※本ページにはプロモーション(広告)が含まれてます。
Re:ゼロから始める異世界生活のネタバレ【小説・アニメ・漫画】

「リゼロ」アル Arc5解説|水門都市プリステラでのシリウス戦援護と隻腕剣士の真の実力・名シーン徹底分析

Re:ゼロから始める異世界生活』第五章「水の都と英雄の詩」は、水門都市プリステラを舞台に四人の大罪司教が同時侵攻するシリーズ屈指の総力戦である。なかでも四番街は、王選候補プリシラ・バーリエルと歌姫リリアナ・マスカレード、そして隻腕の従士「アル」が、憤怒の大罪司教シリウス・ロマネコンティに立ち向かう、Arc5でもっとも美しく、もっとも哀しい戦場として語り継がれている。

本記事では、これまであまり言及されてこなかった「Arc5におけるアルの立ち回り」に焦点を絞り、シリウス戦の三位一体連携、隻腕剣士としての戦闘スタイル、土属性魔法ドーナの実戦活用、そして主人プリシラへの忠誠の質まで、原作小説5章の描写を踏まえて文学的に深掘りしていく。アルデバランという男を語るとき、彼がもっとも「従士」らしくあれたArc5は、後のArc7・Arc8・Arc9へ向かう謎の発露点でもある。


DMM TV

DMM TVで今すぐアニメを見る

Arc5「水の都と英雄の詩」の概要とアルの参戦

Arc5「水の都と英雄の詩」は、原作小説で言えば13巻から20巻にあたる長大な章で、ルグニカ王国五大都市のひとつ水門都市プリステラを舞台にした攻防戦を描く。地中の運河と四つの大水門を持つこの都市が一夜にして地獄に変わるきっかけは、魔女教大罪司教の四人同時侵攻という前代未聞の事件であった。

侵攻したのは、強欲のレグルス・コルニアス、色欲のカペラ・エメラダ・ルグニカ、暴食のライ・バテンカイトス、そして憤怒のシリウス・ロマネコンティ。彼らはプリステラの中央制御塔を占拠し、住民を人質に取り「魔女の遺骨」と「賢者の書」を要求するという、これまでの単独行動とは比較にならない組織的犯行を行う。

そのとき、たまたまプリステラに居合わせたのが王選候補プリシラ・バーリエルと、彼女に従う「アル」である。プリシラは、王都ルグニカでの王選開始式典(Arc3の王選開始式典でアルがプリシラの代理として剣を構えた件は記憶に新しい)以来、各地を視察しており、たまたまプリステラに歌姫リリアナを引き連れて滞在していた。これが「四番街シリウス戦」の伏線となる。

本記事の主役であるアルは、シリーズを通じてプリシラの「従士」として行動するが、Arc5は彼が最大の戦果を挙げた章のひとつだ。Arc4「聖域編」でほぼ出番のなかったアルが、Arc5で物語の最前線に戻ってきた意味を、まずは確認しておきたい。

四番街にプリシラ陣営が配置された経緯

プリステラ攻防戦では、ナツキ・スバル率いるエミリア陣営、フェルト陣営、アナスタシア陣営、プリシラ陣営らが各水門・各街区を分担する形で布陣した。一番街にはレグルスを抑えるためレグルス戦専従組、二番街にはガーフィール率いる迎撃班、三番街にはフェルトとラインハルトの一団、そして四番街にはプリシラ・リリアナ・アルが配置される。

四番街への配置は、シリウスの権能「同調」が広域に作用するため、単独で個を保てる「絶対個性」の持ち主が必要だったことに起因する。プリシラは「己こそが世界の中心」と疑わぬ絶対個の権化であり、シリウスの感情操作に最も耐性のある王選候補だった。アルはそこに従士として付き従い、結果としてプリステラ最大の難所のひとつ、四番街シリウス戦の三人目の担い手となる。

リゼ男

リゼ男

Arc5は原作13〜20巻の長丁場で、水門都市プリステラに大罪司教が四人同時侵攻する事件編なんだ。

リゼ子

リゼ子

え、四人同時って前代未聞だよね…そこにプリシラとアルがたまたま居合わせたのが運命みたい!

四水門への大罪司教配置とプリシラ陣営の担当街区

プリステラ攻防戦における大罪司教の配置は、以下のように整理できる。

街区 担当大罪司教 迎撃側
一番街(結婚会場) 強欲レグルス・コルニアス スバル、エミリア、ベアトリス、フェルト
二番街(住宅区) 色欲カペラ・エメラダ・ルグニカ ガーフィールラムフレデリカペトラ
三番街(交易区) 暴食ライ・バテンカイトス ユリウスフェリックスクルシュアナスタシア
四番街(住宅区西側) 憤怒シリウス・ロマネコンティ プリシラ、リリアナ、アル

プリシラ陣営は、王選候補のなかでもっとも少人数の三名構成である。ラインハルト級の「剣聖」も、ロズワール級の宮廷魔術師もいないなかで、四番街全体の住民数千人を救うという過酷な任務がプリシラ陣営に課された。これがアル個人にとっても、Arc5でもっとも「戦士アル」を見せた契機となる。

シリウスの権能「同調」とその脅威

シリウスの「同調」は、自身を中心とした半径数百メートルの範囲内にいる人間の感情を強制的に共有させる権能だ。シリウスが憤怒すれば、範囲内の人々もその憤怒を反復する。シリウスが苦痛を覚えれば、住民も同じ痛みに苦しむ。シリウスをArc5専用に解説した記事でも触れたが、この権能の恐ろしさは「攻撃の代償が無関係の市民に転嫁される」点にある。

つまりプリシラがシリウス本人を斬ろうとしても、その剣の重さは四番街中の市民が等しく感じてしまう。物理攻撃そのものが「人質殺し」になりかねないため、通常戦闘ではどうあっても倒せない。これを覆す鍵が、リリアナの「伝心の加護」とプリシラの「陽剣ヴォラキア」、そしてアルの土壁による防御線の構築だった。

リゼ男

リゼ男

四番街にプリシラ陣営が配置されたのは、シリウスの「同調」に耐えうる絶対個性が必要だったからだぜ。

リゼ子

リゼ子

プリシラの揺るがない自我にアルが従士で寄り添う三人だけ、ってめちゃくちゃ少人数で泣けてきちゃう…

四番街シリウス戦:プリシラ・リリアナ・アルの三位一体連携

Arc5四番街の決戦は、原作小説『Re:ゼロから始める異世界生活17巻』周辺で描かれる、シリーズ全体でも屈指の名場面だ。ここではプリシラ・リリアナ・アル、三者の役割分担を整理する。

プリシラの役割:陽剣ヴォラキアによる「火の包囲陣」

プリシラは皇帝家ヴォラキアに連なる血統で、霊剣「陽剣ヴォラキア」を抜くことができる稀有な王選候補だ。Arc5四番街では、陽剣の炎で四番街の道路を区切り、シリウスとプリシラだけの一対一空間を作り出した。これにより、住民を巻き込まずに戦闘を展開できる「火の包囲陣」が成立する。

ただし、火の壁を維持しながら戦うには陽剣の出力を分散させねばならず、プリシラ単独ではシリウスの権能を完全には封じきれなかった。ここに、リリアナとアルの援護が不可欠となる。

リリアナの役割:歌に宿った「伝心の加護」覚醒

歌姫リリアナ・マスカレードはArc5で「伝心の加護」を新たに開花させる。これは歌に乗せた感情を聴衆へ伝染させる加護で、シリウスの権能「同調」に対する完璧なカウンターだった。四番街全域にリリアナの歌声が響き渡ると、住民たちの心はシリウスの憤怒から徐々に解放され、本来の感情を取り戻していく。

このとき、リリアナを四番街中央の歌唱位置に届け、外敵から守り抜いたのがアルだった。歌姫を一人で連れて市民を抜けるのは至難の業だが、アルは隻腕の身でこれを完遂する。後述する土属性魔法ドーナの防壁が、リリアナの歌唱位置を守る重要な役割を果たした。

アルの役割:歌姫護衛・市民誘導・土壁構築

アルがArc5四番街で担った役割は、戦士というよりも「戦場プロデューサー」に近い。具体的には次の三点が原作の描写から確認できる。

  1. 歌姫リリアナを、シリウスの権能の中心軸となる広場まで安全に誘導すること。
  2. パニックに陥った住民を、戦場から離脱させる経路を確保すること。
  3. 土属性魔法ドーナで複数の小型土壁を立て、シリウスの呪文・物理攻撃から味方を守ること。

つまりプリシラの「火」、リリアナの「歌」、アルの「土」、この三属性の連携で四番街シリウス戦は組み立てられている。アルは派手な決定打を与えるわけではないが、彼がいなければプリシラもリリアナも本来の役割に集中できなかった。プリシラ陣営の戦果は、間違いなくアルの献身に支えられていた。

リゼ男

リゼ男

プリシラの陽剣、リリアナの歌、アルの土壁、この三属性連携で四番街シリウス戦は組み立てられているんだ。

リゼ子

リゼ子

アルって派手じゃないのに、いなかったらこの戦い成立しなかったんだよね…縁の下の力持ちって感じで好き!

アルの土属性魔法と隻腕剣士の戦闘スタイル

ここからは、Arc5でアルが用いた具体的な戦闘技術にフォーカスする。アルは左腕を失った隻腕の剣士であり、右手に青龍刀(湾刀)を握り、左腕の代わりに土属性魔法「ドーナ」を駆使する独特なスタイルを確立している。

ドーナ:最下級土属性魔法を極めるという発想

「ドーナ」はリゼロ世界における最下級の土属性魔法で、地面から土の壁を瞬時にせり上がらせる呪文である。一般的には防御の足止め程度にしか使われない初級魔法だが、アルはこれを攻撃・防御・移動・隠蔽の四方向に応用する達人だ。

Arc5四番街では、シリウスの権能で操られた市民が乱暴に襲いかかってくる場面で、アルは市民を傷つけずに無力化する必要があった。そこで彼は、市民の足元から土壁を細かく立ち上げ、転倒・分断・退避ルート確保を同時に行う複合運用で対処する。これは魔法学校式の正統な使い方ではなく、剣奴時代に培った「殺さずに止める」実戦技術の応用だった。

青龍刀(湾刀)と隻腕剣術

アルの愛剣は、ヴォラキア帝国剣奴孤島の流儀に連なる湾刀(青龍刀型)である。隻腕という制約のため、両手剣の重量や両手突きの威力は出せない一方、片手の手首返しによる「斬り上げ」「振り抜き」「払い斬り」を高速で連続する独特の剣法を完成させている。

Arc5四番街では、亜獣化した住民や、シリウス権能の余波で暴れる市民を、刀の峰や腹で叩く「峰打ち中心戦闘」に徹した。プリシラのような必殺の一撃は持たないが、「絶対に殺さず、確実に止める」というアルの剣は、混乱の最中で多くの市民を救った。

「極めて倒しにくい」剣士という評価

原作の地の文でも、アルは「強さよりも倒しにくさに特化したトリッキーな戦術家」と評されている。攻撃力ではラインハルトやガーフィール、ヴィルヘルムに遠く及ばないが、生存力と防御の柔軟性はトップクラスだ。Arc5でこの「死にづらさ」が遺憾なく発揮された。Arc1でのヴィルヘルムの剣聖剣術が「攻めの極致」だとすれば、アルの剣は「守りの極致」と言える。

リゼ男

リゼ男

アルの「ドーナ」は最下級魔法だが、攻撃・防御・移動・隠蔽の四方向に応用する達人芸なんだぜ。

リゼ子

リゼ子

青龍刀での峰打ち中心戦闘も、絶対に殺さず確実に止めるアルの優しさが滲んでて胸熱だよ〜!

混乱する都市でのアルの民衆守護

Arc5でアルが背負った最大の使命は「強敵を斬る」ことではなく「弱者を守る」ことだった。シリウスの権能下で錯乱する四番街住民は、もはや普通の市民ではなく、いつ自害や互いの殺し合いに発展してもおかしくない危険な存在に変質していた。

住民の互助連鎖を断ち切る役回り

シリウスの権能は「感情の共有」だが、これは感情だけでなく「物理的な反応」までも一定の範囲で連鎖させる。たとえばシリウスが軽く拳を握れば、四番街中の住民が同時に拳を握る。これが暴行・群衆暴走の引き金になった。

アルは土壁で住民の流動を細かくセクション分けし、群衆暴走が四番街全体に広がる前に分断した。さらに、ドーナで作った土の小ドームに重症者や子どもを退避させ、シリウスの権能が届きにくい遮蔽区画を即席で構築する。これは戦士というより、災害現場での消防レスキューに近い役割だった。

逃げ遅れた子どもを救出するアル

原作描写では、アルが運河沿いで逃げ遅れた幼い子どもを土の足場で救い上げる場面がある。隻腕ゆえに片手で抱きかかえられず、ドーナで作った土の階段で子どもを高所から自分の身近まで降ろし、青龍刀の峰で背中を押して安全圏まで誘導する、というアル独自の救助術が描かれた。魔獣使いメイリィもまた留守番組として子ども救助に動いたが、Arc5では「子どもを救う大人」というモチーフが反復される。

リゼ男

リゼ男

シリウスの権能で錯乱する市民を、アルは土壁でセクション分けして暴走連鎖を断ち切ったんだ。

リゼ子

リゼ子

逃げ遅れた子どもを土の階段で救い上げる場面、隻腕でも諦めないアルの姿に号泣しちゃう…!

シリウス撃退後のアルとプリシラの会話

シリウス戦の決着は、リリアナの歌で四番街の権能呪縛が解けた瞬間、プリシラが陽剣を一閃させ、シリウスのみを選択的に斬り捨てる(致命傷ではなく拘束に成功した)という、シリーズでも屈指の美しいフィニッシュで幕を閉じた。

その直後、戦塵の中でアルとプリシラが短く言葉を交わす場面がある。プリシラはいつもの絶対的傲慢さで「世界は我のために回っておる」と告げ、アルは「相変わらず姫さんは姫さんだぜ」と苦笑する。だがこの場面、原作小説の地の文では、アルの兜の下で確かに「ほっとした笑み」が漏れていることが示唆される。

「姫さん」と呼ぶアルの距離感

アルがプリシラを「姫さん」と呼ぶのは、敬意と親密さが半々の独特の距離感を表している。プリシラのArc5解説でも触れているとおり、プリシラに対して「主」「あるじ」と呼ぶ家臣は多いが、「姫さん」と砕けた愛称で呼ぶ従士はアル以外いない。これはプリシラがアルを単なる従士以上の存在として認めている証左でもある。

Arc5での会話は短いが、ここでアルが見せた「無事に守り通せた安堵」は、プリシラ陣営の主従関係の本質を端的に表す。プリシラは絶対の自信で、アルは絶対の献身で、互いを支え合う。Arc3王選開始式典でアルがプリシラの代理として現れたときから続く、彼ら独自の信頼の積み重ねがそこにあった。

シュルトはまだ加わっていない

付け加えるなら、Arc5時点ではプリシラ陣営にシュルトが正式に加わっているが、戦闘要員はあくまでアル一人である。シュルトは護衛・身辺役で、四番街シリウス戦の前線には立たない。プリシラ陣営における「戦う者」がアルだけだったという事実は、Arc5でのアルの責任の重さを物語っている。Arc6でアルが見せる「観察者」役に比べ、Arc5は明確に「戦う従士」期だった。

リゼ男

リゼ男

アルがプリシラを「姫さん」と呼ぶのは、敬意と親密さが半々の独自距離感を示しているんだぜ。

リゼ子

リゼ子

「相変わらず姫さんは姫さんだぜ」って苦笑、兜の下のほっとした笑みを想像するだけで尊い…!

アルの謎の能力示唆:Arc7「算術」への伏線

Arc5四番街シリウス戦の描写を子細に読み返すと、アルの一連の行動には「あらかじめ最適解を知っていたかのような不自然さ」がうっすらと漂う。これが後にArc7、Arc8で明かされる、アルの「領域」(俗称「算術」)能力の伏線になる。

シリウスの権能を完璧に避けるアルの動き

原作の描写では、シリウスが大規模な感情衝撃を放つ瞬間、アルは必ずその直前に土壁を立てるか、市民を背後に退避させるか、リリアナを物陰へ誘導するかの「先回り行動」を取っている。リリアナの歌が始まる前から、シリウスの権能発動タイミングを正確に予測しているような描写が散見されるのだ。

当時はベテランの戦闘勘か、剣奴時代に得た直感と解釈されていたが、Arc7でアルが見せた「領域」(自身を中心とした特定範囲で時間を巻き戻す権能)を知る今となっては、アルがArc5の時点ですでにこの能力を使い、最適解だけを試行錯誤で選んでいた可能性が高い。アル真名「ナツキ・リゲル」の考察記事でも言及した、アル=未来人説や、アル=死に戻り使い説の根拠の一端がここにある。

Arc5時点では「真名」未判明扱い

もっとも、Arc5「水の都と英雄の詩」の本編内では、アルの真名「ナツキ・リゲル」はまだ一切示唆されない。読者にも作中人物にも、アルは「兜の男・隻腕の剣士」というぼんやりした輪郭でしか認識されていなかった。彼の正体に関する情報の本格開示はArc8まで待たねばならない。

そう考えると、Arc5四番街シリウス戦は「正体不明の従士が、その不可解な実力をようやく見せた章」として位置づけられる。Arc8でアルが歩む道を知ったうえでArc5を読み返すと、彼の一挙手一投足にすべて伏線が張られているのが分かる。

リゼ男

リゼ男

シリウス権能発動の直前に必ず先回り行動するアルの動きは、Arc7「領域」の伏線らしいぜ。

リゼ子

リゼ子

え、Arc5の時点でもう死に戻り的な何かを使ってたかもしれないって…アルの正体ますます気になる!

Arc5名シーン10選(アル中心)

Arc5「水の都と英雄の詩」におけるアル中心の名シーンを、原作小説の描写を踏まえて10個選出した。

  1. 四番街配置時の場面:プリシラ「ふん、我にこの街区を任せるとは天もまた我を試しておる」と笑い、アル「またそういうこと言って、姫さん」と苦笑するやり取り。プリシラ陣営の三人だけが四番街を任される運命の幕開け。
  2. リリアナ初対面シーン:アル「歌姫さんよう、姫さんに付き合えるのか?」とからかうように声をかけ、リリアナが「歌は失礼さに勝つ!」と応じる、戦場前の唯一の和み場面。
  3. シリウス権能発動時のアルの即応:発動とほぼ同時に土壁を立ち上げ、リリアナとプリシラの中間に防御線を引いた「予知じみた即応」。後のArc7「領域」を予感させる動きとして語り継がれる。
  4. 住民の暴走を土壁で分断する場面:四番街の中央広場で、群衆を5方向に細かく分断する複合ドーナ展開。アルの土属性魔法応用力の集大成。
  5. 子ども救出:運河沿いで逃げ遅れた幼児を、土の階段で高所から救い上げる場面。アルの「殺さない剣士」としての真骨頂。
  6. リリアナを歌唱位置まで運ぶ場面:歌姫を片手で背負って戦場を駆け、土壁で進路を確保しながら最終的に四番街広場中央へ送り届けるリレー。
  7. プリシラの陽剣展開を補佐:プリシラが火の包囲陣を展開する際、外周の足元に低い土壁を細かく走らせ、市民が陽剣の火に巻き込まれないようバリアを敷いた。プリシラの戦闘を成立させる影の立役者。
  8. シリウス権能下でも「個」を保ち続けたアル:プリシラほどの絶対個ではないにもかかわらず、シリウスの感情同調をほぼ受けず行動し続けたアルの不気味さ。これも「領域」由来かと推測される伏線。
  9. 戦闘終了後、プリシラと交わす一言:「相変わらず姫さんは姫さんだぜ」「ふん、それ以外に何を望む」という対話。プリシラ陣営の主従の質感を凝縮した、Arc5の象徴的シーン。
  10. プリステラ出立時のアル:プリステラを去る際、アルが運河を見つめながら無言で兜を撫でる場面。何を考えていたかは作中明示されないが、後のArc7・Arc8・Arc9の伏線として再読時に光る場面である。
リゼ男

リゼ男

リリアナを片手で背負って戦場を駆け、土壁で進路を確保する場面はArc5屈指の名シーンだ。

リゼ子

リゼ子

プリステラ出立時に運河を見つめて無言で兜を撫でるシーン、再読したら泣いちゃう伏線だよね…!

Arc5以降のアル:プリシラと歩み続ける従士

Arc5四番街シリウス戦を終えたアルは、プリシラ陣営の従士として再びルグニカ王都へ戻る。Arc6「死者の書編」でのアルは表立った活躍がなく、観察者・伴走者としての側面が強まるが、Arc5で示された「プリシラを支える戦士」というアイデンティティは確かに維持されている。

そしてArc7「ヴォラキア帝国編」では、プリシラと共にヴォラキア皇国へ向かい、アル自身の出自である剣奴孤島の記憶と再会する。Arc8では真名「ナツキ・リゲル」が明かされ、彼の正体が物語の中枢へと一気に押し上げられていく。だがそのArc9でのアルの動向や、Arc10最新の謎を理解するためには、Arc5四番街での「主人を支える従士アル」という原点に何度でも立ち返る必要がある。

Arc5は「アルの献身」が最も純粋だった章

アルの存在は、Arc7以降の物語が進むにつれて謎と疑惑を孕んでいく。本人の真意、プリシラへの忠誠の深さ、未来情報の保持、そして「ナツキ・リゲル」という真名の意味、すべてが読者の解釈を揺るがし続ける。だがArc5「水の都と英雄の詩」のアルは、まだそういった疑惑が表面化する前の、「ただひたすらに姫さんを守る隻腕の従士」だった。だからこそ、Arc5四番街シリウス戦は、アルというキャラクターを論じるうえで「忠誠が最も純粋だった原点」として記憶される。

後年のアルがどのような道を歩むにせよ、プリステラの夜に、火と歌と土で大罪司教を退けた三位一体の戦いは、彼にとっても、プリシラにとっても、決して上書きされない誇りであり続けるだろう。

「水の都」という舞台装置が映し出したアルの本質

水門都市プリステラという舞台は、運河・水門・建築の精緻さによって「個と全体」の境界を曖昧にする土地だった。住民は運河で繋がれ、家々は水路を共有し、水門が同時開閉することで都市全体が一つの呼吸を持つ。そこにシリウスの「同調」権能が降り注いだとき、四番街は文字通り「個を失った集合体」と化す。

そのなかで、アルが一人ひとりの住民を、土壁で「区切る」ことに執着したのは象徴的である。プリシラが陽剣で「個の絶対性」を体現し、リリアナが歌で「個の感情の取り戻し」を促すなか、アルは物理的に「個と個の境界線」を地面から立ち上げ続けた。アルの戦い方は、シリウスの「同調」に対する最も泥臭く、最も実直なアンチテーゼだった。これがプリステラという「水の都」を舞台にしたからこそ意味を持つ、Arc5固有の演出となっている。

アルの本質は、派手な力技ではなく「他者の輪郭を取り戻す」ことにある。プリシラに仕えながらも自分の意志を保つアルの生き方そのものが、シリウスの権能に対する最強の解毒剤であった、と言ってよい。だからこそArc5四番街は、アルというキャラクターの哲学が舞台の構造と最も美しく噛み合った章として、読者の記憶に残り続けるのである。


DMM TV

DMM TVで今すぐアニメを見る

📚 Amazonでリゼロ最新刊をチェック

リゼ男

リゼ男

Arc5のアルは、まだ「ナツキ・リゲル」の真名疑惑が浮上する前の純粋な献身期だったんだぜ。

リゼ子

リゼ子

Arc7以降の謎が深まる前に、こんなにまっすぐプリシラを守るアルが見られて本当に幸せ…!

まとめ:Arc5四番街は「忠誠の従士アル」が最も輝いた章

Arc5「水の都と英雄の詩」プリステラ攻防戦は、リゼロという作品においてキャラクターひとりひとりの「個」が試された総力戦だった。隻腕の従士アルは、その個性に恵まれた強キャラの中で、地味ながらも替えのきかない役割を果たした。プリシラの陽剣を支え、リリアナの歌を運び、四番街の市民を救い、そしてシリウス・ロマネコンティ撃退の三位一体に欠かせぬ一柱として立ち続けた。

派手な必殺技や派閥の主役級な目立ち方ではなく、土壁と隻腕の青龍刀で、ただ静かに「自分の役割」を果たしたアル。彼が後のArc7・Arc8・Arc9で背負う巨大な謎と物語的責任を考えると、Arc5での「純粋な献身」は、彼というキャラクターを理解するうえでの基準点として、これからも大切に読み返されていくはずだ。

関連する各キャラのArc5解説と、アルそのものを多角的に理解するための既存記事を以下に並べたので、ぜひ合わせて読み比べてほしい。

関連記事

リゼ男

リゼ男

隻腕の従士アルは、土壁と青龍刀だけでシリウス・ロマネコンティ撃退の三位一体に欠かせぬ一柱となった。

リゼ子

リゼ子

プリステラの夜の三位一体って、アルにとってもプリシラにとっても上書きされない誇りだよね…!

リゼロのアニメ・OVAを動画配信サービスで楽しむ
VODサービス

下記のリゼロのアニメ・OVAの映像作品は動画配信サービスを利用することで視聴できます。

  • リゼロアニメ 1st season
  • リゼロアニメ 2nd season
  • リゼロOVA「Memory Snow」
  • リゼロ劇場版「氷結の絆」

動画配信サービスには初回登録時に無料で利用できるトライアル期間があり、無料期間を活用することで、リゼロの映像作品を無料で楽しむことができます。

リゼロ作品の取り扱いがあり、かつ無料トライアルの提供がある動画配信サービスを調査しましたので参考にしてください。