「リゼロ」こと『Re:ゼロから始める異世界生活』において、ラムとレムはロズワール邸に仕える双子のメイドです。赤い目のラムと青い目のレム——二人は姉妹でありながら、その性格・魔法スタイル・感情の向け先が大きく異なります。「どちらが強いのか」「どちらがスバルへの想いが深いのか」といった比較論争は、リゼロファンの間で絶えない人気テーマとなっています。
本記事では、ラムとレムの基本プロフィールから魔法・戦闘スタイル、ロズワール・スバルへの感情の違い、Arc2〜Arc7に渡る二人の歩み、そして「どちらが人気か」という問題まで、徹底的に比較・解説します。原作小説の視点から、二人の姉妹の絆と相違点を深掘りしていきます。
基本プロフィール比較:ラムとレムの違い
まずは二人の基本プロフィールを整理します。ラムとレムは外見から性格まで、対照的な部分が多い双子です。
| ラム(Ram) | レム(Rem) | |
|---|---|---|
| 目の色 | 紅(赤) | 紺(青) |
| 髪色 | 薄桃色 | 水色 |
| 前髪 | 左目を隠す(右分け) | 右目を隠す(左分け) |
| 種族 | 鬼族(角なし) | 鬼族(角あり) |
| 魔法属性 | 風(フーラ系) | 水・氷・雷(アクア系) |
| 武器 | 扇子・風魔法 | モーニングスター(鬼神化時) |
| 性格 | 毒舌・プライド高い・ツンデレ | 献身的・穏やか・内に炎を秘める |
| ロズワールへの感情 | 深い信頼・依存・愛慕 | 複雑(感謝と複雑な距離感) |
| スバルへの感情 | 認める(バルス→仲間) | 深い愛情(Arc2後半〜) |
| CV(アニメ) | 村川梨衣 | 水瀬いのり |
二人の最も大きな外見上の違いは角の有無です。ラムは子供の頃に角を失い、現在は角なしの状態で戦います。一方のレムは角を持ち、鬼神化という特殊能力を発動できます。この違いが、二人の戦闘スタイルや強さに直結しています。
鬼族の角と「鬼神の加護」:失われた力と継承された力
鬼族の角の役割
リゼロ世界において、鬼族の角は魔力を増幅させる器官です。角を持つ鬼族は魔力の使用量・威力ともに飛躍的に増大します。通常の魔法使いの数倍以上の魔力を発揮できるとされており、鬼族が戦闘民族として畏れられてきた所以でもあります。
角から流れ出る魔力は「鬼力」と呼ばれ、鬼神化を行うことでさらに何倍もの力を引き出すことができます。ただし、過度の鬼力使用は肉体への多大な負担を伴い、最悪の場合は命に関わります。
ラムが角を失った経緯——鬼族の里の惨劇
ラムとレムが生まれた鬼族の里では、かつて一つの時代に「双子」が生まれることを不吉の前兆として忌避する慣習がありました。双子のうち弱い方は間引かれるべき、という過酷な掟が存在していたのです。
しかし、ラムは双子でありながら生まれつき角を持つ天才的な鬼子として里全体から「鬼神の再来」と崇められました。角ありのラムは同年代の鬼族の中で突出した魔力を持ち、幼くして里で最強クラスの力を誇っていたとされています。一方のレムは「天才の姉の陰に隠れた普通の妹」として、長らく自分の存在価値を見出せずにいました。
転機となったのは「魔女教(福音の書を持つ者たち)」による鬼族の里への急襲です。その夜、里の多くの者が命を落とし、ラムは戦闘の中で角を失いました。角のないラムはその瞬間から「鬼神の力」を永遠に封じられ、普通の魔法使いとして生きることを余儀なくされます。
この惨劇の詳細については原作Arc2のエピローグおよびのちの外伝で明かされますが、里の滅亡がラムとレムの原点であり、二人の性格形成に決定的な影響を与えました。
「角あり」のラムは鬼神レベルだったという設定
作者・長月達平氏は各所で明かしていますが、全盛期のラム(角あり時代)は、リゼロ世界でも屈指の戦闘力を持っていたとされています。角によって増幅された風魔法は嵐を操るレベルに達しており、同世代では比較対象がいないほどの実力でした。
角を失ったことで魔力は激減しましたが、それでもラムは高水準の風魔法を維持し続けています。「角がなくてもここまで強い」という事実が、ラムの天才性を逆説的に示しているとも言えます。
レムの角と「鬼神化」の仕組み
里の惨劇後、角を持ち続けたレムは「鬼神化」という技を使えます。鬼神化とは角から魔力を爆発的に解放し、身体能力・魔力・再生力すべてを飛躍的に引き上げる状態変化です。
鬼神化中のレムは文字通り人間を超えた存在となります。Arc2での対ペテルギウス戦や白鯨の瘴気を受けながらも戦い続けたシーンは、その驚異的な生命力の象徴です。ただし、鬼神化は時間が経つほど肉体への負荷が蓄積し、長期戦では命を縮める諸刃の剣でもあります。
魔法スタイルの違い:風のラム vs 水・雷のレム
ラムの魔法:風魔法特化の技巧派
ラムが使う魔法は風属性(フーラ系)に特化しています。角を失ってもなお高い魔力を持つラムは、風魔法を巧みに扱う技術派の魔法使いです。
主な技としては、鋭い風の刃を飛ばす遠距離攻撃や、風を操って敵の動きを制限する補助魔法があります。また、扇子を武器として組み合わせた近接戦闘も得意とします。ラムの戦い方は「いかに効率よく、無駄なくダメージを与えるか」を重視した技巧的なスタイルといえます。
角がない分、魔力の絶対量ではレムに劣りますが、その分だけ魔法の精度と使いどころの的確さが際立っています。ロズワール邸での経験から、戦闘だけでなく情報収集・罠の看破なども得意とする万能型でもあります。
レムの魔法:水・氷・雷の全力型
レムが使う魔法は水属性(アクア系)を基本とし、氷結魔法や電撃も扱えます。鬼神化と組み合わせることで、単純な攻撃力ではラムを圧倒する場面も多いです。
武器はモーニングスター(鉄球付きの鎖武器)で、近接戦では驚異的な破壊力を誇ります。鬼神化状態では魔法と近接攻撃を組み合わせた連続攻撃が可能で、Arc2においてスバル一行を圧倒したシーンは読者に強烈な印象を与えました。
レムの戦い方は「全力で相手を叩き潰す」全力特化型です。術の精度よりも圧倒的な量・密度で敵を制圧するスタイルは、姉のラムとは対照的な豪快さを持っています。
「攻撃力ではレムが上?」という議論
リゼロファンの間では「ラムとレム、どちらが強いか」という議論が長らく続いています。現状(角なしのラムvs角ありのレム)という条件での比較においては、純粋な攻撃力と耐久力ではレムが上とされることが多いです。
一方、知略・戦術眼・魔法の精度ではラムが一枚上手という見方もあります。Arc6以降のラムは強化された場面も見られ、単純な「どちらが強いか」という比較は難しくなっています。詳しくは後述の「どちらが強いか問題」の章で検討します。
ロズワールへの感情の違い
ラムとロズワール:深い信頼と依存
ラムにとって、ロズワール・L・メザースは里の惨劇後に二人を引き取り育てた「恩人」であり、最も信頼を寄せる人物です。ラムはロズワールを「ロズワール様」と呼び、その言葉を絶対視するかのような従順さを見せます。
ただし、この関係は単純な主従ではありません。ラムはロズワールの本質——「福音の書に従い、目的のためなら手段を選ばない人物」であること——を内心では理解しています。それを知りながらもロズワールを信じ続けるラムの姿には、盲目的な依存ではなく、「それでも信じると決めた意志」が透けて見えます。
Arc4でのロズワール邸決戦において、ラムはスバルやベアトリスと向き合いながらも最後までロズワールへの道を選ぶシーンがあります。このシーンはラムの感情の複雑さを描いた屈指の名シーンです。
レムとロズワール:感謝と複雑な距離感
レムもまた、ロズワールには感謝の念を持っています。しかし、レムのロズワールへの感情はラムとは異なり、ある種の疑念と距離感を含んでいます。
レムはロズワールが「何か大きな目的のためにラムと自分を利用している」という感覚を持ちながらも、その核心に迫ることを避けていた側面があります。Arc4以降、ロズワールの真の姿が露わになるにつれ、レムはラムよりも一歩引いた視点でロズワールを見ていたことが示唆されます。
記憶を失ったArc5以降のレムにとって、ロズワールは「記憶の中にない人物」です。この状況がレムとロズワールの関係を、物語上より複雑なものにしています。
スバルへの感情の違い
ラムのスバルへの評価:「バルス」から変化した視線
ラムがスバル・ナツキを初めて見た時の印象は最悪でした。礼儀知らずで馴れ馴れしく、貴族邸のメイドとして仕えるべき主人でもない異世界人——ラムはスバルを「バルス」と呼び、半ば見下した態度を取り続けます。
この「バルス」という呼び方は、スバルの本名「ナツキ・スバル」の「スバル」部分を短縮したものですが、ラムの口から発せられる時には明確に軽視のニュアンスが込められています。ロズワール邸での初期エピソードでは、ラムはスバルの失態をいちいち指摘し、容赦のない毒舌を浴びせます。
しかしArc2以降、スバルの行動——白鯨討伐や魔女教への立ち向かいを通じて——ラムの評価は少しずつ変化します。Arc3の終盤でラムはスバルに対して「認める」とも「心配する」とも取れる態度を見せ始めます。ラムにとってのスバルは「仲間として認めた人間」という位置づけになっていきます。
ラムがスバルに対して好意的な感情を表に出すことは少ないですが、その毒舌の奥に確かな信頼と温かさがあることが、読者には伝わってくるのがラムの魅力です。
レムのスバルへの愛情:繰り返すループが育てた絆
レムとスバルの関係は、リゼロ全体でも最も印象的な感情の軌跡の一つです。Arc1・Arc2の序盤では、レムはスバルに対して「魔女の匂いがする不審者」として警戒し、実際に一度スバルを殺害しています(ループ前の世界線)。
転機となるのは、スバルが「死に戻り」を繰り返しながらレムを救おうとし続けたことです。Arc2後半、スバルはレムに自分の弱さをすべて告白し、レムはその姿に——普通なら軽蔑するはずの弱さに——強い共感と愛情を覚えます。
「好きです」とレムがスバルに告白するシーンは、リゼロの中でも最も有名なシーンの一つです。スバルがエミリアへの想いを貫いてレムの告白を断るこのシーンは、二人の関係を「主従でも友人でもない、特別な絆」として描き出しています。
その後のArc3〜Arc4においても、レムはスバルの精神的な支柱として機能し続けます。「スバルを信じる」というレムの意志は、絶望的な状況の中でスバルが立ち上がるための燃料となりました。
Arc2「白鯨討伐編」での二人の役割
白鯨討伐においてのラムの貢献
Arc2のクライマックス、白鯨(大罪司教クラスの魔獣)の討伐作戦において、ラムは重要な役割を果たします。白鯨は「霧」を発生させて視界を奪い、さらに「亡霊化」させる能力で討伐部隊を苦しめます。
この状況でラムの風魔法による霧の吹き払いが有効に機能しました。ラムの風魔法は霧そのものを散らす役割を担い、部隊が白鯨の本体を捉えるための視界を確保しました。「ラムがいたから白鯨討伐が成立した」という側面は、物語上あまり強調されませんが、実際に重要な貢献でした。
白鯨討伐でのレムの奮闘
レムは白鯨討伐において、最前線で戦う戦士として大きな活躍を見せます。白鯨の霧による精神攻撃を受けながらも、鬼神化で肉体を強化し、直接的な戦闘ダメージを与え続けました。
しかし、Arc2終盤でレムはライ・バテンカイトスに記憶と名前を食われるという悲劇に見舞われます。これが後のArc3〜Arc6における「いないレム」問題の発端となります。
レムの記憶喪失(Arc3以降):消えた名前と残った人
ライ・バテンカイトスによる「記憶食い」
魔女教大罪司教・強欲担当のライ・バテンカイトスは、「名前と記憶を食べる」という特殊な権能を持ちます。Arc3においてこの権能によりレムの名前・記憶・存在が世界から消去されました。
レムのことを知っているのはスバルだけという状況になり、エミリアもクルシュもラムでさえも「レムという人物を知らない」状態に陥ります。しかしレムの肉体は残り、眠り続ける状態でクルシュ一行が保護することになります。
ラムの「レムを取り戻したい」という想い
ラムにとって、レムは最も深く愛する妹です。鬼族の里の惨劇でともに生き延び、ロズワール邸でともに成長した唯一無二の存在——そのレムが「いなくなった」という事実は、ラムに言いようのない喪失感をもたらします。
ラム自身は記憶を消された側なのでレムという人物を認識できませんが、それでも「何かが足りない」「誰かを忘れている」という感覚は消えません。Arc3〜Arc5において、ラムは徐々に「消えた妹」の輪郭を取り戻そうとする描写が積み重ねられます。
スバルがレムのことを語る場面でのラムの反応は、記憶がなくても感情が動いていることを示しており、読者に深い余韻を与えます。「記憶を失っても消えない姉妹の絆」がこのエピソードの核心です。
「いなくなったレム」をラムはどう受け止めたか
記憶を消されたラムは、ある時点から「自分には妹がいたはずだ」という断片的な感覚を持つようになります。原作ではこの「欠落の感覚」が丁寧に描かれており、ラムが無意識のうちにレムの影を探し続けている様子が伝わります。
Arc4終盤でスバルがラムにレムの話をするシーン——ラムが「妹がいたのか」という反応を示すシーン——は、記憶がなくても感情の深いところでは繋がっていることを示す、作品屈指の名場面です。
Arc6〜Arc7でのレムの記憶回復
プレアデス監視塔での再起
Arc6「プレアデス監視塔編」は、レムの復活に向けた重要な転換点です。スバルはレムを連れてプレアデス監視塔へ向かい、塔の頂上にいる「賢者シャウラ」との戦いを経て、少しずつレムの意識が戻り始めます。
塔の構造——各層に眠る魔獣や試練——を突破する過程で、スバルとレムは密接に協力します。記憶はないながらも、レムは行動の中で「自分が誰であるか」のヒントを少しずつ集め始めます。このArcにおける二人のやりとりは、Arc2の関係性とは異なる新しい絆の芽生えとして描かれています。
Arc7でのレムの変化
Arc7(ヴォラキア帝国編)において、レムはスバルとともに帝国内部を旅します。記憶が戻りつつある中で、レムはスバルへの感情を再確認していきます。ただし、記憶回復前の「ルイ・アルネブと行動をともにした期間」の影響で、レムの内面は複雑な状況にあります。
Arc7ではラムとの再会に向けた展開も示唆されており、二人の姉妹が再び同じ場所に立つ瞬間がファンの間で最大の期待として語られています。記憶を取り戻したレムがラムと再会し、互いの欠落を埋める日は近いかもしれません。
スバルへの感情の再認識
記憶を失ったレムは、スバルへの愛情の記憶も失っています。Arc6〜Arc7の過程で、レムはスバルと行動をともにする中で「この人は信頼できる」という感覚を取り戻し始めます。過去の感情が記憶ではなく「体が覚えている感覚」として蘇る描写は、レムの再生を象徴するものとして描かれています。
「どちらが強いか」問題:強さの比較と役割の違い
ラム全盛期(角あり)vs レム(鬼神化)
作中には描かれていませんが、全盛期のラム(角あり)対決は、多くのファンが「最強カード」として語る仮想の対戦です。作者の設定によれば、角ありのラムは鬼神レベルの魔力を持ち、同世代では比類なき強さを誇りました。
一方、鬼神化状態のレムは現状の最強形態です。両者が全力で激突した場合、どちらが勝つかは読者の解釈に委ねられていますが、「全盛期ラム > 現在レム(鬼神化)」という見方と「全盛期ラムと鬼神化レムは互角」という見方の両論があります。
現在の強さ比較(Arc7時点)
Arc7時点での比較においては、角なしのラムは強化されているものの純粋な攻撃力ではレム(鬼神化)が上とする見方が多いです。ただしラムはArc6以降、ロズワールの魔力サポートを受けることで戦力を大幅に向上させており、単純な比較は難しくなっています。
ラムの強みは精度・技術・情報処理能力にあり、レムの強みは純粋な破壊力と再生力にあります。それぞれが異なる役割で戦場に立っており、「強さ」の定義次第で答えは変わります。
「強さ」よりも「役割の違い」という視点
物語全体を俯瞰すると、ラムとレムは「強さを競う姉妹」ではなく、「互いの欠落を補い合う姉妹」として描かれています。ラムはレムの角を失った代わりに魔力の精度を磨き、レムはラムの背中を守るために己の全てをぶつける戦い方を選んできました。
「どちらが強いか」という問いへの作者の暗黙の答えは「そういう問いじゃない」かもしれません。二人は一対として存在することで、はじめて完全な存在になれる姉妹なのです。
人気の違いとそれぞれの魅力
レムがリゼロ最人気ヒロインになった理由
リゼロのキャラクター人気投票において、レムは長らく1位を獲得し続けてきた最人気ヒロインです(近年はエミリアや他キャラも上位に並ぶようになりましたが)。レムの人気の理由は複数あります。
第一に、献身性と強さの共存です。レムはスバルのために命を惜しまない献身的な愛情を持ちながら、戦闘においては誰よりも強く戦います。「守ってもらう存在」ではなく「自ら守りに行く存在」という描かれ方が多くの読者の心を掴みました。
第二に、Arc2のセリフの名シーンです。「スバルがいれば、世界の全てと喧嘩できる」「好きです、大好きです、スバルくんのことが」という告白は、アニメ放送後に大きな話題を呼びました。
第三に、記憶喪失という悲劇です。Arc3以降の「いないレム」という状況は読者の「レムに帰ってきてほしい」という強い感情を生み、逆説的にキャラクターへの愛着を深めました。
ラムの「ツンデレ姉」としての魅力
ラムの魅力はレムとは異なる方向性にあります。毒舌で高飛車なツンデレキャラクターでありながら、その奥に深い愛情と矜持を秘めているラムは、「わかる人だけにわかる魅力」を持ったキャラクターです。
ラムのセリフで最も有名なものの一つに「バルス、あなたは私を怒らせた」という類のものがあります。表面上は怒りや不満を示しつつ、その実スバルの行動を認めているラムの複雑な感情は、読者に解釈の余地を与えます。
また、ロズワールへの一途な感情とスバル一行との関係の間で揺れるラムの立ち位置は、物語中盤以降の重要な軸の一つとなっています。「ラムを中心に見る」ことでリゼロは全く違う物語として読めるほど、ラムは重層的なキャラクターです。
「チームラム」vs「チームレム」論争
リゼロファンコミュニティでは長らく「チームラム」と「チームレム」の間の(半ばネタ的な)対立が続いています。
チームレム派の主張は「レムの愛情の純粋さ・強さ・悲劇性がリゼロの感情的核心」というものです。チームラム派の主張は「ラムの複雑さ・深みこそがリゼロのキャラクター描写の真髄」というものです。
実際のところ、作者・長月達平氏はどちらか一方を優遇することなく、両者を一つの物語の両輪として描き続けています。ラムとレムは対立する存在ではなく、補い合う存在であり、どちらが好きかではなく「二人がそろって初めてラムとレムが完成する」という視点で捉えることが最も作品の意図に近いでしょう。
ラムとレムの名シーン・名言集
ラムの印象的なセリフ
ラムは毒舌でありながら、その言葉の端々に深い感情が宿っています。原作で読者の印象に残ったセリフをいくつか紹介します。
Arc2でのラムはスバルに対して「バルス、あなたは馬鹿ではない。ただ、愚かなだけです」という辛辣な一言を放ちます。これはラムなりの「あなたには可能性がある」という表現であり、毒舌の中に隠れた信頼の言葉として受け取ることができます。
また、ロズワールに関連するセリフでは「ラム はロズワール様を信じます。それがロズワール様の望みでなくても」という一節が示すように、ラムのロズワールへの感情が単なる服従ではないことが伝わります。信じると決めた意志の強さ——これこそがラムというキャラクターの核心です。
Arc4でベアトリスやスバルと向き合いながら「ラムはここにいます。何があっても、ここにいます」という言葉を残すシーンは、ラムの存在の強さと孤独が交差する瞬間として多くの読者の心に残っています。
レムの印象的なセリフ
レムの名言として最も広く知られているのは、Arc2後半のスバルへの告白シーンです。「好きです。大好きです、スバルくんのことが」というシンプルながら強い感情を込めた言葉は、アニメ第2期でも話題になりました。
同じシーンで語られる「スバルくんがいれば、世界の全てと喧嘩できる」という言葉は、レムの愛情の大きさと同時に、彼女の戦士としての気概を示す名言です。
Arc3でスバルが「死に戻り」の秘密を語る前、スバルの絶望を前にしたレムは「私が、スバルくんの英雄になります」と宣言します。このセリフは単なる愛情表現ではなく、レムがスバルの精神的な支柱として機能しようとする覚悟の表れです。弱さを見せたスバルに寄り添い、「あなたを立たせる力になる」というレムの姿勢は、彼女の最大の魅力を凝縮した場面といえます。
二人のかけ合いシーン
ラムとレムが直接やりとりをする場面は、物語の中でそれほど多くありませんが、その一つひとつが二人の関係の深さを示しています。ロズワール邸での日常描写では、ラムがレムに対して表面上は厳しい言葉を使いながらも、妹を気にかけていることが随所に見られます。
レムがラムに「お姉さまはいつも正しい」という言葉をかけるシーンでは、単なる崇拝ではなく、姉への絶対的な信頼が表現されています。一方のラムも「レムが言うなら間違いない」という態度を時折見せており、二人が互いを高め合う関係にあることが伝わります。
原作ファンが語るラムとレムの深層
「鬼族の里」が二人の性格を形成した理由
里の惨劇を経験した二人の性格形成を考える上で、重要なのは「里での立場の違い」です。ラムは「鬼神の再来」として里全体から期待と崇拝を向けられていました。その重圧は幼いラムに「完璧でなければならない」という強迫観念に近い矜持を植え付けました。
一方のレムは「天才の姉の陰に隠れた妹」として自己評価が低く、長らく「自分が姉の代わりに生まれてくるべきだった」という罪悪感を持っていたとされています。里の惨劇後、ラムの角が失われたことでレムの罪悪感はさらに深まります——「自分の角があれば姉の角は失われなかったかもしれない」という思いです。
この複雑な感情が、レムのスバルへの献身の深層にあるという読み方があります。自分の存在価値を「誰かのために全力を尽くすこと」に見出してきたレムにとって、スバルを全力で守ることは、長年の罪悪感を昇華する行為でもあったのかもしれません。
「姉妹」であることの意味——互いの鏡
ラムとレムは、単に対照的なキャラクターとして設計されているわけではありません。二人は互いにとっての「鏡」として機能しています。ラムはレムを通して「自分が失ったものの代わりに存在する証人」を見ており、レムはラムを通して「自分が目指すべき強さと矜持の象徴」を見ています。
里の惨劇以降、二人は物理的に一つになることはありませんでしたが、精神的には常に互いを支えに生きてきました。ロズワール邸という「新しい里」で共にメイドとして働きながら、二人は失われた故郷の代わりを築き続けてきたとも言えます。
Arc7以降への期待:姉妹の再会
Arc7の展開において、スバルとレムがヴォラキア帝国を旅している一方、ラムはリューズ関連の動きに絡んだ別の場所にいます。二人の再会がいつ、どのような形で訪れるかはまだ明かされていませんが、作者・長月達平氏は「ラムとレムの再会シーン」を物語の重要な感情的節目の一つとして描くことを示唆しています。
記憶を取り戻したレムが、記憶を失っていた間に自分を探し続けてくれた姉に再会する——そのシーンを想像するだけで、リゼロファンには胸が熱くなるものがあります。ラムの毒舌とレムの涙が交差する瞬間を、多くの読者が固唾を飲んで待っています。
まとめ:ラムとレム——対照的だからこそ美しい姉妹の絆
本記事では、リゼロのラムとレムを以下の観点から徹底比較しました。
- 外見・基本プロフィール:赤目のラムと青目のレム、角の有無という対比
- 鬼族の角と力の歴史:里の惨劇でラムが角を失い、レムが角を継承した経緯
- 魔法スタイル:技巧の風魔法(ラム)と全力の水・雷魔法(レム)
- ロズワールへの感情:深い依存(ラム)と複雑な距離感(レム)
- スバルへの感情:認める仲間(ラム)と深い愛情(レム)
- Arc2〜Arc7の歩み:白鯨討伐から記憶喪失、そして回復への道
- 強さの比較:役割が異なるからこそ単純比較できない
- 人気と魅力:それぞれ異なる方向性の圧倒的な存在感
ラムとレムは対照的でありながら、互いの欠落を補い、姉妹としての絆の中で成長し続けた存在です。Arc7以降、二人が再び同じ場所に立つ日を、多くのファンが待ち望んでいます。
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