

第5章プリステラ編、第6章プレアデス監視塔編、第7章ヴォラキア編、第8章帝都決戦、そして現在進行中の第9章まで、ベアトリスはスバルの最も信頼できる相棒として戦い続けています。E・M・MやE・M・Tといったオリジナル魔法は、二人の絆そのものを術式化した唯一無二の戦闘システムです。

金髪縦ロールにフリルのドレスというビジュアルの愛らしさだけでなく、彼女が背負ってきた歴史の重さと、それでもなお誰かを愛する力を取り戻していった成長の物語こそが、ベアトリスというキャラクターをリゼロを代表する不朽のヒロインに押し上げています。

原作小説ではWeb版でさらなる進化が描かれており、今後の章でベアトリスがどのような決断と成長を見せるのか、書籍版・Web版どちらも目が離せません。アニメ4期以降の活躍にも、引き続き注目していきたいキャラクターです。

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