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Re:ゼロから始める異世界生活のネタバレ【小説・アニメ・漫画】

「リゼロ」ロズワール Arc8解説|叡智の書との決別と帝都決戦で示した本気の魔法

ロズワール・L・メザーア——「リゼロ」最大級の謎を抱え、エミリア陣営の後ろ盾を務める西方辺境伯であり宮廷筆頭魔術師。400年もの間、初代ロズワールの魂を子孫の肉体に上書き転写し続け、貪欲の魔女エキドナ復活という一念のために生きてきた男だ。

その彼が、Arc6で「叡智の書」との決別を迎え、Arc7で帝都奪還の地ならしを行い、そしてArc8「情愛の帝都ルプガナ決戦編」では六属性すべてを操る本来の魔法を解き放つ。本記事ではArc8でのロズワールの活躍を中心に、Arc6での精神的転換点から帝都決戦までの流れを徹底解説する。

Arc7時点のロズワールの動向は 「リゼロ」ロズワールのArc7まとめ を、人物像全体は ロズワール完全解説(基本記事) を参照してほしい。


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目次

ロズワール・L・メザーアのプロフィール(Arc8時点)

Arc8時点のロズワールの基本情報を整理しておこう。Arc6で叡智の書を喪失した直後の彼は、これまでとは少し違う表情で帝都に立っている。

項目 詳細
名前 ロズワール・L・メザーア(Roswaal L. Mathers)
声優 子安武人
称号 西方辺境伯/宮廷筆頭魔術師
陣営 エミリア陣営の後ろ盾
種族・寿命 人間(初代ロズワールの魂を子孫へ400年連続転写)
外見 白塗りの化粧、青と黄の異色の瞳、道化師的な装い
加護 「魔導の加護」(あらゆる魔法系統への適性を底上げ)
属性 六属性すべて(火・水・風・地・陰・陽)に最大適性
例外 唯一「治癒魔法」は使えない(公式設定)
マナ量 「事実上無尽蔵」と称される(パック評:人類史上最高の魔法使い)
Arc8時点の状況 叡智の書を喪失した「書なき世界」で、自らの意志で帝都ルプガナ決戦へ参戦

ロズワールの異常性は、「道化」の外見と「人類史上最強の魔法使い」という実力の落差にある。Arc8の戦場では、その落差が初めて完全に解消される——道化の仮面を脱いだロズワールが、本気で魔法を振るう瞬間が描かれるからだ。

リゼ男

リゼ男

Arc8のロズワールってどんな状況なんだ?

リゼ子

リゼ子

Arc6で叡智の書を喪失した直後なの。これまでとは少し違う表情で帝都に立ってるんだよ。

叡智の書との400年——ロズワールを縛り続けた呪縛

Arc8の戦いを理解するためには、まずロズワールが400年間何に縛られていたのかを押さえる必要がある。

初代ロズワールがエキドナに弟子入りした理由

初代ロズワールはかつて、生まれつき魔力に著しく偏った肉体を持ち、周囲から「厄介者」扱いされていた少年だった。世界中の誰からも「不要」とされた彼に、貪欲の魔女エキドナは「その体質は贈り物だ」と告げ、彼の六属性適性を才能として開花させた。

師匠というよりも、ロズワールにとってのエキドナは「自分を救ってくれた最初の他者」だった。魔法の師であると同時に、孤独だった彼の魂を救った存在。この出会いがなければ「ロズワール・L・メザーア」という魔法使いそのものが存在しなかった。

叡智の書(福音書)とは何か

叡智の書(福音書)はエキドナが残した「持ち主の望む未来へ進む道筋」が記された書物だ。原本はエキドナが、複製品をロズワールとベアトリスが所有しており、この世にはたった3冊しか存在しない。

ロズワールの福音書には「エキドナ復活への最善ルート」が示されていた。書に従えば最善の結末に至る——その確信のもと、ロズワールは400年間、書の記述通りに行動し続けた。自分の意志ではなく、書の指示を絶対のものとして。

Arc4で露わになった「書の奴隷」としてのロズワール

Arc4「永遠の契約」(聖域編)で、スバルとロズワールは決定的に衝突する。聖域解放に向かう過程で、ロズワールがエキドナ復活のためにエミリアを試練に放り込み、自らの使用人すら駒として使い潰すつもりだったことが露呈した。スバルから見れば「裏切り」だが、ロズワール本人にとってはすべて福音書に記された「最善手」を打っているにすぎなかった。

聖域編クライマックスで、スバルはあらゆる不確定要素を死に戻りで乗り越え、「福音書に書かれていない結末」を掴み取る。書が描き切れなかった未来を初めて目の当たりにしたロズワールは、このときから「叡智の書への盲従」から半歩だけ踏み出す。だが、まだ完全に脱却したわけではない。

リゼ男

リゼ男

叡智の書はロズワールをどう縛ってきたんだ?

リゼ子

リゼ子

400年間縛り続けた呪縛なの。初代ロズワールがエキドナに弟子入りして以来、「書の奴隷」だったんだよ。

Arc6での転換点——叡智の書喪失とエキドナへの執着の解け方

Arc8のロズワールを語る上で、Arc6でのターニングポイントは絶対に外せない。

叡智の書の喪失と「書なき400年」のはじまり

Arc6で、ロズワールは長年携えてきた福音書を喪失する。400年間「最善手」を教え続けてくれた書を失ったロズワールは、初めて「自分の意志」で未来を選ばなければならない状況に追い込まれた。

呆然とするロズワールに対し、スバル・エミリア・ラム・ベアトリスは「それぞれの選択」を示し続ける。とりわけスバルが第6章を通じて「死に戻りでも決して諦めない」姿を見せたことが、ロズワールの中の何かを動かした。書に書かれた最善ではなく、目の前の人間がもがいて選ぶ「最善ではないかもしれない選択」——その重さに、ロズワールはようやく気付き始める。

スバルとの対峙で芽生えた変化

Arc6を通じて、スバルは「ロズワールが書に縛られていること」「ロズワール本人がエキドナの教えに歪まされていること」を理解する。そしてArc6終盤、スバルは書を盲信していた頃のロズワールではなく、生身の「ロズワール・L・メザーア」と対話する。

「あなたはエキドナの代わりに人形でいるつもりか」「あなた自身は何を望んでいるのか」——スバルの問いかけは、400年間ずっと書だけを向いてきたロズワールに、自分自身の現在地を確認させた。

エミリアへの「本物の」忠誠心の再構築

Arc6を経て、ロズワールはエミリア陣営の後ろ盾としての立場を続けることを選ぶ。ただし、Arc4以前のように「叡智の書が示す王選勝利の最善手」としてのエミリア支援ではなく、エミリアという一個人を主君として受け入れる形に変質している。

これは小さいようで決定的な変化だ。書の言いなりでエミリアを担いでいたロズワールが、自分の意志で「エミリアの臣下」として立つ——Arc8でロズワールが帝都ルプガナの決戦に参加できたのは、この精神的転換があってこそだ。

リゼ男

リゼ男

Arc6の転換点って何なんだ?

リゼ子

リゼ子

叡智の書を喪失したことなの。「書なき400年」が始まって、エミリアへの「本物の」忠誠心が再構築されるんだよ。

Arc7でのロズワール——ルグニカ側で帝都奪還を支える

Arc7「殉情の神聖ヴォラキア帝国編」(収録小説26〜33巻)では、スバルたちが直接ヴォラキア帝国へ転移して戦う。ロズワールはこの間、主にルグニカ側で動いていた。

ルグニカ残留組としての立ち位置

Arc7開幕時、ロズワールはエミリア陣営とともにルグニカ王国に残った。スバル・レム・ルイ(後のスピカ)が突然ヴォラキア帝国へ放り込まれ、その救出と帝都奪還へ向けた長い戦役が始まったとき、ロズワールは「ルグニカからヴォラキアへ送り出す側」を担うこととなる。

Arc7後半では、ロズワール自身もヴォラキア帝国へ渡り、帝都奪還へ向けた政治工作の前線に立つ。Arc7全体の流れは Arc8完全ガイド と合わせて読むとつながりやすい。

セレナ・ドラクロアとの旧交を活かす

ヴォラキア帝国の上伯(ジョーカウント)セレナ・ドラクロアは、ロズワールの旧知の友人として登場する。プリシラとも関係が深く、フロップ・オコーネル兄妹の旧主にあたる人物だ。Arc7後半〜Arc8にかけて、ロズワールはセレナとの旧交を頼りに、帝都奪還のための貴族層の協力を取り付ける動きに加わった。

叡智の書を失った状態で行うこの外交は、Arc4以前のロズワールならありえない姿だ。書がない以上、「最善手」は誰にもわからない。それでもロズワールは、エミリア陣営の臣下として、人脈と六属性魔法という自分の手札を切って動いた。

ラムとの距離が変わり始める

Arc7を通じて、ラムとの関係にも変化が見え始める。Arc4以前のラムは「ロズワール様命」という強烈な忠誠を見せていたが、その背景には「角を失った自分が生き延びるためにロズワールの毎晩のマナ補給が不可欠」という生命線がある。

Arc6でレムが目覚め(記憶は戻らないまま)、Arc7でスバル組と再合流する——その過程で、ラムはロズワールに対して「契約」や「マナ補給」以外の感情を意識的に向けるようになる。Arc8でその関係が一段深まる前段階が、Arc7のロズワールとラムだ。

リゼ男

リゼ男

Arc7のロズワールは何をしてたんだ?

リゼ子

リゼ子

ルグニカ側で帝都奪還を支えたの。セレナ・ドラクロアとの旧交を活かして、ラムとの距離も変わり始めるんだよ。

Arc8帝都決戦でのロズワール——叡智の書なき戦場で本気の魔法を解き放つ

Arc8「情愛の帝都ルプガナ決戦編」では、スピンクスが「不死王の秘蹟」を発動させ、帝都ルプガナを中心に屍人(ゾンビ化した死者)の大群が湧き出す「大災」が起きる。Arc7のクライマックスでチシャ・ゴールドの自己犠牲と引き換えに皇帝ヴィンセント・ヴォラキアが復位した直後、即座に勃発した未曾有の災厄だ。

ロズワールは、この帝都決戦に「ルグニカ側からの援軍」として全力で参加する。

「魔導の加護」を活かした六属性同時運用

Arc8でのロズワールの戦闘スタイルは、六属性魔法を状況に応じて切り替えながら、ときに同時運用する複合戦闘だ。彼の「魔導の加護」は、あらゆる魔法系統への適性を底上げする加護であり、六属性すべてに最大適性を持つロズワールにとっては「全方位最強」という形で機能する。

屍人の大群に対しては広範囲の火魔法(フラム系)で焼き払い、味方の退路確保には風魔法(フーラ系)と地魔法(テラ系)で陣地を作る。スピンクス配下の術士が放つ呪術を陰魔法(陰のシャマク系・呪詛無効化)で打ち消し、敵将級の屍人に対しては陽魔法による高出力単発攻撃で対処する——一個人が「軍隊一個分」と称される所以が、Arc8の帝都決戦でこれ以上ないほど可視化された。

本気のロズワールが見せる「書なき魔法」

Arc4以前のロズワールは、福音書に「ここで全力を出すべき」と書かれた場面以外では本気を出さなかった。叡智の書は「最善ルート」を示すと同時に、「ここで全力を出すと別の問題が起きる」という制約も提示し続けていたからだ。

Arc8のロズワールには、その制約がない。書に縛られない以上、いつ・どこで・どれだけ全力を出すかは、ロズワール自身の判断に委ねられる。帝都ルプガナという戦場で、人類史上最強と呼ばれる魔法使いが、初めて誰の指示でもなく自分の意志で全力を出す——それはArc4のロズワールとは別人と言ってよい。

帝都ルプガナでの決定的な場面

Arc8の帝都決戦でロズワールが果たした役割を、機能別に整理しておく。

  • 戦線維持:屍人の波状攻撃に対して中衛から広域魔法で押し返し、近接戦闘職(ガーフィール・ハインケル・ラインハルトら)が屍人の核を破壊できる時間を稼ぐ
  • 魔導陣営の柱:ベアトリス(陰属性大精霊)と並んで、味方魔法陣営の二大柱として機能する。広域火力と精密射撃の役割分担が成立した
  • 政治工作の維持:Arc7で積み上げたセレナ・ドラクロア領との連携を切らさず、帝国側の補給線維持に貢献する
  • ラムの命綱:戦場の合間にもラムへの白マナ補給を続け、Arc8で「鬼化」と「千里眼」を駆使するラムの生命線を支える(後述)

派手な単独撃破シーンが必ずしも多いわけではないが、ロズワールがいることで「他のキャラが本来の役目に集中できる」という形で戦線全体を底支えしている。Arc8における連合軍が機能したのは、ロズワールとベアトリスという「広域・高出力魔法」の二枚看板があったからだ。

Arc8の戦場全体の流れは 「リゼロ」Arc8完全ガイド を、ラム視点については 「リゼロ」ラムのArc8まとめ を、エミリアの最終局面は エミリアのArc8まとめ をぜひ参照してほしい。

リゼ男

リゼ男

Arc8の帝都決戦でロズワールはどう戦ったんだ?

リゼ子

リゼ子

叡智の書なき戦場で本気の魔法を解き放つの。「魔導の加護」を活かした六属性同時運用が見どころなんだよ。

ロズワールの魔法能力詳細——六属性と「魔導の加護」のメカニズム

Arc8で本気を出したロズワールの強さを、技術面から深掘りする。

六属性(火・水・風・地・陰・陽)の運用

リゼロ世界の魔法は基本的に「火・水・風・地」の四基本属性に加え、「陰・陽」の二高位属性で構成される。通常の魔法使いは1〜2属性のみに適性を持つのが普通だが、ロズワールは六属性すべてに最大適性を持つ。

属性 Arc8での主な使い方
火(フラム系) 屍人の群れへの広域焼却、敵術式の燃焼破壊
水(ヒューマ系) 味方支援・障壁・凍結による足止め
風(フーラ系) 高速戦闘・斬撃・自身と仲間の機動補助
地(テラ系) 陣地構築・障害物生成・地形操作
陰(シャマク系) 視界遮断・呪詛無効化・敵連携の分断
高出力単発・対屍人特化の浄化的な使い方(推測含む)

注意したいのは、ロズワールも「治癒魔法」だけは使えないという公式設定があることだ。六属性に最大適性を持っていても、「奪われた命を戻す」「失われた肉体を再生する」類の魔法は範囲外。これはリゼロ世界の魔法体系全体に共通する「死者蘇生は禁則」というルールにも通じる。

白マナ生成とレム生命維持の関係

ここで重要なのが「白マナ」の概念だ。火・水・風・地の四基本属性のマナを同時に運用すると、それらが融合した「白マナ」が生成される。リゼロ世界で白マナを安定生成できるのは、四属性同時運用が可能な極めて限られた魔法使いだけ——その筆頭がロズワールだ。

ロズワールはこの白マナをラムの生命維持に使っている。Arc3以前の魔女教襲撃で角を折られたラムは、本来鬼族が持つ「マナを大気から取り込むゲート」を実質的に失っており、放置すれば衰弱死する状態だった。ロズワールは毎晩のように白マナをラムに直接供給することで、ラムを生かし続けてきた。

これは単なる治療ではなく、毎日継続が必要な命綱だ。Arc8の帝都決戦という極限状況においても、ロズワールがラムへの白マナ補給を切らさないのは、ロズワール側の事情ではなくラム側の生命の問題だからだ。「毎晩のお勤め」と表現される行為の正体は、この白マナ補給を指している。

同時代最強の魔法使いたる所以

パック(パック・大精霊)からして「人類史上最高の魔法使い」と評するロズワールの強さは、単一の必殺技ではなく「六属性すべてを高水準で同時運用できる」という汎用性に立脚する。1対多の戦場で味方を守りつつ敵を削り、戦況に応じて属性を切り替える——それを単独で完結できる魔法使いは、Arc8時点で同時代に存在しない。

長月達平公式の「主要キャラ強さランキング」でロズワールが上位(おおよそ大罪司教以上の階層)に置かれているのも、この異常な汎用性が根拠だ。Arc8の帝都決戦で大規模戦線を支えられる魔法使いは、この時代において事実上ロズワールしかいない。

リゼ男

リゼ男

ロズワールの魔法能力ってどんなものなんだ?

リゼ子

リゼ子

六属性すべてを運用できるの。白マナ生成でレムの生命維持にも関わる、同時代最強の魔法使いなんだよ。

ラムとの関係(Arc8視点)——白マナ補給という特殊な絆

Arc8の戦場で、ロズワールとラムの関係は新たな段階に進む。

毎晩のマナ補給という命綱

前述の通り、ラムが生きていられるのはロズワールからの白マナ補給があるからだ。これは契約や恋愛感情を超えた「物理的な依存」と言える。ラムにとってロズワールは命の源であり、ロズワールにとってラムは「自分の存在意義の半分を占める同伴者」になっている。

Arc8では、ロズワールが屍人の波状攻撃を捌きつつ、夜にはラムへの白マナ補給を続ける。戦場と寝室という両極端な場面で、ふたりの結びつきは強化されていく。

Arc8でラムが鬼化を発動できる土台

Arc8でラムは、Arc6で開発した「共感覚」によりレムとオドを接続し、一時的に鬼化を発動して大罪司教格の敵と渡り合う。この鬼化を維持するには莫大なマナ消費が伴うが、その土台にあるのは平時にロズワールが補給し続けてきた白マナの蓄積だ。

つまりArc8でのラムの活躍は、ロズワールの白マナ補給という「見えない貢献」によって支えられている。直接戦闘よりも、こちらの方がArc8におけるロズワールの本質的な戦果と言ってもよい。

Arc8でのラムへの想い

Arc4以前のロズワールは、ラムを「叡智の書が示した最善ルートに必要な駒」として見ていた節がある。だがArc6で書を失い、Arc7〜Arc8の戦場を共に生き抜いた今のロズワールは、ラムを「自分の意志で守りたい一個人」として見ている。

書を失ったロズワールが「人間として誰かを愛する」ことを取り戻すプロセスの中核に、ラムがいる。Arc8はその関係性が決定的に深化する章だ。ラム単独のArc8については ラムのArc8まとめ を、人物背景は 「リゼロ」ラム(鬼姉妹の姉)解説 を参照してほしい。

リゼ男

リゼ男

Arc8でのラムとロズワールの関係は?

リゼ子

リゼ子

白マナ補給という特殊な絆なの。毎晩のマナ補給が命綱で、Arc8でラムが鬼化を発動できる土台になってるんだよ。

叡智の書との決別がもたらしたロズワールの変化

Arc8時点のロズワールを一言で表すなら、「ようやく自分の人生を生き始めた魔法使い」だ。

400年の執着が「呪い」に変わっていた

初代ロズワールにとってのエキドナは、純粋な救いだった。だが400年もの間「エキドナ復活」だけを目的に生きるうちに、その執着は「魂を子孫に上書き転写してまで継続させる呪縛」へと変質していた。叡智の書が示す未来に従う限り、ロズワールは自分の意志で何かを選ぶ余地を持てなかった。

Arc6での書喪失は、この呪縛からの強制離脱だ。最初は途方に暮れたロズワールが、Arc7・Arc8と進む過程で「書なき自分」として未来を選び始める。

Arc8で見せる「魔法使い」としての本気

Arc4以前のロズワールが「叡智の書を実行する装置」だったとすれば、Arc8のロズワールは「自分の意志で魔法を振るう人格」だ。戦場での選択、ラムへの想い、エミリア陣営での立ち位置——どれも書ではなくロズワール自身が決めている。

「人類史上最強の魔法使い」と称された彼が、その称号を「他人の指示で得たもの」ではなく「自分の意志で発揮するもの」として帝都決戦に投じる——Arc8はその瞬間が訪れる章だ。

エキドナへの感情の現在地

注意したいのは、Arc8時点でロズワールが「エキドナを完全に忘れた」わけではないということだ。エキドナはロズワールの魔法使いとしてのスタート地点であり、孤独だった彼を救った最初の他者でもある。エキドナへの想いをゼロにすることは、ロズワール自身の400年の人生を否定することに等しい。

Arc8のロズワールは、エキドナへの感謝を持ったまま、それでもエキドナへの執着を捨てる、という難しい立ち位置にある。「エキドナの代わり」ではなく「ロズワール・L・メザーア」として、エミリア陣営の臣下として戦う——そのバランスが、Arc8の戦場でのロズワールの落ち着きとして表れている。

エキドナという存在については エキドナ(貪欲の魔女)解説 もあわせて読むと、ロズワールがどれほど特異な存在に縛られてきたかが見えてくる。

リゼ男

リゼ男

叡智の書との決別でロズワールは変わったのか?

リゼ子

リゼ子

変わったの、「ようやく自分の人生を生き始めた魔法使い」になったの。400年の執着が「呪い」に変わってたんだよ。

Arc9以降のロズワール——解放された魔法師の行方

Arc8を経たロズワールは、Arc9以降に向けて新しい局面に進む。

ルグニカ帰還とエミリア陣営の再編

大災を乗り越えた連合軍は、ヴォラキア帝国の再建にめどがついた後、ルグニカ王国へ帰還する。Arc7〜Arc8の長い遠征は、エミリア陣営にとって「他国の危機への深い関与」を経験させた重要な期間となった。

Arc9(王選最終局面)に向けて、ロズワールは引き続き「西方辺境伯」「宮廷筆頭魔術師」「エミリア陣営の後ろ盾」という三役を担う。叡智の書なき今、彼の判断はすべてロズワール自身の責任で行われる。

ラム・エミリア・スバルとの関係の新しい形

Arc8を共に生き抜いた経験は、ロズワールと周囲の関係を再定義した。エミリアに対しては「書が示した王」ではなく「自分が支えたい主君」として、ラムに対しては「契約で縛られた使用人」ではなく「並んで生きていく相手」として、スバルに対しては「敵対の過去を持つ若き友」として——どの関係も書から離れた地点で組み直されている。

長月達平が描く「執着と解放」というテーマ

作者・長月達平はロズワールというキャラクターを通じて、「執着が呪いに変わるとき、人はどう解放されるか」を丁寧に描いてきた。400年に及ぶエキドナへの愛は、Arc4で「呪い」として描かれ、Arc6で「離別」、Arc8で「並走(過去として抱えたまま、別の人生を生きる)」へと変質する。

ロズワールというキャラクターを「悪役」「敵」とだけ見ると、彼の物語の本質を見失う。Arc8の彼は、エキドナへの感謝を抱えたまま、ラムとエミリアと共に「今」を生きる選択をした一人の魔法使いだ。

リゼ男

リゼ男

Arc9以降のロズワールはどうなるんだ?

リゼ子

リゼ子

ルグニカに帰還してエミリア陣営が再編されるの。「執着と解放」っていうテーマが描かれていくんだよ。

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まとめ——Arc8のロズワールが示した「書なき魔法」の本質

Arc8「情愛の帝都ルプガナ決戦編」でのロズワール・L・メザーアの活躍と変化を整理する。

  • Arc6で叡智の書を喪失し、400年の呪縛からの離脱を強制された
  • Arc7でルグニカ側から帝都奪還を支援。セレナ・ドラクロアら旧知の貴族との連携で帝国の地ならしを行った
  • Arc8で帝都ルプガナの決戦に参戦し、六属性魔法と「魔導の加護」を駆使して屍人の大群と渡り合った
  • 魔導陣営の柱としてベアトリスと並んで連合軍の魔法戦力を支え、近接戦闘職が動ける土台を作った
  • ラムへの白マナ補給という命綱を戦場の合間にも維持し、Arc8で鬼化を発動するラムの生命線を裏から支えた
  • 「書なき魔法使い」として本気の戦闘を初めて自分の意志で行使。Arc4以前の「書の奴隷」とは別人と言えるほどの精神的変化を遂げた
  • エキドナへの感謝と決別を両立させる新しい立ち位置に到達。Arc9以降は完全に自分の意志で動く魔法使いとして物語を進めていく

「人類史上最強の魔法使い」が、誰の指示でもなく自分の意志で帝都決戦に立つ——Arc8はロズワールというキャラクターにとって、400年で初めて訪れた「自分の人生を選び直した章」だった。

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リゼ男

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Arc8のロズワールってまとめるとどうなんだ?

リゼ子

リゼ子

Arc6で叡智の書を喪失して400年の呪縛から離脱したの。「書なき魔法」の本質を示した章なんだよ。

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