「金髪に赤い瞳——王家の血を引きながら、貧民街で育った王選候補」。フェルトという少女ほど、リゼロにおいて「血統」と「自由意志」の対立を体現する存在は他にいない。Arc1で盗賊として登場した彼女は、Arc4・Arc5で王選候補として急速に成長し、そしてArc6(第六章「死の旅路へ赴く」)では、また別の重要な役割を担っていく。
Arc6の主舞台はアウグリア砂丘の果てに立つプレアデス監視塔——スバル一行がレム・クルシュ・ユリウスを救う手がかりを求めて挑む試練の舞台だ。しかしフェルト陣営は監視塔組とは別行動を取り、ルグニカ王国の中枢で王選候補としての責務を果たしている。この記事では、Arc6でのフェルトの立場、ラインハルトとの絆、そして「貧民街の少女」から「王の器」へと変貌していく彼女の本気を解き明かす。
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リゼロのアニメはDMM TVで視聴可能。フェルトが初登場するArc1から、王選編、そしてArc6プレアデス監視塔編まで全シリーズが揃っている。

フェルト プロフィール
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 通名 | フェルト(本名は不明) |
| 正体(有力説) | 14年前に誘拐された王弟フォルド・ルグニカの娘=王族の生き残り |
| 外見 | 金髪に紅い瞳——ルグニカ王族特有の特徴 |
| 所属 | フェルト陣営(王選候補・第五候補) |
| 育ち | 王都ルグニカの貧民街(ロム爺に拾われ育てられた) |
| 主な加護 | 風の加護(壁を駆け上る俊敏性、空間認知の強化) |
| 騎士 | ラインハルト・ヴァン・アストレア(剣聖・一の騎士) |
| 陣営の参謀 | ガストン、ラチンス、カムバリー(旧黒銀貨の盗賊三人組)、ロム爺 |
| 声優 | 赤﨑千夏 |
| 政治公約 | 「この国をぶっ壊す」——家柄ではなく実力で評価される国へ |
Arc6でのフェルトの立場——王都ルグニカ側で「政」を担う
Arc6(第六章「死の旅路へ赴く」)の物語は、スバル・エミリア・ベアトリスらがアウグリア砂丘の果てに眠るプレアデス監視塔を目指すところから始まる。「暴食」の権能で眠り続けるレム、記憶を失ったクルシュ、名前を奪われたユリウス——彼らを救う手がかりが「賢者シャウラ」にあるとされ、監視塔への道行きが本編の中心となる。
しかしフェルトは、その監視塔組には同行していない。Arc6の彼女は、王都ルグニカおよびアストレア領を拠点に、王選候補としての政治活動を続けている。
監視塔組と王都組の「役割分担」
Arc5プリステラの戦いで王選候補たちはレグルスやシリウスら大罪司教の襲撃を退けた。だがその後、王選はまだ決着していない——むしろここからが本格化していく時期だ。プリステラの戦いで実戦力を見せたフェルトは、Arc6期間中において「王都に残り、政の場で王選候補として影響力を高める」段階へ入っていく。
具体的に描かれる場面は限定的だが、原作の流れから読み取れるフェルト陣営の役割は以下の通りだ。
- 王都の安定維持:プレアデス監視塔組がいない間、王都ルグニカの守りはフェルト陣営とアナスタシア陣営の残存戦力が支える
- 貴族との折衝:王選候補として、ルグニカの貴族たちと王家再興のあり方を話し合う
- 大罪司教対策の体制構築:プリステラ襲撃の教訓を踏まえ、各都市での防衛体制を整備
- アストレア領との連携:ラインハルトの実家であるアストレア家との結束を深める
スバル一行が砂丘で死闘を繰り広げている間、王都もまた「動いている」——その王都側の動きの中心にいるのが、フェルトという存在だ。
Arc6でのフェルトの「本気」
Arc1のフェルトは、龍の徽章をエルザから盗み出した小賢しいコソ泥だった。Arc4・Arc5では王選候補としての立場に少しずつ慣れていく途中だった。だがArc6に至り、彼女は本気で「王とは何か」を考え始める段階に入っている。
大罪司教の脅威、王国の混乱、貧民街の困窮、貴族の腐敗——これらすべてに向き合うには、もはや「ラインハルトに守られる小さな少女」ではいられない。フェルトはArc6で、自らの言葉として政の場に立つ覚悟を固めていく。
ラインハルトとの絆——「主従」を超えた関係
フェルトとラインハルトの関係は、リゼロの中でも特に独特だ。表面的には「王選候補と一の騎士」という主従関係だが、その内実はもっと複雑で、もっと深い。
Arc1からArc6に至るまでの変化
Arc1でロム爺の元から徽章を盗んだフェルトを、ラインハルトは「アストレア家の遠縁」として連れ帰った。当初フェルトはラインハルトを「クソ騎士」と呼び、王選候補に祭り上げられたことを心底嫌がっていた。
しかしArc4・Arc5を通じて、ラインハルトの「ただ強いだけではない、人を守る意志の純度」を肌で感じる中で、フェルトの態度は少しずつ変わっていった。今でも口は悪いが、その悪態の裏には深い信頼がある。
Arc6でのふたりの関係を一言で表すなら——「対等な相棒」だ。ラインハルトはフェルトを「守るべき主」として尊重し、フェルトはラインハルトを「並んで歩く相手」として認めている。命令する者と従う者ではなく、互いに違う武器(フェルトの政治的判断、ラインハルトの圧倒的武力)を持ち寄って国を支える二人組として描かれていく。
ラインハルトがフェルトを「主」と認める理由
ラインハルト・ヴァン・アストレアは「剣聖の加護」を持つ史上最強の人間と称される。彼にとって本来、「主君」を持つことの意義は薄い——誰よりも強いがゆえに、彼を「守る」存在は世界にいないからだ。
そんなラインハルトがフェルトを主と認めた理由は、彼女の「血統」だけではない。フェルトの「目の前の困っている人を見捨てられない」という根本的な性質——貧民街で育ったからこその、地に足のついた優しさ——にこそ、ラインハルトは「王の器」を見出している。
Arc6でも、その認識は揺らがない。むしろフェルトが王選候補としての責務に向き合うほど、ラインハルトの「この子を支えたい」という想いは深まっていく。
「あんた、ほんとに私のこと主だと思ってんの?」
「思っております」
「……ふん、好きにしな」
こうした短い掛け合いの中に、ふたりの揺るぎない絆が宿る。
ラインハルトのArc5での活躍については、「ラインハルトのArc5活躍|レグルス戦の決着・プリステラ最強の剣」を併せて読むと、Arc6へ至る流れがよく理解できる。
フェルトの「風の加護」——王選候補の戦闘力
フェルトは「風の加護」を持っている。Arc1でエルザ・グランヒルテと戦った際、エルザ自身がこの加護に気づき、「素敵、世界に愛されているのね」と妬む発言をしていたことが原作で確認できる。
風の加護とは何か
風の加護は、リゼロ世界における中位の加護として位置づけられる。その効果は明確に体系化されてはいないが、フェルトの戦闘描写から推察される能力は以下の通りだ。
- 俊敏性の異常な強化:壁を駆け上り、屋根から屋根へ飛び移る身体能力
- 空気抵抗の軽減:通常では不可能な軌道での疾走・跳躍が可能
- 音と気配の察知:風の動きから周辺の状況を把握する力
- 軽い体重を活かした攪乱戦闘:エルザのような達人を翻弄する機動戦に向く
フェルトは「王選候補」として政治の場に立つ立場でありながら、自分の身体で戦える数少ない候補のひとりだ。エミリアの氷魔法、プリシラの陽剣、アナスタシアのエキドナ(人工精霊)といった「特殊な戦力」と比べても、フェルトの「素の身体能力+風の加護」という戦闘スタイルは異質だ。
Arc6で風の加護はどう活きるか
Arc6本編で大規模な戦闘シーンにフェルトが登場するわけではない。しかし王都での治安維持や、貴族たちとの会合における「いざという時の自衛力」として、彼女の加護は常に保険となっている。
「ラインハルトに守られる王」ではなく、「自らも一定の戦闘力を持つ王」——フェルトのこの自立性は、Arc6で陣営内の信頼を一段と高めていく。
Arc5でのフェルトの戦いぶりについては、「フェルトのArc5活躍|風の加護・ラインハルト陣営・王選候補の成長」でも詳しく触れている。Arc6との連続性を確認したい方は併せて参照してほしい。
フェルトの本名と王族としての素性
フェルトの本名は原作・アニメを通じて未公表である。「フェルト」という呼び名は、ロム爺が貧民街で彼女を拾った時に付けた愛称に過ぎない。
「14年前の誘拐事件」と王族説
ルグニカ王国では14年前、王弟フォルド・ルグニカの娘(当時1歳前後)が誘拐される事件が発生した。この王弟息女はいまだ発見されておらず、年齢的にフェルトと一致する。
さらに以下の特徴がフェルト=王弟息女説を裏付ける:
- 金髪に紅い瞳:ルグニカ王族特有の身体的特徴と完全に一致
- 龍の徽章:Arc1でフェルトが盗んで取り出した徽章が、彼女に強い反応を示した(王族の血筋にのみ反応する説)
- ラインハルトの確信:ラインハルトは初対面の時点でフェルトを「王族の血を引く者」と判断している
- 暴食の権能が通用しない:フェルトは「本名ではない」名前を使っているため、暴食の権能による「名前を喰う」攻撃が機能しない
フェルト本人は王族としての自覚をあまり持たず、「貧民街で育った自分」というアイデンティティを大切にしている。だからこそ彼女の王選公約は「この国をぶっ壊す」——血統だけで人が評価される旧体制の破壊なのだ。
本名はいつ明かされるのか
SNSや一部の解説サイトでは「Arc9でフェルトの本名が判明した」という噂が流れたことがあるが、正式に明かされたとは確認できない。Web小説の最新章で示唆がある可能性はあるが、ここでは「公式に明示された情報」として扱わない方が安全だ。
フェルトの「正体」「素性」「本当の名前」がいつ完全に明かされるかは、リゼロ後半における大きな謎として残されている。Arc6時点では「王弟息女説が最有力だが、本人もまだ受け入れていない」というのが正確な現状だ。
フェルト陣営の構成と動き
フェルト陣営はリゼロの王選候補陣営の中でも、人数は最も少なく、構成も独特だ。
陣営メンバー
- ラインハルト・ヴァン・アストレア:剣聖・一の騎士。陣営最強の戦力にして政治的影響力の核
- ロム爺:フェルトを育てた老人。貧民街での父親代わり。情報網と人脈を持つ
- ガストン、ラチンス、カムバリー:旧「黒銀貨」の盗賊三人組。Arc1からの仲間で、貧民街・地下情報網担当
- アストレア家:ラインハルトの実家。物心両面でフェルトを支える
他陣営と比べて極端に小規模だが、ラインハルトという「個でも軍隊に匹敵する戦力」がいるため、戦闘面では何の不安もない。一方で政治・経済の面では、貧民街出身のフェルトが貴族との折衝に苦労する場面も多い。
Arc6での陣営の動向
監視塔組がいない間、フェルト陣営は以下のような活動を続けていた。
- 王都での情報収集:プリステラの戦いを踏まえ、各地での魔女教の動向を監視
- 貧民街への支援:フェルトが「自分が育った場所」を見捨てないという姿勢で、貧民街の生活支援を進める
- アストレア領との連携:ラインハルトの実家を拠点に、王都防衛体制を整備
- 他陣営との接触:プリシラ陣営・クルシュ陣営(クルシュ本人は記憶喪失中だがフェリスらが対応)との連絡を維持
派手さはないが、王国という大きなシステムを地道に支える役割——それがArc6のフェルト陣営の本質だ。
Arc6でフェルトはどう成長したか
Arc6を経たフェルトの変化を、いくつかの軸で整理してみよう。
「拒絶」から「受容」へ
Arc1のフェルトは王選候補に祭り上げられたことを心底嫌がっていた。「クソ騎士」「うっざ」と毒づきながら、ラインハルトの提示する責務から逃げ続けていた。
Arc5プリステラの大罪司教襲撃で「自分が動かなければ守れない命がある」と痛感したフェルトは、Arc6においては王選候補という立場を完全には拒絶しなくなる。「面倒くせえ」と言いながらも、必要な会議に出席し、必要な書類に目を通し、必要な人と会っていく。
これは単なる「成長」というよりも、フェルトの「逃げない覚悟」が固まっていく過程だ。
「守られる者」から「支える者」へ
ラインハルトとの関係性が「主従」から「相棒」へと変化していったように、フェルト自身の自己認識も変化していく。Arc6の彼女は「自分はラインハルトを通じて何かをなす存在」ではなく、「自分自身の意志で国を変える存在」になろうとしている。
もちろんラインハルトの圧倒的な強さに依存する場面はあるが、政治的判断と人を惹きつける力——その部分でフェルトは自分の役割を確立しつつある。
Arc7以降への布石
Arc6終盤、プレアデス監視塔での試練を経たエミリア陣営はヴォラキア帝国へと向かう(Arc7)。一方フェルト陣営は引き続き王都に残り、Arc8(大災編)における王国側の重要な拠点として機能していくことになる。
Arc8で帝都ヴォラキアが大崩壊した際、ルグニカ王国側の体制を保ったのは間違いなくフェルト陣営とラインハルトの存在だった。その後のArc8でフェルトとラインハルトがいかに王国を支えたかは別記事で詳しく扱う予定だが、Arc6での地道な政治的基盤作りがArc8の活躍を可能にしたと言える。
フェルトとラインハルトの「主従」を超えた絆——Arc6のもうひとつの主題
Arc6のフェルトを語る上で、ラインハルトとの関係性の深化を抜きにすることはできない。
互いを「使う」のではなく「信じる」関係
政治の世界では、騎士と主君の関係はしばしば「相互利用」の構図になる。騎士は主君から地位と報酬を得て、主君は騎士から武力と忠誠を得る——そういう取引関係だ。
しかしフェルトとラインハルトの関係には、その取引の匂いがほとんどない。Arc6で描かれるふたりの掛け合いは、長年の友人のような気安さと、深い相互信頼で満ちている。
- フェルトはラインハルトを「便利な剣」として使わない
- ラインハルトはフェルトを「血統を持つ駒」として扱わない
- 互いに相手を「対等な人格」として尊重する
この関係性は、リゼロの王選候補と一の騎士の組み合わせの中でも特に異色だ。エミリアとパックの関係、プリシラとアルの関係、アナスタシアとユリウスの関係——どれもそれぞれの形があるが、フェルトとラインハルトの「対等性」はその中でも際立っている。
ラインハルトの孤独を癒す存在としてのフェルト
ラインハルト・ヴァン・アストレアは「史上最強」ゆえに、誰とも本気でぶつかれないという深い孤独を抱えている。祖父ヴィルヘルムとの確執、祖母テレシアの死、父親との断絶——アストレア家の業を一身に背負った彼にとって、フェルトという存在は「重荷の中で唯一の安らぎ」として機能している。
フェルトの口の悪さ、虚飾のなさ、貧民街出身ゆえの「気取らなさ」——これらすべてが、ラインハルトを「最強の剣聖」という肩書きから一時的に解放してくれる。Arc6でも、ふたりが穏やかに会話する場面では、ラインハルトが「ただのひとりの青年」に戻れる瞬間が描かれる。
祖母テレシア・ヴァン・アストレアは先代剣聖だったが、白鯨との決戦の中で「剣聖の加護」が当時5歳のラインハルトに移ってしまい、加護を失った状態で命を落とした。この悲劇はArc5でヴィルヘルムが「14年ぶりにテレシアと再会する」場面でも改めて描かれ、アストレア家の業が読者の胸を打つ。フェルトはこの業を背負ったラインハルトの「現在」を支える存在として、リゼロの物語に欠かせない人物となっている。
まとめ——Arc6のフェルトと今後の展望
Arc6(第六章「死の旅路へ赴く」)におけるフェルトを整理しよう。
- 王都ルグニカ側で活動:プレアデス監視塔組には同行せず、王選候補としての政治的責務を王都・アストレア領を拠点に果たす
- ラインハルトとの絆の深化:「主従」から「対等な相棒」へと関係性が進化し、互いに支え合う形が確立
- 陣営の地道な基盤作り:派手な戦闘描写は少ないが、王都防衛体制・貧民街支援・他陣営との連携を進める
- 「拒絶」から「受容」へ:王選候補という立場を逃げずに引き受ける覚悟が完全に固まる
- 王族としての素性:金髪に紅い瞳・龍の徽章への反応・暴食の権能無効など、王弟息女説を裏付ける要素が継続提示
- Arc7・Arc8への布石:Arc6で築いた政治的基盤が、Arc8(大災編)でのフェルト陣営の重要な活躍を可能にする
フェルトは「血統に頼らない王」を目指している。だが皮肉なことに、彼女自身が王家の血を引いている可能性が極めて高い。「血統を否定しながら、血統を背負って戦う」——このパラドックスがフェルトというキャラクターの最大の魅力であり、Arc6はその矛盾を抱えながら前進していく姿が描かれる重要な章だ。
Arc5でのフェルトの活躍は「フェルトのArc5活躍|風の加護・ラインハルト陣営・王選候補の成長」、ラインハルトのArc5での剣聖としての戦いは「ラインハルトのArc5活躍|レグルス戦の決着・プリステラ最強の剣」でそれぞれ深掘りしている。ふたりがArc6に至るまでにどう絆を育んできたかを追体験したい方は、ぜひ併せて読んでほしい。
リゼロ原作小説をAmazonで読む
フェルトとラインハルトの真の絆を原作小説で確かめよう。Arc6(第六章「死の旅路へ赴く」)はMF文庫Jから発売中。フェルト陣営の細やかな描写は、アニメよりも原作の方が圧倒的に詳しい。
アニメで楽しむ——DMM TV
リゼロのアニメ全シリーズはDMM TVで視聴可能。フェルトが初登場するArc1から、王選編、Arc5プリステラ編、そしてArc6プレアデス監視塔編まで、フェルト陣営の歩みを通して見られる。

補足考察:フェルトの「血統」と「自由意志」のパラドックス
フェルトというキャラクターの本質を、もう少し掘り下げて考察してみたい。
リゼロの王選候補は、それぞれに「王とは何か」という問いに対する答えを持っている。エミリアは「みんなが平等な世界」を、プリシラは「強者が支配する世界」を、アナスタシアは「経済が回る世界」を、クルシュは「正義が貫かれる世界」を志している。そしてフェルトは——「家柄ではなく実力で評価される世界」を掲げる。
面白いのは、フェルトの公約が「血統制度の破壊」であるにもかかわらず、彼女自身が王族の血を引いている可能性が極めて高いという事実だ。彼女は「自分の血筋を知らないまま、貧民街で純粋に育った」からこそ、血統に縛られない政治観を持つに至った。もし最初から王族として育てられていたら、絶対にこの公約は出てこなかっただろう。
つまりフェルトは——「王族の血を引きながら、貧民街で育ったゆえに、王族としての価値観に染まらなかった」という極めて稀有なポジションにいる。Arc6でこの矛盾はますます鮮明になる。彼女が王選で勝利すれば、それは「血統の勝利」でもあり、同時に「血統の否定」でもある。
Arc6でラインハルトが見ているもの
ラインハルトはフェルトの「血統」を理由に騎士となったわけではない。むしろ彼は、フェルトの「目の前の困っている人を見捨てない」という人格的な資質に、王の器を見出した。Arc6でもその認識は揺らがない。
面白いのは、ラインハルト自身もまた「アストレア家という血統」に縛られて生きてきた人間だということだ。剣聖の加護を5歳で受け継いだ瞬間から、彼の人生は「家系の業」によって規定されてきた。そんなラインハルトにとって、フェルトの「血統を超えていこう」という姿勢は、自分自身が果たせなかった夢の投影でもあるのかもしれない。
ラインハルトがフェルトを支えることは、彼自身が「アストレアの呪縛」から少しだけ自由になることでもある——Arc6のふたりの関係性には、そんな深層心理的な意味も読み取れる。
補足:Arc6期間中のフェルトのスケジュール(推察)
Arc6は時系列的に約数ヶ月の物語だ。スバル一行がアウグリア砂丘へ向かい、プレアデス監視塔で試練を受け、そしてArc7(ヴォラキア帝国編)へ移行するまでの間、フェルトは王都で以下のような活動をしていたと推察できる。
- 王城での会議出席:王選評議会の場でフェルト陣営の意見を発信
- アストレア領視察:ラインハルトの実家・アストレア領で領地経営の基礎を学ぶ
- 貧民街訪問:自分が育った場所への支援活動。ロム爺との再会も継続
- 他陣営代表との会談:プリシラ、アナスタシア、エミリア(不在)陣営との連絡
- 大罪司教対策の協議:プリステラ襲撃の教訓を踏まえた防衛体制構築
これらは原作で詳細に描写されているわけではないが、Arc8で彼女が「政治的にも軍事的にも王国を支えられる存在」として活躍する背景を考えると、Arc6期間中の地道な政治活動が必須だったはずだ。
Arc6は派手な戦闘や謎解きが前面に出る章だが、その「裏側」で確実に王国の体制を整えていたフェルト陣営の存在を忘れてはならない。「主役の活躍」を支える「脇の安定」——それがフェルトのArc6での真の役割だったのだ。
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- リゼロアニメ 1st season
- リゼロアニメ 2nd season
- リゼロOVA「Memory Snow」
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