小説家になろう発の大人気作品「Re:ゼロから始める異世界生活」の小説第4巻のネタバレ解説です。
ネタバレを見たくない方は、ページを閉じて頂きますようお願い致します。
第3巻では、ロズワール邸での周回の原因となっていた、「レム・ラムからの信頼獲得」と「呪術師の撃退」を見事にボロボロになりながらも見事に達成しました。
諦めないこと、誠実に向き合うこと、周囲の力を借りることが、無理だと思われていた今回の周回ループを突破する力となっており、頑ななレムが心を解いてスバルと分かりあったシーンは、感動した人も多いことでしょう。
4巻からは、また大きく流れが変わって、話が一気に動き出していきます。
3巻のネタバレを見たい方は、「リゼロ小説3巻ネタバレ」をチェックしてください。
第一章「再来の王都」ネタバレ
4巻は『再来の王都』、つまりスバルが1巻のあの王都にまた戻ってくるんだよな。今度は王選が本格的に始まって、エミリアが候補者の一人として表舞台に立つ。物語が個人の戦いから国家規模の権力劇に拡大する巻だ。
そうそう、ここで世界の見取り図が一気に広がるの!1巻では路地裏でスリに遭ってた王都が、今度は王国の命運を決める政治の中心地として描き直される。同じ場所を“再来”させることで、スバル自身がどれだけ遠くまで来たかも浮き彫りになるんだよね。
アーラム村は、ウルガルムの襲撃の傷からまだ完全には癒えていない。
少しでも彼らを元気付けるためか、スバルの発案で、毎朝ラジオ体操が行われている。村人が半数も参加する人気の一大イベントで、芋判のスタンプももらえるから、子供達には特に大人気だ。
庭園でのエミリアの日課である微精霊との会話が終わると、スバルはエミリアと毎朝アーラム村に赴き、ラジオ体操をして、芋のスタンプを押して、そして屋敷に戻る。
スバルは、村から屋敷に戻るまでの15分に何より幸せを感じていた。
今日はロズワール邸に戻ると、馬車ならぬ地竜が引く「竜車」が停まっていた。
竜車を引く御者は、老紳士と呼ぶべき風貌の威厳のある人物で、これだけの人物を雇うと言うことは、ロズワール邸に用のある人物は、おそらく王選関連の人物であることが想像される。
老紳士は、既に使者はロズワール邸の中で、辺境伯と謁見しているところだろうと話す。詳しい話も、そちらで、と言った。
使者との出会い
ロズワール邸に入ると、お仕事モードに入っているレムが出迎えてくれた。
使者とロズワールの会合にエミリアも出席するよう求め、スバルは別室へと案内された。
自分が同席できないことに少し不貞腐れたスバルだが、悪知恵を働かせて、ロズワール邸で一番高級な茶葉を使ったお茶を持参して、もう一度竜車の御者に会いに言った。
竜車の御者の老紳士は、ヴィルヘルムと名乗る。今はカルステン家に仕えていることを話した。
スバルは、ヴィルヘルムから来訪の意図や詳しい話を聞き出そうとしたが、節度のあるヴィルヘルムは、大切な話を外部に漏らすようなことはしない。
スバルは、茶葉を持ち出したことをラムに叱責されるだけで、得るものがなかったと残念がった。
暫くすると、屋敷から猫耳の使者が帰ってきた。語尾が「にゃ」である。
スバルを観察し、エミリアから聞いていたように、スバルのマナの流れは少しおかしいと言い、耳をハムハムする。
思わずビックリするスバルだったが、ハムハムはただのサービスだったらしい。
詳しい話はエミリアから直接聞くように言い、ヴィルヘルムと猫耳の使者は帰っていった。
応接室での王都行きの交渉
応接室では、お客人の対応が終わってホッと一息ついているエミリアとロズワールがいる。
そこに、「王都には絶対俺もついていく」とスバルが主張しながら入ってきた。
ほらね、と言うロズワールに、半ば呆れるエミリア。
エミリアは、王都には王選の大事な話し合いで行くのだから、スバルは連れていけないと言う。
スバルは、エミリアの大事な時に端っこでも関わっていたいと、王都に同行することを嘆願した。
ラムは、スバルから漂う高級茶葉の匂いに愕然としており、話に入ってこない。
レムは、王都にもスバルの知り合いがいるなら安否確認のために連れていって差し上げては、とスバル側に立ち、スバルに頭を撫でられてニコニコしている。
ロズワールが、これは埒が明かないと、主人命令でスバルも王都に行くように命令する。ただし、王選目的ではなく、スバルが無理した自身のゲートの治療目的で、と言うことになった。
先程の猫耳の使者は、王都でも随一の水魔法の使い手で、治療にかけて右に出るものはいないようだった。
王都へ出発
使者の来訪から二日目の朝、スバルは庭園に止まっている竜車にわんぱく心を隠せずに興奮していた。
一際大きい地竜をバシバシ叩いていると、我慢の限界と地竜が尾で軽くスバルをなぎ払った。
そんな姿を見てこの先が心配になるエミリアとレム。
屋敷には、ベティーとラムが残ることになり、王都にはエミリア、ロズワール、レム、スバルが向かう。
ベティーが玄関までひっそり見送りに来てくれた。前日まで、寂しさを紛らわすかのように、頻繁にスバルはベティーの金書庫に遊びに行っていたのだ。
いよいよ、竜車への乗り込みも完了し、王都に向けて出発する。
ラムが、メイド服の端をつまみ上げ、礼節正しいお辞儀をして見送った。
加護
スバルは、竜車が結構なスピードで走っているにも関わらず、大きな揺れを感じないことを不思議に思う。
地竜には「風の加護」があり、走っている間、風による抵抗などは一切無効になり、それは繋がれている竜車も対象となるとのことだった。
スバルは自分にも加護はないのかと聞くが、残念ながらまったくないとのことだった。
王都までの時間の暇つぶしのため、御者として地竜を引いているレムの隣に、スバルが誘われる。
一度止めてしまうと、地竜の風の加護を再発動させるまでに時間がかかるため、走行中の竜車をつたって、スバルは前方に行こうとする。
しかし、地竜の風の加護の範囲外に体を差し出してしまい、エミリアに命綱のようなベルトを握らされていなかったら、そのまま落下して命を落としてしまうところだった。
最終的にはレムの鎖がスバルの体を絡めとり、そのまま前方に引っ張られたことで、ことなきを得た。
第1章の登場人物とストーリーまとめ
- ナツキ・スバル:王選には関わらせないと言われるが、ゲートの治療のため王都に同行
- ヴィルヘルム:竜車の御者。老紳士。
- 猫耳の使者:竜車の使者。王都随一の水魔法の使い。スバルのゲートを治療する予定
- エミリア:王選に関わる話し合いのため、王都に向かう。スバルの治療の代償に何かを差し出す
- ロズワール:スバルに治療目的で王都に同行するように命令
- レム:王都に地竜の御者として同行。いつもは王都に行くのはラムの役目だったらしい
- ラム:お留守番。三日は食べなくても死なないと豪語する
- ベティー:王都に出発する際にこっそり見送りにくる
- 地竜:竜車を引く。風の加護があり、走るときは風の影響を受けない
- スバルがエミリアとアーラム村でラジオ体操を指導。芋のスタンプを押す
- 庭園に竜車が止まっており、使者の来訪があることをしる
- エミリアはロズワールと使者の会合に合流
- スバルは高級茶葉のお茶を持って竜車の御者、ヴィルヘルムと話をしにいく
- ヴィルヘルムはスバルを気にいるが、来訪目的などは漏らさない
- 会合が終わり、猫耳の使者が戻ってくる
- スバルの耳をハムハムし、ヴィルヘルムとともに帰っていった
- 応接室で王都にスバルが同行するかの話し合い
- 2日後の朝、エミリア、ロズワール、レム、スバルが地竜に乗って王都へ出発
- スバルが竜車が落ちそうになるがエミリア、レムに助けられる
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第二章「加護と再会と約束と」ネタバレ
『加護と再会と約束と』。リゼロの世界って“加護”っていう生まれ持った特殊能力の設定があるじゃん。この巻でその仕組みが本格的に語られ始めるよな。ユリウスたち騎士の強さの裏付けにもなってる。
そうなの、加護は精霊や世界から授かる祝福で、人それぞれ違うのがミソ!スバルにはそれがない(と思われてる)のが、後々の彼の特異性の伏線になるんだよ。再会と約束も絡めて、王選の人間関係が一気に動き出す。設定と人間ドラマを同時に進める情報密度の高い章なの。
スバルは、エミリアに手を繋がれていた。
アーラム村をデートした時とは異なり、竜車を途中下車しそうになったスバルを見て、行動を制限するためのものだった。
スバルは、扱いが子供のようで恥ずかしいと主張するがエミリアは許さない。
そうこうしているうちに、最初に異世界に来た場所でもあるリンガ屋「カドモン」の前に立っていた。
リンガ屋の主人は店の前でいちゃつくな、と文句を言うが、スバルがかつての約束を果たしにリンガを買いに来てくれたことを理解すると、上機嫌になった。
通過の交換比率を丁寧に教えてくれ、リンガも1個おまけしてくれたのだ。
衛兵詰所へ
カドモンでリンガをゲットした後、スバルとエミリアは、フェルトとロム爺に会いに行こうとする。
二人は剣聖ラインハルトの預かり扱いとなったのだが、途中でラインハルトが顔色を変えてフェルトを取り扱い始めたらしい。
ラインハルトは騎士の一人であることが分かり、連絡を取るために、町の衛兵の詰所へ行く。
エミリアと、やはり王選に関わらせて欲しい、君の力になりたいんだとスバルはもう一度主張したが、エミリアは強く断った。
パックが心の内でスバルに話しかけ、「期待は毒だ。僕やエミリアにとって、君はまさに毒だ」と意味深な言葉を投げかけた。
ようやく衛兵の詰所に到着すると、騎士の一人である「ユリウス」と出会った。
ユリウスは、挨拶代わりにエミリアの手の甲にキスをする。それを見ていたスバルは、ユリウスに対して対抗心を剥き出しにしてしまった。
ユリウスとの間に嫌悪感の空気が流れると、エミリアは詰所の中へは、スバルを連れていけないという。ユリウスのご機嫌伺いではなく、スバルが嫌な思いをするから、と。
置いていかれたスバルは、もう嫌な思いはしていると感じつつ、通りの方でドレスの少女がみすぼらしい男共に引きずり込まれたところを見た。
ユリウスへの対抗心もあったためか、自分一人の力で解決しようと動く。
トンチンカン再登場
スバルは、単身でドレスの少女が引きずり込まれた路地裏に駆け込む。
赤い真紅の綺麗なドレスを身に纏った少女が、究極的に上からの物言いでチンピラを罵っていた。
チンピラは三人衆、どこかで見覚えがある、そうトンチンカンだ。
スバルは、「待ち合わせに遅れた彼氏作戦」で、ハニーと声をかけてドレスの少女の手を引き、トンチンカンに俺の彼女なんだごめんな、と言ってその場を去ろうとするが、少女に触るでないと振りほどかれ、反撃まで受けてしまった。
トンチンカンも唖然に取られていたが、次第にスバルのことを思い出した。
こうなっては仕方がないと、スバルは「俺はラインハルトのマブダチだ」と宣言し、それにびびってトンチンカンは逃げ出した。
スバルは赤いドレスの少女に、お礼があってもいいのではと言ったが、ドレスの少女は、スバルの行動は自分を助けるためだったのかとこの時初めて気付いた。
そして、この世界は自分に不利益なことは絶対に起こらない。此度のことも、いくらでもどうにでもなった。それをどうにかしたところで、自分の手柄だと自慢して感謝を求めるとは恥ずかしいと思わないのかと、思わぬ切り返しをしてきたのだ。
自分の不利益が発生しないことを証明するように、スバルが持っていた11個のリンガを、どんどん賭けで奪っていく。
最後の1個の賭けが終わったところで、トンチンカンが数を集めて戻ってきた。ラインハルトとマブダチだと言う妄言がバレたのだ。
ロズ爺との再会
スバルは、赤いドレスの少女を連れて逃げた。しかし、少女が足を止める。
飽きたと言うのだ。そして、妾を抱きかかえて逃げる権利をやろう、とも。
スバルは、そんな力があるように見えるのか、と息巻く。
そこに懐かしい声がした。ロム爺だった。
ロム爺は、盗品蔵を潰したことで貧民街の人々から冷たい目で見られ、今は路地裏の一画で生活をしている。それが、たまたまここだったのだ。
ロム爺にかくまってもらい、チンピラをやり過ごすことに成功した。
ドレスの少女は、この老木は誰じゃ、と問う。そこから、あの盗品蔵での出来事から今に至るまでの説明をしていった。
ロム爺は、スバルにフェルトの行方を聞くが、今は分からないと答える。だが、ラインハルトの元にいるだろうと答えた。
それを調べたら必ずロム爺に伝えることを約束し、ロム爺はそれなら通りのリンガ屋「カドモン」に伝えてくれればいいと教えた。
ロム爺に大通りまでの道を教えてもらい、スバルと赤いドレスの少女は戻っていった。
エミリアと再会
大通りに近づいた頃、「やっと見つけた」と、エミリアがスバルと赤いドレスの少女に声をかけた。
エミリアの後ろには男がいて、格好があまりに奇抜だった。
スバルは、エミリアとの再会を喜ぶ前に、男に対して変態扱いをする。男は、大人の余裕でスルッとかわす。
どうやら、通りで男が人探しをしていたところ、エミリアの高速お節介で人探しを助けてくれたようだった。
男は、赤いドレスの少女に向けて、「嬢ちゃん、探したぜ」と声をかけた。
エミリアと男の探し人は、スバルと赤いドレスの少女だったのだ。奇妙な縁もあるものだと感じる男。
「袖振り合うも多生の縁」とも言うかもしれないが、エミリアとの「赤い糸」だけで俺は十分だと言うスバル。
スバルのその言葉を聞いて、少し沈黙して、男はそうだな、と答えた。
エミリアは、赤いドレスの少女を見ると、急に認識阻害の効果があるフードをかぶり直し、スバルの後ろに隠れた。
スバルはそれを見て察し、そろそろ解散だろと男の方に声をかける。男も承諾した。
レム登場
男と赤いドレスの少女と解散した後、エミリアは真剣な眼差しでどこであの少女と出会ったのかと聞いてくる。
スバルがそれに応えようとした時、トン率いる集団が再び襲ってきたのだ。
エミリアとパックの力に頼ろうとするスバルだったが、そこにレムが登場し、チンピラ集団をバッタバッタとなぎ倒していった。
エミリアの「スバル」と言う真剣な問いかけは、置き去りにされた。
チンカン率いる集団は、男と赤いドレスの少女を囲んでいた。
しかし、赤いドレスの少女も、男も一切そちらに注意を向けていなかった。
仕方がなしに男が少女の意向を聞くと、機嫌が良いので今は殺さなくて良いと答えた。男は、兜の下で笑みを浮かべ、剣を抜いた。
第2章の登場人物とストーリーまとめ
- ナツキ・スバル:エミリアと手を繋いで王都行脚。衛兵詰所には入れず、少女が路地裏に連れ込まれたのを見て助けにいく
- 赤いドレスの少女:路地裏でトンチンカンに絡まれる。世界は妾のためにある
- 男:赤いドレスの少女の連れ。奇抜な格好と兜。
- エミリア:男と一緒にスバルと少女を探す。赤いドレスの少女を見て様子を変える
- レム:エミリアとスバルがチンピラに囲まれた時に登場。一掃する。
- トンチンカン:チンピラ集団を率いて絡む
- スバルとエミリアが手を繋いで王都行脚を開始。カドモンでリンガ10個を買う
- 衛兵詰所でユリウスと挨拶をする。スバルとユリウスの間に不穏な空気が流れる
- エミリアだけが衛兵詰所の中に入る
- スバルが赤いドレスの少女が路地裏に連れ込まれるのを発見して助けに行く
- 彼氏が待ち合わせに遅れた作戦を敢行するも失敗
- ラインハルトの名前を出してトンチンカンが一時退散
- スバルと赤いドレスの少女がリンガを賭けたジャンケンをする
- トンチンカンが仲間を連れて戻ってくる。再度逃走開始
- ロム爺と偶然再会。匿ってもらう
- 盗品蔵の後の出来事を共有する。今後はカドモンを通じて連絡を取り合うことを確かめる
- スバルとドレスの少女が大通りに戻る
- エミリアと男が、スバルとドレスの少女を見つける
- エミリアが赤いドレスの少女から隠れる
- 解散してスバルとエミリアが二人になったところをトン率いるチンピラ集団が登場。しかし、レムが現れ一掃される
- チンカン率いるチンピラ集団が男と赤いドレスの少女を囲む。
リゼロ連続更新16日目は、WonderGOO様文庫4巻特典ポストカード! 文庫では隠れてしまった、大塚先生入魂の背景や、プリシラの胸が大きく印刷いただいていますよ! #rezero http://t.co/VONNBe6I5s
— 『Re:ゼロから始める異世界生活』公式 (@Rezero_official) June 13, 2014
第三章「仲の悪すぎる面子」ネタバレ
『仲の悪すぎる面子』(笑)。王選候補者ってエミリア・アナスタシア・クルシュ・フェルト・プリシラの5人だけど、全員キャラが濃くて方向性もバラバラだよな。この顔合わせの緊張感がたまらない。
わかる、5陣営の思惑がぶつかる群像劇が始まるんだよね!それぞれ理想も手段も真逆で、誰が正義とも言えない。プリシラの傲岸さ、アナスタシアの商人気質、クルシュの理知…この“仲の悪さ”こそが王選編の面白さの核なの。スバルがその渦中に飛び込んでいくのがハラハラする。
エミリアは、今日王城へ登ると言う。
スバルは、自分がお留守番の予定であることを聞き、エミリアに対して抗議をしていた。
エミリアは、スバルの目的は治療であることと、王城はレムも連れていけない程に警備が厳重であることから、やはりスバルは連れていけないという。
そして、レムにスバルをきっちり見張るように言付けをして、王城に向かった。
ロズワールは、先約があると既に早朝に宿を出ている。
レムの気遣いとロズワールの思惑
宿で勉強をしながら時間を過ごすスバルだったが、エミリアのことが気になって何もできない。
ドアの前には、レムが立ちはだかっていた。
レムは、そんなにエミリアの元に行きたいのか、王城の警備は厳重だから心配ないと声をかける。
スバルは、何かが起きた時に、その時に自分が近くにいたいのだと説明する。
レムは、仕方がないと諦め、自分はこれから新作料理の開発に集中するから、誰かが部屋を抜け出しても分からないと言って厨房に入る。
スバルは、レムに感謝の書き置きを残して、部屋を出ていった。
しかし、レムは単なる親切心からだけでなく、ロズワールからの命令で、エミリアよりもスバルの意思を尊重するように言われていたのだ。
思わぬ再会
スバルは、まずフェルトの行方が今日にも分かるだろうことを、ロム爺に伝えるためカドモンに来ていた。
そこで、声をかけられた。
昨日の赤いドレスの少女の連れの男、「アル」というらしい。
アルは、さっさと行こうぜと誘うが、スバルは要領をえない。
アルは仕方なく、「王城に行く手段を探しているんだろ」と言う。スバルは驚愕してなぜそれを知っていると聞くが、アルは姫さんにそう言えと言われただけだ、と答える。
スバルはカドモン屋の主人に簡単な伝言をして、アルに同行した。
贅沢な竜車
アルと一緒に向かった先には、極めて贅沢な飾り付けがされた竜車が待っていた。
乗ることを躊躇するレベルの、過度な贅沢さだ。
竜車に乗り込むと、そこには昨日のドレスの少女が待っていて、妾を待たせるとは高くつくぞ、とふんぞり返った。
竜車に乗り、王城に向けて走り始めると、少女がこの竜車の目的をスバルに聞いた。
スバルは、この竜車の目的は、王選に参加することであり、あなたは王候補者の一人だろうと答えた。
アルは、それを聞いて、姫さんと呼んでいる女性のことを、「プリシラ・バーリエル様、その人だ」と紹介した。
もう一人の異世界人
話を進めて行くと、アルも異世界から召喚された人物であることが分かった。
アルの方は、先日のスバルの「袖振り合うも多生他生の縁」や「赤い糸」という言葉で、ピンと来ていたらしい。
アルは18年前にこの世界に召喚され、その時に片腕をなくした。
しかし、片腕になってからの人生の方が長いらしく、不自由なく動けると言う。
このような話をしているうちに、プリシラ、アル、スバルを乗せた竜車は、王城に到着した。
王座の間へ
プリシラは、アルとスバルを引き連れて、王座の間へ向かった。
本来招待されていないスバルを中に入れることはできないが、プリシラの命とあれば、警備も受け入れる他なかった。
王座の中に入ると、他の王候補者が既に待っていて、その中にエミリアの姿もあった。
エミリアは「スバル?」と驚きを隠さなかった。
プリシラが、スバルに抱きつき、「妾の小間使いに何か用か?」と不敵な笑みをエミリアに向ける。スバルは動揺した。
すかさずロズワールが間に入り、当家の使用人が場内で迷子になっているところを保護して頂けるとは、とフォローした。
スバルの服装の裏地には、ロズワール家の家紋が入っており、それが身元を証明した。
ロズワールは、半ばスバルがこの王座の間にくることを予測していた節もあった。
エミリアは、スバルに詰め寄り、「どうして?」と投げかけた。
スバルがその問いに答える前に、議会が始まった。
賢人会の登場
王座の間に賢人会の歴々が入場する。王族が存命の時代においても、実質的に国家運営を行って来た重鎮達だ。
賢人会の代表はマイクロトフといい、地面についてしまいそうな程に長く白い広げを蓄えている。
スバルはアルと共に、近衛騎士が並ぶ列へと移動する。
そこにはラインハルト、ユリウス、そして先日ロズワール邸に来ていた猫耳の使者がいた。
スバルの顔が意外にも広いことにアルは驚く。
近衛騎士団団長のマーコスが、全員が集合したことを確認し、格式ばった話の進め方で事の起こりから説明をしていく。
そこに、王候補の一人、アナスタシア・ホーシンが関西弁で「時は金なり」と、早く核心に入れと迫った。
同じ王候補の一人、クルシュ・カルステンも同意する。議題の想像もついている、とも話す。
マイクロトフはクルシュにその内容を聞くと、クルシュは酒宴だと答える。自信満々に。いや違うとマイクロトフが言い、気まずい空気が流れた。
クルシュは事前情報を教えてくれた自らの騎士、フェリス、猫耳の騎士の方を向いたが、どうも認識の齟齬があったらしい。結局、クルシュの訴えは取り下げられた。
アナスタシアは、話の省略を依然主張するが、エミリアは話をきちんと聞くべきだと言う。だが、強い口調であなたには聞いていないと言われてしまう。
スバルが、アナスタシアに対して怒鳴りかかろうとした時、アルがわざと大きな声と道化じみた振る舞いで、自分は王選のことについて何も知らないから、マーコスの話の続きが知りたいと叫んだ。スバルをかばったのだ。
マーコスが、アルを率いるプリシラに確認すると、妾の騎士に、妾がいかに王となるのかを教えてやれ、喜んで良いぞ。と言った。
ここでプリシラが諦め、結局マーコスが話を続けることとなった
王選
ルグニカ王国には、かねてより大災などに対する対処方法が刻まれる「竜歴石」と呼ばれる石がある。ルグニカと盟約を結びし神龍「ボルカニカ」より授けられたものだ。
ここに、ルグニカの盟約が途切れた時には、新しい竜の担い手が国を導くと刻まれていた。
国の導き手なりうる人物は5人、この中から一人の巫女を選び出し、そして新しく盟約を結ぶべしともあった。
しかし、王座の前には、未だ4人の少女の姿しかない。後一人は、未だ捜索中だったのだ。
ここで、マイクロトフがラインハルトを呼ぶ。
ラインハルトが、最後の候補者を見つけ出したことを報告する。そして、最後に一人が王の間に招き入れられた。
最後の一人は、フェルトだった。
第3章の登場人物とストーリーまとめ
- ナツキ・スバル:エミリアの制止を聞かずに往生を目指す
- レム:ロズワールの名により、エミリアよりもスバルの意思を優先させる
- エミリア:王候補の一人。王座の間にプリシラと一緒に現れたスバルに驚く
- プリシラ・バーリエル:王候補の一人。超豪華な竜車でアルとスバルを引き連れて登城
- クルシュ・カルステン:王候補の一人。歴史を見ても王国随一の才女。大本命。
- アナスタシア・ホーシン:王候補の一人。関西弁のお姉ちゃん
- フェルト:王候補の一人。ラインハルトが最後に発見
- アル:プリシラの騎士。奇妙な格好をしているが腕は抜群。スバルと同じく召喚された。アラフォーの30代
- フェリス:クルシュの騎士。水魔法の使い手で回復魔法は王国随一。スバルのゲート損傷の治療にも当たる予定
- ユリウス:近衛騎士団団員
- マーコス:近衛騎士団団長
- ラインハルト:剣聖。盗品蔵でフェルトに王候補の資格があると知り連行
- エミリアがスバルに今日は留守番を命じる
- スバルがレムを説得して王城を目指す
- カドモンでアルと遭遇する
- 贅沢な竜車に乗り込み、プリシラと再会する
- プリシラに脅されるが、王候補の一人だと考えを示しことなきを得る
- アルがスバルと同じく異世界召喚された事実を知る
- 王の間に現れたスバルにエミリアが驚き、プリシアがからかう
- スバルがラインハルト、フェリス、ユリウスと再会する
- 賢人会の歴々が王の間に入り、マーコスが議会を始める
- アナスタシア、クルシュが話の核心に入れと迫る
- ゴタゴタの中、アルの機転でスバルが助けられる。マーコスが話を続ける
- ラインハルトが王候補の一人を見つけて任務完了を報告する
- 王の間にフェルトが現れる
今週末7/20(日)「MF文庫J 夏の学園祭2014」で販売される『クリアファイル』の裏面を公開! イラストは4巻での王選前の再会のシーンをチョイス! 年に一度のイベントなのでぜひお越しを!http://t.co/7qpjVO1xKP pic.twitter.com/2ivN3rHrr9
— 『Re:ゼロから始める異世界生活』公式 (@Rezero_official) July 16, 2014
第四章「王の候補者と、その騎士たち」ネタバレ
『王の候補者と、その騎士たち』。候補者にはそれぞれ騎士がいて、特にアナスタシアに仕えるユリウスが“最優の騎士”として描かれる。スバルとの格の違いを見せつける存在だよな。
そうそう、ここでユリウスっていう“理想の騎士”が立ちはだかるのが効いてるの!何の後ろ盾もないスバルと、騎士の中の騎士ユリウス。この対比があるからこそ、次章でスバルが身の程知らずな宣言をする展開が痛々しくも熱いんだよ。騎士という称号の重みを突きつける章なの。
フェルトは、王の間に入るや否や、ラインハルトに対してこれは何だと突っかかる。王選について、何も聞いていないらしい。
エミリアが、フェルトだと気付き、ラインハルトがかつて盗品蔵での一件の後で、驚いた理由を理解した。
フェルトがスバルに気付き、再会を嬉しそうにしながらも腹に一発強烈なパンチを見舞った。
マーコスが、そろそろこちらへと、フェルトを誘導する。
近衛騎士団全員が礼儀正しく腰を下り、王候補全員が揃ったことを報告した。
王候補
賢人会の歴々は、全員が竜の巫女としての資格があることを認めつつも、その人品に多少難があるのではと指摘した。
各王候補の騎士は、忠誠は変わらないと悠然と構えている。
マイクロトフが、一人一人の経歴を簡単に知るところから始めようと提案し、歴々が賛同する。
まずは、ラインハルトがフェルトに対して説明を始める。
ラインハルトは、1ヶ月前に、貧民街の盗品蔵で保護した人物がフェルトだと話す。
歴々は、ラインハルトを糾弾した。王を何だと思っているのかと。
竜の巫女であることに拘り、本来考えるべき王の資質が欠けている人材が揃ってしまったのだと再度主張をする。
マイクロトフが、ラインハルトに静かに尋ねる。この点に関してどうかと。
ラインハルトは、一言、「運命だ」と答えた。
マイクロトフは、その一言で理解し、静かに目を閉じた。
他の歴々がまだ騒ぐ中、マイクロトフは、フェルトをよく見るようにと諭す。
「金色の髪に紅の双眸」フェルトがこの姿と一致していることを認識した歴々は、ここでようやく黙った。
これは、王家の血筋の容姿の特徴だったのだ。
14年前に先代の王の弟のご息女が誘拐され、それ以来行方不明となっていた。それがフェルトなのではと、ラインハルトは言うのだ。
だが、当の本人のフェルトは、王様などやる気はないと言う。
そのフェルトの態度に、プリシラが突っかかっていった。始まれば妾が選ばれ、お前は自然に淘汰されるのだから、もう黙っていろと。
フェルトがさらに挑発した瞬間、プリシラの纏う空気が変わった。次の瞬間、プリシラとフェルトの間に、ラインハルトが一瞬にして移動して制止していた。
エミリアがフェルトを抱きしめ、プリシラの方を睨みつける。
プリシラは、フェルトへの謝罪を求めるエミリアに対し、ハーフエルフの魔女なのだから、貴様が生まれてきてごめんなさいと言え、と返した。
エミリアの体から力が抜けていく。プリシラも毒気を抜かれて、ようやく事態が収まった。
クルシュ
マイクロトフが賢人会の開催を宣言する。
議題は「誰が王になるか」というものだ。しかし、竜歴石には5人の巫女を集めることは書かれていても、選出方法は書かれていなかった。
選出方法を検討するにあたっても、まずは王候補一人一人の覚悟と主張を聞くことになった。マーカスが進行する。
一人目は、クルシュ・カルステン。一の騎士、フェリックス・アーガイル、通称フェリスも一緒に登壇する。
スバルは、フェリスの本名を聞いて、男らしいと零したが、ラインハルトが男だからね、と言った。スバルに衝撃が走った。
クルシュの演説が始まる。
クルシュは、ルグニカ王国を長く支えてきた名家、カルステン公爵家の現当主だ。言葉に威厳があり、安心感がある。
しかし、皆が感じる安心感を裏切るように、クルシュは自分の所信表明を始める。
自分が王になった暁には、竜との盟約を取りやめる
竜歴石の予言により、ルグニカは栄華を長年誇ってきたが、予言外の脅威に対して、無力だった。
本当の繁栄を求めるならば、我々自身が竜になる必要があるのだ、という。
ルグニカは竜のものではなく、我らのものではなく、故に、王となった場合は現在の体制を是正すると主張した。
マイクロトフがフェリスに補足があればと言を求める。
フェリスは、補足することは何もない。クルシュが正しいことは、歴史と、付き従う我々が証明していく、と宣言した。
プリシラ・バーリエル
次にプリシラとアルが壇上に上がろうとすると、侮蔑交じりに「血色の花嫁」との罵声を浴びせられた。
プリシラの家名であるバーリエルは、元の当主がライプと言い、プリシラとは年を離れているが、夫の関係であった。
手も触れたことがない本当に名ばかりの関係だったが、ライプは半年前から廃人となり、先日逝ったため、バーリエル家の財産は全てプリシラのものとなったのだ。
プリシラは、ライプの生を無価値だったとなじる。
アルについて聞かれると、アルは自ら、自分は近衛騎士団には所属しておらず、元ヴォラキア帝国所属の流れ人だと説明する。
兜の下の傷跡だらけの顔を一部見せて、こういうことだから兜を脱ぐのは勘弁して欲しいと告げた。
マーコスが、アルを「剣奴」の出身者では?と確認し、アルがそれを肯定した。
つまり、衆目の中で戦いを見世物として披露してきた人間である、ということである、十数年の経験があり、腕がないことも、顔の傷跡も、そこに原因があった。
マイクロトフやその周囲は、プリシラがアルを騎士に選んだことに戸惑いがあった。
プリシラは、妾が王になることは天意であるから、従者は誰でも良い。だから自分の好む相手を選んだ、と言い放った。貴様らも、ただ付いて来ればいいのだと。
すかさず、アルは、付いていくとどんな良いことがある?と会話を盛り上げる。
プリシラは、付いてくるということは勝者の側につくということである。欲するものを欲しいだけ得ればよい。許す。と言い放ったのだ。
アナスタシア・ホーシン
次に、アナスタシア・ホーシンと、ユリウス・ユークリウスが登壇する。
アナスタシアは関西弁で柔らかく話だし、その口調を聞いて、マイクロトフは、アナスタシアが自由交易年群のカララギ出身であることを確認した。
元々は最下層の平民出身だが、現在はホーシン商会の会長を務め、カララギを代表する一大勢力にまで育て上げている。
ルグニカ王国への進出も検討していた折、ユリウスと出会ったのだという。
ユリウスは、近衛兵騎士団の中で、団長のマーコスに次ぐ2番目の序列に位置し、「最優の騎士」と呼ばれる。そのユリウスが、アナスタシアを美辞麗句で絶賛する。
マイクロトフが王選参加の意図を聞くと、アナスタシアは自分が欲深であることを告白する。
一大勢力を誇る商会を築き上げても、まだ生の充足感を得られない。もっともっとと、欲が出る。そして、「ウチはウチの国が欲しい」と宣言した。
手に入れたものは自分の情熱の一部であり、大切にする。だから、安心して自分のものになればいいと、そう主張した。
ユリウスは、補足として、アナスタシアは欲と表現するが、それは向上心と情の深さである。そして、それこそが王に求められる資質であり、故にアナスタシア様が王として最も相応しいと考える、と話した。
エミリア
次の順番はエミリアだが、手と足が一緒に出るほど、緊張していることが如実に伝わってくる。
「半魔」と侮蔑する声も、ちらほらと聞こえてくる。
エミリアの介添人には、これまでの騎士勢からではなく、支援者であるロズワールが登壇した。
話は、エミリアの出自から始まる。が、その見た目に賢人会のボルドーが、半魔を王候補の一人としてこの場に立たせるなど、ロズワールは何を考えているのかと強く叱責した。
ロズワールは、ボルドーの言っていることは正しい。つまり、エミリアの存在は竜珠に選ばれたことのみが重要なのであり、実際に王に選ばれることはない。当て馬として考え、実質4人の王選とすれば良い、とエミリアを切り捨てたのだ。
ここでスバルが激昂する。ロズワールにふざけるなと言い放ち、謝罪をしろと要求した。
ロズワールは、ここまで場が見えていないとは思わなかった、命がいらないとはね、と言い、筆頭宮廷魔術師たる所以の強力な魔力を空間に充満させていく。
火の最上級魔法が、スバルに向かって放たれた。次の瞬間、その炎は消失した。
エミリアとパックが立ち並び、そこまでだと場を制した。パックは、ニンゲン風情が僕の愛娘に好き放題言ってくれたものだ、と怒りを表した。
マイクロトフは、パックの姿を見て、「永久凍土の終焉の獣」とつぶやく。
パックは四大精霊の一種であり、そのパックを使役するエミリアにも相応以上の力があることを、ロズワールは示したかったのだ。ここにいる全員が無事なのも、エミリアの慈悲によるものだと。
エミリアが話をしだす。エミリアは、エリオール大森林の永久凍土の世界で長年過ごし、氷結の魔女と恐れられてきた。そこで火を司る大精霊パックと出会い、現在は契約を結んでいる。
そして、私は公平さを要求すると宣告した。力を盾に、王座を奪うことは決してしない。だが、容姿を理由として、扱いに欠く対応をされることは断固として拒否すると、そう宣言した。
ボルドーは、これだけの強大な力をもってしてなお、「公平性」を重んじるエミリアに感服し、先ほどの自分の言葉について深い謝罪の意を示した。
スバル
エミリアの話がひと段落した後、マイクロトフはスバルの方に水を向けた。
エミリアが困惑するが、スバルは心を決めたという。そして、自分はエミリアの一の騎士なのだと堂々と宣言した。場の空気が凍る。
ロズワールがすかさずフォローに入り、彼は無知だからと事を収めようとするが、ユリウスが聞き捨てならないと言わんばかりに責め立てた。
いわく、騎士という名誉に、スバルは全く値しないと言った。
スバルは反論を続けるが、最後にはエミリアに止められた。
エミリアは、スバルの代わりに、賢人会の歴々に、不要な時間を取らせてしまい申し訳ない、と謝罪した。
そして、スバルは、私の従者なんかではない、とも付け加えた。
フェルト
スバルは団長のマーコスに促されて、退室して自分の情けなさに愕然としていた。
そこに、衛兵が一人の巨大な老人を連れて王座に向かう状況と遭遇する。ロム爺だった。
スバルは思わずロム爺と言いかけたが、ロム爺が貧民街の老いぼれがそんなに珍しいか、貴族の若造は良い身分だな、と吐き捨てるようなセリフでフォローした。
王座に連行されたロム爺の姿を見て、フェルトはすぐに離すように命令する。
しかし、マーコスを始め衛兵は、フェルトが王選に参加しないと表明した以上、命令を受けることはできないと突き放した。
ロム爺は、フェルトに懇願した。今のフェルトなら儂を助けることなど造作もないだろう、と。極めて情けない姿で、ただ縋るように助けを求めた。
フェルトは、誇りをなくしたら生きている価値はないと、ロム爺を助けない、と宣言した。
その時、ふとロム爺が目的を果たしたかのように笑ったが、フェルトもそれを分かっていた。
次の瞬間、王選に参加する事を宣言し、改めてロム爺を解放するように命令する。ロム爺は、フェルトがこの場に居たくないように感じている事を悟り、その後押しをするために芝居を打ったのだ。
フェルトは、ロム爺の芝居をすぐに見破り、あえてそれに乗った。そんなロム爺の愛情を確認し、彼は家族だから離せと明確にマーコスに命令し、マーコスはその命を受けた。
これで、王選の参加者5人が確定した。
期限は三年後の竜との盟約が更新される一月前、国民の総意と竜の導きを以って王を選ぶと宣言され、議会は閉幕した。
皆さんおそらく予想されていたと思います!
本日はアナスタシアの壁紙をお届け! #rezero pic.twitter.com/FLS20zX0iV— 『Re:ゼロから始める異世界生活』公式 (@Rezero_official) February 10, 2015
第5章「自称騎士、ナツキ・スバル」
そして問題の『自称騎士、ナツキ・スバル』。スバルが王選の場でエミリアの騎士を“自称”して、周囲から嘲笑される…エミリアにまで失望される、読んでて一番つらい場面の一つだよな。
つらいよね…でもここ、スバルの“空回り”が極まる超重要回なの!良かれと思った独りよがりが全部裏目に出る。唯一ユリウスだけが彼の宣言を本気で受け止めて決闘になる。圧倒的に叩きのめされるけど、その敗北がスバルを次の段階へ進ませる。痛みの伴う成長の起点なんだよ。
スバルを見舞って、ラインハルトとフェリスが訪れてくれた。
議会が閉幕した後、王選の細部をつめる為に、王候補はまだ少し話をしているらしい。
そこにユリウスが現れ、練兵場にスバルを連れ出すという。
目的は、スバルに現実を見せるためだと。
ラインハルトは止めるが、スバルはそれを引き受け、ユリウスと共に練兵場へ向かう
スバルVSユリウス
ユリウスは、事もあろうに王選という重要な場で、近衛騎士団を侮辱したことを許せないと宣言した。
周囲にいる近衛兵も、同じ気持ちだと熱気が会場に渦巻く。
ラインハルトはまだ冷静にユリウスを止めようとするが、ユリウスはあの場で侮辱したことは許されるべきことではないと突き放す。
模擬戦の立会人はフェルトが務める。致命傷でなければ自身の回復魔法で何とでもしてあげる、と言った。
会議室
王候補が王選についての詳細を会議室で詰めている。
そこに、一人の衛兵が現れ、団長マーコスに対して練兵場でユリウスとスバルが戦っていることを慌てて報告した。
エミリアは、すぐに止めなきゃと焦るが、フェルトを除く王候補の3人は、全員止めるべきことではないと切り捨てた。
報告を受けた団長のマーコスも、なぜいちいち報告をしてきたのかと理由を聞いた。
衛兵は、憔悴したように焦った顔で、あまりに一方的な展開で、惨状と呼ぶべき事態となったので指示を仰ぎたかった、と説明した。
エミリアは、すぐに止めに行きますと言い、部屋を出た。他の王候補もエミリアについて、練兵場へ向かう
ボロボロのスバル
最初、スバルが倒れた時、周りにいる近衛兵も歓声を上げていた。
しかし、これが10回も続いた後には、これが模擬戦ではなくリンチであると気付き、もう立たないでくれとスバルに願うまでになっていた。
戦いを止める権利を持つフェリスは、一向に止める気配がない。
次倒れてしまったら、それが最後になるだろうと感じるスバル。
その戦いの場に、エミリアの声が響き渡り、ユリウスに一瞬の隙が生じた。
その隙を見て、スバルはシャマクを唱え、ウルガルムを倒した時と同じ手法でユリウスに襲いかかる。
だが、簡単にシャマクは打ち破られ、スバルは最後のダメージを負った。
エミリアとスバル
目を覚ますと、スバルはフェリスの治療を受けた体がそこにあり、死亡していないことを理解した。
部屋にはエミリアがいて、王選の話し合いは終わったことを知った。
スバルは、明るく今後の王選での動き方をエミリアに相談しようとするが、エミリアはそれを静止して、話をしましょうと言う。
なぜ、宿で待機していてと言ったのに王城に現れたのか、なぜゲートが損傷しているから魔法を使わないでと言ったのに使ったのか、なぜユリウスと戦うことになったのか。
そのいずれも、スバルは自分との約束を軽々と破ると、非難する質問だった。
スバルは精一杯の言い訳をする。全てはエミリアのためにしているのだと。
エミリアは、私のためではなく、自分自身のためでしょという。これまでに見せたことがないような冷たい視線と強い感情を、スバルに対して向けた。
スバルは、思わず癇癪を起こし、お前は俺に大きな借りがあるはずだ、と叫ぶ。
エミリアは、悲しそうにそれを認め、それを全て返して終わりにしましょう、ナツキ・スバル。と言った。
去り際、エミリアは、スバルだけは自分を特別扱いしないのではと期待していた、と言う。
スバルは、そんなことは無理だ、と返した。
エピローグ「騎士たちの思惑」ネタバレ
エピローグ『騎士たちの思惑』で、ユリウスをはじめ周りの騎士たちの本心がちらっと見えるのがいいよな。スバルを単に見下してるんじゃなくて、それぞれ思うところがあるって分かる締め方だ。
そうなの、ユリウスがスバルを叩きのめしたのも“騎士を名乗る者への礼儀”ゆえって分かってくると見方が変わるんだよね!この“思惑”の余韻があるから、後の二人が“悪友”になる関係に説得力が出る。4巻は王選の幕開けと人間関係の伏線を一気に張る、シリーズの土台になる巻なの。
近衛騎士団団長のマーコスの部屋に、ユリウスが立っている。
マーコスに、此度の事態についての処分を言い渡されるところだ。
そこにフェリスが入ってきて、マーコスに依頼されたスバルの治療が完了したことを告げる。
フェリスは、ユリウスが若い近衛騎士団が早まってスバルを切り捨てることがないよう、その前にスバルをボコボコにしたことを理解していた。
そして、団長であるマーコスもそれを当然理解していた。
フェリスは、ユリウスがやらなければ自分がその役割をするべきなのかなと悩んでいたが、ユリウスは適材適所だよ、と返す。
マーコスは、本来なら追わせるべきでない責をユリウスに負わせようとしていると断り、5日間の謹慎をユリウスに申し渡した。
『Re:ゼロから始める異世界生活』新キャラクター3日連続公開! 第二弾は王国の守護者『マーコス』です! #rezero http://t.co/oKSpEzuf8s
— 『Re:ゼロから始める異世界生活』公式 (@Rezero_official) April 22, 2014
次巻、第5巻のネタバレについて詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。

