日本最大級の小説投稿サイト「小説家になろう」発の大人気作品「Re:ゼロから始める異世界生活」の小説第12巻のネタバレ解説です。
ネタバレを見たくない方は、ページを閉じて頂きますようお願い致します。
第11巻の詳細について詳しく知りたい方は、下記の記事を参考にしてください。
第1章「らぶらぶらぶらぶらぶらぶらぶらぶらぶらぶらぶらぶらぶみー」ネタバレ
この章、タイトルのふざけた語感とは裏腹に中身は地獄だよな。サテラがスバルを影で愛で塗り潰して思考ごと溶かしにかかる——『愛してる』が一番の凶器になってる。
そうそう、そこが怖いんだよね…!しかも嫉妬の魔女がレムを消そうと聖域の外へ向かう動機が『スバルの愛が向く相手を世界から消す』って独占欲なの。スバルがハーフエルフは結界を超えられないって気付く一手で反撃に転じる流れ、ちゃんと設定が伏線になってて鳥肌。
スバルを嫉妬の魔女サテラが囚えて、愛を囁き続ける。スバルの思考は愛で埋もれ、二人は愛し合う。
そこに、ガーフィールが割って入り、スバルをサテラから引き離した。
スバルは正気を取り戻し、ガーフィールが自分を助けてくれたことに驚く。
ガーフィールがスバルを抱え、点在する影に埋れていない地点を飛びながら、集落の建物の上にたどり着いた。
スバルに、聖域には二人と嫉妬の魔女以外の誰も残っていない状況を説明する。
嫉妬の魔女は、スバル達を追わずに聖域の外へ出ようとする。その方角はロズワール邸であり、目的はレムだ。スバルは影に飲まれた時、嫉妬の魔女の異様なまでの執着を感じていた。スバルを独占するために、スバルの愛が向くものを、この世界から消そうとしているのだ。
スバルは、嫉妬の魔女サテラがハーフエルフなら、結界は超えられないはずだと気付く。
それを機会と捉え、ガーフィールが反撃に挑む。
ガーフィールVS嫉妬の魔女サテラ
ガーフィールはスバルを抱えながら、結界近くに回り込んでいた。
結界で弱ったサテラに対してであれば、ガーフィールの攻撃が通るかもしれないと考えている。
二人の元に、リューズと同じ姿をした21体の少女が現れ、ガーフィールの後ろの雑然と並ぶ。ガーフィールは、これらはリューズとは異なり、中身は空っぽだと説明した。
嫉妬の魔女、サテラが現れ、目の前にいるスバルに愛を囁く。
意識の全てがスバルに向いた嫉妬の魔女に対し、先頭のガーフィールが獣化して突貫するが、影に絡め取られて血しぶきが舞う。
21体の少女達が、間髪入れずにサテラに突撃する。その悉くが影に囚われるが、少女達は自らの体を爆発させる特攻攻撃を仕掛けた。
最後の1体の爆発の後、影の拘束から逃れたガーフィールが、サテラの隙をついて一撃を入れる。そうスバルが確信した次の瞬間、ガーフィールの四肢は千切られ、血煙となった。
サテラはスバルに向け、愛していると言う。
嫉妬の魔女の愛
嫉妬の魔女の愛しているが、呪いのようにスバルを覆い尽くす。
スバルは、その全てを拒否するが、それを超えて愛は囁かれ続ける。
そして、「スバルくん」と言う言葉を嫉妬の魔女が口にし、スバルが激怒する。
スバルの激しい否定に対しても、サテラはそれ以上の愛を囁く。
しかし、スバルが「エキドナ達の方がまだ愛せる」そう言葉にした瞬間、一瞬止まり、スバルを影に呑み込んだ。
サテラの言葉が、「愛してる」から「愛して」に変わる。
スバルは闇の中、全てと溶け合っていく。スバルは、溶けたナツキ・スバルをかき集めていく。
その中、自分の右腕の手首に熱を感じる。
暗闇の中、ただ一つだけ燦然と輝く、ペトラからのハンカチがあった。
エキドナの保険
スバルは意識を取り戻す。しかし、状況は変わらず、サテラの影に囚われたままだった。
影に飲み込まれたスバルは、既に飲み込まれたもの全てと一つに溶けあおうとしていた。
もしもそのままならば、スバルは存在をなくし、溶け合った先で、永遠にサテラに愛され続けていたはずだ。
サテラは、今度は慎重に、ゆっくりスバルを溶かしていく。スバルは徐々に自分を失いそうになる。
左手で右手首のハンカチに触れると、ハンカチは白く輝き、10秒程度の自由に動ける時間を作った。ハンカチは、白い短剣に変わる。
エキドナは、外にサテラが出現する可能性を見ていたのだ。スバルは感謝し、自らの喉元に短剣を指す。
サテラは、愛以外の言葉を初めて発して、悲痛な面持ちで涙を流し、スバルを抱きしめる。
スバルは、手を伸ばしてローブに隠れた先の顔を見て、「俺が必ず、お前を救ってみせる」と言い、命を落とした。
5周目の世界
スバルは、石畳の上で目が覚める。
最後に見たサテラの顔は、エミリアだった。つまり、エミリアに憑依する形でサテラが顕現したことが分かる。
そうなると、ガーフィールの不可解な行動や言動も、全て辻褄が会う。サテラに実体があると確信していたこと、戦いの前に先にスバルに謝まったこと、それはエミリアがサテラになるところを見ていたからだった。
スバルは、苦しそうに震えるエミリアを優しく起こそうとするが、手が震えてしまう。
死に戻りの権能が嫉妬の魔女のものならば、嫉妬の魔女も時間を遡ることができるのではないかと考える。
そうなると、エミリアは既におらず、目の前にはサテラがいるのではないかと恐怖する。
エミリアを優しく起こす。エミリアが、スバルに声をかける。サテラではなく、エミリアがそこにいてくれたことに、スバルは安堵で涙を流す。エミリアは、傷ついた自分の心を一度置き、スバルを抱きしめて「大丈夫」と優しく声をかける。
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第2章「地獄なら知っている」ネタバレ
試練から戻ったスバルにラムが過剰にツンケンするの、裏返せば一番心配してた証拠なんだよな。気付きにくいけどこの陣営の距離感がじわじわ動いてる。
わかる…!それにスバルがロズワールとの密談を遅らせてガーフィールを足止めする『悪巧み』を仕込むあたり、もう死に戻りを“戦略”として使いこなし始めてるのが頼もしいの。リューズの秘密に踏み込む布石も静かに置かれてて油断できないんだよね。
エミリアに抱きかかえられてきたスバルを、ラム、オットーがそれぞれの態度で温かく出迎える。
二人が墓所に入って出てこないことに、一番やきもきしていたラムは、出てきたスバルに対して、これまで以上にツンケンした態度を取っていた。
エミリアは、先にスバルが泣き出した影響なのか、これまでで一番精神的なショックがない。
魔女の瘴気を身にまとっているスバルは、ガーフィールの反応を心配そうに観察するが、ガーフィールも笑顔で無事の帰還を喜んだ。
スバルの頭の中には、影の中で他者と混ざりかけて記憶の名残があった。
一同は、リューズの家に向かい、話し合いをする。
試練後の話し合いと悪巧み
リューズの家で、前周までと同じように話し合いが行われる。
話し合われる内容に差程の違いはないが、エミリアが積極的に参加していることは大きな違いだった。
スバルは、エミリアが2回目以降の試練で違う結果を出すかもと考え、試練を受けたこと、クリアしたことは話さなかった。
話し合いが終わると、ラムに声をかけ、ロズワールとの密談を少し延期したいことと、悪巧みのためにガーフィールの足止めをお願いしたいと頼む。
ラムは、ロズワールから「スバルに協力するように」と支持されていることから、この頼みを引き受けた。
スバルはリューズの家から出て、森の奥へ入っていく。
リューズの秘密
スバルは、サテラの影の中の混濁した世界で、他者の記憶を持ち帰った。
その記憶を頼りに、ガーフィールに監禁された場所、転移で飛ばされた場所である白い建物にたどり着く。
監禁されていた部屋に、不自然なくぼみがある。記憶を頼りに、そこにフレデリカからもらった青い輝石をはめ込んだ。
あったはずの壁が消え、もう一つの扉が現れる。その扉をあけて隠し部屋に入ったスバルが目にしたものは、クリスタルの中に体育座りで眠っている少女の姿だった。その容姿は、リューズと瓜二つだった。
扉から声がして、リューズとその複製体が現れ、聖域にきて半日のスバルに、この秘密を暴かれるとは思わなかったと驚く。
そして、スバルを見て、強欲の使徒には逆らえない、それが「リューズ・メイエル」の複製体であるワシらの契約だからと告げた。
エキドナの目的
スバルとリューズ、そしてピコとスバルに名付けられた複製体の1体は、聖域の外れにある建物に場所を移して話を始める。
ピコは、やけにスバルに懐き、スバルのジャージを掴んで離さない。
スバルは、リューズから建物で言われた言葉、「強欲の使徒」の意味について問いた。
リューズは、順を追ってゆっくりと説明する。聖域は、エキドナの夢を叶えるための実験場。
実験の成果が、魔水晶の中にいる「リューズ・メイエル」と、目の前にいるリューズ・メイエルの複製体であるリューズとピコだと説明する。
リューズ達の体は、特別な術式によって「魂」と呼ばれる「オド」を擬似的に作り出し、そのオドがマナをまとって実体化しているのだという。
リューズもピコと同じく、元は空の器。その後、時間をかけて個性を獲得していった。
空の器を作ることを成功と呼ぶことに、スバルは疑問を感じるが、答えを見つける。
エキドナの目的は、空の器に魔女の魂を注ぐこと。つまり、聖域は、エキドナの不老不死のための実験場だった。
スバルは、そこで、エキドナが自分に対してやけに好意的に接してくれた意味を理解する。
死に戻りをエキドナに打ち明けることができた時、スバルは心から救われた。
死に戻りをしているスバルを見た時、エキドナは同類との出会いに歓喜したのだろう。
エキドナの実験
スバルは、実験が成功したのなら、エキドナは今どこかにいるのかとリューズに聞くが、リューズは首を横に振る。
リューズ・メイエルの魂の総量に対して、エキドナの魂は大きすぎた。そのため、一部が溢れてしまい、生まれたエキドナは強欲の力を持ったモンスターだった。その処理に、先々代のロズワールが、だいぶ苦労したらしい。
エキドナは、注ぎ込む魂の総量を調節することを考えたが、その考えが実用化する前に、嫉妬の魔女によって命を奪われた。
しかし、魔水晶はマナを集めると自動的に複製体を生み出す仕組みとなっており、エキドナ死後も、どんどんその数は増えている。
リューズ・ビルマは、増えていく複製体を管理するための最初の4体のうちの1体で、人格と知識を与えられた個体だった。
強欲の使徒
スバルは、聖域を取り巻く状況について理解し、改めて強欲の使徒について質問する。
リューズは、強欲の使徒とは、複製体への指揮権を持った存在だと話す。
スバルはエキドナの使徒になった覚えはないと記憶を探るが、夢の城で二度も飲んだ「ドナ茶」がその原因だった。
また、ガーフィールが複製体を指揮してサテラと戦ったことを思い出し、ガーフィールも強欲の使徒であることが判明する。
スバルは、ガーフィールにはスバルが強欲の使徒になったことを隠すようにリューズに頼み、建物を出ていく。
去り際に、リューズの「ビルマ」はどこから取ったのかと質問すると、リューズは「嫌でなければ、また明日以降に同じ質問をしてくれないか?」と儚い微笑みを浮かべ、リューズはスバルを見送った。
月夜の下でエミリアと出会う
集落に戻ったスバルは、ロズワールにアーラム村の人々を解放する提案をお願いしようと考えていた。
そこに、エミリアがふと現れて、スバルに声をかける。
エミリアは試練への不安で寝付けず、夜の聖域を散歩していた。心細い心境を露出させ、「本当はここにパックがいればいいのに」という言葉を飲み込む。
スバルは、スバルなりの言葉でエミリアを励ます。パックの10分の1でも、エミリアの力になれればと。
エミリアは笑顔になり、二人はそれぞれの寝床のある建物へ分かれていく。
スバルが大聖堂にある自分の寝るスペースに戻ると、起きていたオットーが、スバルの戻りが遅いのを心配していた。
オットーは、何かあったら相談を受けるとスバルに声をかける。
スバルは、そのオットーの人の良さが彼を惨劇に巻き込んだことを思い出し、だからオットーには言えないと呟き、自分一人の命をかけることを胸に眠りにつく。
早朝に聖域を発つスバル
スバルは、数時間だけ眠り、わずかに心身を回復させた後、夜明け前の聖域にパトラッシュといた。
聖域の状況と比較して、ロズワール邸の状況は解決の糸口が見えない。
状況の把握と解決方法の模索。この二つを目的に、死に戻りを前提に単身でロズワール邸に向かおうとする。
エミリアに手紙を残し、スバルはパトラッシュと共に朝のグレマルディの森を走り抜けていく。
もう1時間もあれば結界を抜けられるという場所で、スバルの前にガーフィールが立ちはだかった。
スバルは、ガーフィールが隠していることを暴こうとするが、その行為を勘付かれて秘密を知ることができない。
しかし、ガーフィールはスバルを見逃す判断をし、スバルはロズワール邸へと向かった。
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第3章「四百年前からの叫び」ネタバレ
ペトラがデート一回をおねだりしつつ、実はスバルとフレデリカを二人にするための気遣いだったって描写、子供なのに一番空気読んでて泣けるんだよな。
そうそうそうなんだよ…!そしてここでフレデリカが語るガーフィールの過去——昔『聖域を解放して皆を外へ連れ出す』と意気込んで墓所の試練に挑んだのに戻ってこなかった話。あの威圧的なガーフィールの臆病さの根っこが四百年前の聖域の業に繋がってて、章タイトルの“叫び”がズシッとくるの。
ロズワール邸に到着したスバルは、あまりに早いトンボ返りをしてきたと驚くフレデリカに迎えられる。
ペトラもスバルの帰りに気が付いて、フレデリカの横に並んでスバルの帰りを喜んだ。
スバルは、可愛らしいペトラに癒され、頭を撫で撫でする。
フレデリカは、それを羨ましい、いや、微笑ましい触れ合いは程々に、何かお話があるのでしょうと水を向け、スバルと談話室へ向かう。
スバルは、ロズワール邸に入る途中で、ペトラにハンカチのお礼をした。
フレデリカとペトラをアーラム村に逃す
スバルは、魔女教徒の残党を理由に、フレデリカとペトラ、レムをアーラム村に避難するように頼んだ。
メイドの姿は目立つため、二人共村娘の姿に着替えたが、ペトラはほっぺたを膨らませている。
先ほどは自分に助かったと感謝を告げたスバルに、置いていかれることが不満でたまらないらしい。
ペトラはスバルにデート1回を可愛くおねだりし、それをスバルが承諾すると、パトラッシュを呼びに厩舎へ向かう。それは、聡いペトラが、スバルとフレデリカを二人にするための気遣いも含まれた行動だった。
スバルは、フレデリカに質問をする。ガーフィールのことだ。
ガーフィールは、かつて、自分が聖域を解放して、村の人々を外の世界に連れていくのだと、息巻いていた。
そして、ある時、フレデリカを伴い、墓所の試練に挑戦した。しかし、いつまでたっても、中に入ったガーフィールが戻らない。
フレデリカは集落からリューズを連れてきて、リューズがガーフィールを助けた。
リューズにとっては、墓所に入ることは、エキドナへの反逆行為に過ぎなかった。そうまでして助けられたガーフィールは、それ以来リューズに対して深い敬意を払うようになり、試練を突破することについても一切口に出すことがなくなった。
フレデリカが10年前、聖域を出て外に行ったのは、弟であるガーフィールが聖域を解放した時、聖域の住人が外に出る勇気を保つための、「居場所」を作るためだった。フレデリカは、弟を待っていたのだ。
フレデリカはその話をして、スバルに「不肖の弟を頼みます」と頭を下げた。スバルは、俺に頼んでも仕方がなくないかと困惑して答えるが、フレデリカは、人を見る目には自信があると答えた。
ベアトリスの契約とスバルは向き合う
ベアトリスと出会うために扉を開く、その一部屋目にあたりを引いたことにスバルは苦笑いする。
「やっと、きたのかしら」ベアトリスはそう言って、スバルを招き入れた。
スバルは、ベアトリスに前回とは違う答えを持ってきたと話し、ベアトリスは長い長い契約の終わりを終わらせて、今後こそ解放されるのだと言葉にする。その相手がスバルであることを、皮肉だと言いながら。
スバルは、ベアトリスを連れ出すと言うと、ベアトリスは当てが外れたような驚きの表情をする。
ベアトリスは、叡智の書によって自分の行動は全て決まっていて、その通りしてきたと、答えていた。スバルは、ベアトリスから本を奪って中をみると、そこに空白のページだけが存在し、何も記述されていない。
ベアトリスは、もう何年も、叡智の書に未来が示されないと説明する。
ベアトリスと契約をした相手は、知識を溜め込むのが好きな人で、ベアトリスの役割は、いずれ来る再会の時まで、この知識の書庫の維持と管理をすることだと説明した。
スバルは、ベアトリスの契約の相手が、エキドナだったことを確信する。
ベアトリスが待つ「その人」
エキドナは最後に、「いずれ書庫に『その人』が現れる。『その人』に知識を渡すまで、書庫を守るのがベアトリスの役割だ」と告げていた。
ベアトリスは、ずっと『その人』を待っていた。その時間が、ずっと続いた。
ベアトリスは、だから、スバルが『その人』でなくても良いから、自分の命を奪い、契約を終わりにして欲しいと望んだ。
スバルは、死にたいと願うベアトリスを絶対に許さないと怒る。
ベアトリスは、スバルの言葉を勝手な言い分だと突き返す。四百年。ベアトリスは待ってきた。
最初の数十年は、苦でもなかった。自分を知る最初のロズワールがなくなり、次代に引き継がれる。それが繰り返される。
不安はなかった。叡智の書が未来を示していたから。しかし、その本も何年も前に白紙に変わる。毎日、何度も、新しい記述がないか確かめる度、苦しみを味わった。
ベアトリスは、誰かが扉を開くたび、その相手が『その人』ではないかと期待し、その度に裏切られた。
そして、叡智の書が何も示さないのは、自分の未来が既に終わっていることを示しているのだと気付いたと話す。
ベアトリスは、四百年の苦悩を吐露する。その孤独を、不安を、絶望を。誰かに助けて欲しかった気持ちを。
手を差し伸べてくれる人間もいた。ベアトリスの力を当てにするものも。スバルと同じように、ただ純粋な善意によるものも。
しかし、ベアトリスの契約を打ち消すためには、「ベティーを一番にする」必要があった。他の何よりも。だから人間にはできない。エミリアとレム、既に一番と二番が決まっているスバルにも。
だから、自分を滅ぼして欲しいのだと言う。精霊は、契約で自分一人で命を落とすこともできないから。
スバルは、どうして四百年の終わりを、自分に預けようとするのかと聞く。
ベアトリスが答えようとした時、入口に入ってきたエルザが声をかけてきた。
エルザが禁書庫にたどり着いた理由
ベアトリスが、表情から涙を消して、エルザに対して誰に許可をとって禁書庫に足を踏み入れているのかと聞く。
エルザは、ベアトリスの空間を隔絶させる魔法は、扉を媒体とした陰の失伝魔法であり、全ての扉を開けっぱなしにすれば、いずれ出会えると、扉渡りの破り方を説明する。
エルザは、続けて、標的が村に逃げ込んだから、メイリィと分担してきたことを話す。
スバルは、自分の判断が間違っていたことに気付いた。
エルザが人間の速度を超えて突貫してきた瞬間、スバルがシャマクを唱えようとするが、それより先にベアトリスが「シャマク」を唱える。
殺して欲しいと願い、エルザの凶刃にかかってもいいと言っていたベアトリスがシャマクを使ったのは、スバルの命を救うためだった。
スバルは、ベアトリスを抱えて正面玄関まで走り抜ける。ベアトリスは、その小さな手でスバルの胸の服を掴む。
アーラム村から上がる黒煙
正門玄関を抜け、アーラム村までの距離は徒歩で15分。走ればもっと速い。
しかし、村に到着するまでの時間は、その状況においては致命的だった。
ベアトリスは、スバルに手遅れであることを伝える。スバルはそれを否定するが、アーラム村の方から黒い黒煙が上がっているのを見る。それが、惨劇によって上がったものだと、スバルは経験で知っている。
街道の先から、濃い青い髪をした少女が声をかけて来て、エルザはまた逃げられちゃったのねと話す。
少女は、以前アーラム村でスバルに遊んでもらったことにお礼を言い、髪を染めていたから、わからないかなと言った。
少女はメイリィ・ポートルート。魔獣使い。少女がここにいると言うことは、村の惨劇は完了したということだった。
ベアトリスの戦い
メイリィと対峙している間に、エルザが追いつき、背後から奇襲をかける。
ククリナイフが胸に到達する間際、ベアトリスの魔法「ミーニャ」、時の静止したマナの矢が攻撃を防ぎ、同時にエルザに襲いかかった。
ベアトリスのミーニャの攻撃に触れたエルザは、ガラス細工のように半身をひび割れさせ、トドメの矢に串刺しにされた。スバルの目には、それは間違いなくエルザの死だった。
ただエルザに対して呆れているメイリィに、ベアトリスが攻撃の牙を向ける。
しかし、ベアトリスはスバルを突き飛ばし、スバルが振り返ると、エルザのククリナイフが背後からベアトリスの胸まで突き出され、ゆっくりと下に滑らされていた。
ベアトリスは、「これで、やっと」と声にし、足元から光の粒子となって、その存在を終わろうとしている。
スバルは、死んでいたはずのエルザが無事な理由に驚くが「祝福」で生き汚いのだと返す。そして、生を諦め始めたスバルの目を気に入らないと、左目をえぐり取った。
既に腰から下が消失しているベアトリスが、俯せのまま、掌をスバルの方に向ける。
スバルのポケットの青い輝石が光り、スバルは転移する。
転移の先でスバルが見る世界
転移した先で、スバルはまず自分が死んでいないことを確認する。
そして、空洞となった左目を、破いた上着で巻く乱暴な処置を済ませると、世界を終わらせる前に、何かを持ち帰らなければいけないと、体を引きずって外に出る。
スバルは、仕方ないとは思わない。死に戻りをしたその先で、全員が無事な運命を得られたとしても、自分の無力・無能によって失われた命に対する己の罪を、自分だけは決して忘れないと誓った。
リューズ・メイエルの実験場の外に出たスバルは、雪景色を目にする。
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— 『Re:ゼロから始める異世界生活』公式 (@Rezero_official) March 15, 2017
第4章「死の味」ネタバレ
二日目に降る異常な豪雪——これエミリアが墓所に籠もったきり出てこないことと繋がってて、世界が彼女の心の崩壊を天候で表してるみたいで不穏なんだよな。スバルの左目も失われてる。
うん…そこがしんどいの。ガーフィールがスバルの欠けた左目に一瞬驚くのに深く踏み込まない距離感も生々しくて。章タイトル『死の味』通り、何度も死を舐めながら進むスバルの摩耗が画面から滲んでて、読んでて息が詰まるんだよね。
二日目の聖域に、猛威を振るう豪雪が降り注いでいた。
スバルは、集落の方に向かおうと、輝石に念じてリューズ達を呼ぼうとする。
目の前に、実験棟近くを担当している個体、おそらくピコが、スバルの前に現れる。
ピコに集落までの道案内を頼むと、ピコは背中を向けて走り出した。
スバルをその背中を追いながら、この雪にエミリアが関わっていることを考え、その真意を考える。
たどり着いた集落の先で知らされる事実
スバルが1時間以上の足取りで集落にたどり着くと、集落には人の気配がしなかった。
スバルの思考の中に多兎の存在が掠めた時、ガーフィールがスバルの前に現れた。スバルの左目がないことに一瞬驚くが、深く入り込んではこない。
ガーフィールは、ピコの姿を見ながら、輝石の力に気付き、スバルが指揮権を得たなと話し、スバルに対して曖昧な敵意を向けてくる。
アーラム村の村人も、聖域の住民も、この豪雪の異常事態に、オットーの提案で全員大聖堂に避難していると知らされる。
スバルは、この雪の原因はエミリアなのかと聞くが、オットーは墓所に入ったきりで、出てこない。だから原因がエミリアにあるかはわからないと話す。
スバルは、エミリアに聖域を出ることを説明した手紙を残したが、エミリアもガーフィールもその存在を知らなかった。誰かの思惑が働いていると感じ、二人はエミリアのいる墓所へと向かう。
途中、ガーフィールは、複製体にピコと名付けるのはやめろと言った。本物はリューズであり、リューズ以外はいらない。ピコは偽物だと。その言葉は、まるで自分に向けられているようだった。
墓所に入るスバルを、ガーフィールとピコが見送る。
墓所の中のエミリアの異変
スバルが墓所の中を進むと、一番奥の石室が淡い青色に光っておりその中にエミリアの姿が見える。
エミリアはスバルに気がつき、声をかけ、その声にスバルは複雑な感情が去来して倒れこむ。
倒れるスバルをエミリアが抱きとめ、強く抱きしめる。縋るように。
エミリアの口から、寂しかったという言葉が出てくる。まるで、お屋敷の昼下がりに見せるような笑顔で、笑いかけてくる。ずっと信じていたと、スバルの胸にすり寄ってくる。
試練はどうしたのと聞くスバルに、エミリアは直接には答えない。
口にするのは、スバルへの依存だった。スバルがいてくれたら、他には何もいらないと。
スバルを大好きだと、エミリアが言った。
墓所の外でガーフィールと言い争う
スバルは、エミリアを連れずに一人で墓所を出る。その姿を見たガーフィールが、何を考えてやがると怒りに震える。
エミリアは、昨晩から何度も何度も試練を繰り返していた。その度、精神が摩耗していき、心のバランスが崩れてしまった。今は、スバルの上着を羽織って、奥の石室で眠っていると言う。
スバルは、エミリアが自分のことを好きだと言うんだと言い、好きだなんて言うわけがないだろと怒る。そして、パックがいれば、自分がエミリアの一番になることなんてないんだと、パックの不在を嘆く。
ガーフィールに対し、雪を降らせているのはエミリアではない。スバルの手紙を隠し、エミリアを試練に追い込み、雪を降らせ、ガーフィールがエミリアに怒るように誘導した人物がいると、スバルは話した。
そして、この豪雪を降らせることのできる人間は、聖域でエミリアを除いて一人。ロズワールだった。
ロズワールとの面談
スバルとガーフィールは、ラムとロズワールのいる部屋を訪れる。
スバルは、単刀直入に、この雪を降らせているのはロズワールかと質問する。
それに対し、「それは、私から聞いたのかね?」とロズワールは聞き返し、予想外の言葉に動揺するスバルを見て、落胆の色を見せる。
降雪について否定しなかったロズワールに対し、ガーフィールが一歩、二歩と近く。その動きを止めるため、ラムがロズワールとの間に入る。その次の瞬間、ロズワールの右腕が、ラムの背中から入り込み、ガーフィールの背中まで抜けていった。
倒れ込むガーフィールとラム。ロズワールはラムの体を優しく抱き寄せ、「約束は違えない。私は、君にこの魂を捧ごう」と言うと、ラムは陶然とした表情をし、命を落とす。
ガーフィールは、絶命したラムの体に、全力の治癒魔法をかける。体が自らの命を救うために獣化しようとしているが、それを抑え込んで、ラムの治療を優先する。ロズワールの右足がしなり、ガーフィールの頭部の半分が弾け飛ぶ。
血をシーツで拭いて、ロズワールは何事もなかったかのように、「誓約を交わした通り、話をしようか。ナツキ・スバル」と口にした。
ロズワールの話
困惑するスバルに対して、スバルと話をするのにガーフィールが邪魔で、ガーフィールを排斥するのにラムの犠牲が必要だったんだよと、ロズワールは淡々と説明する。
そして、自分の知るナツキ・スバルは、こういった場面ですぐに掴みかかってくる子だったと言い、スバルを見透かそうとする。
スバルが激情して叫ぶ中で、これまで「何度も」と話す。そこにロズワールは反応し、スバルがループしていることに自分は気付いており、スバルが掴みかかってこなかったのは、取り返しのつく犠牲だと、悲しみがなかったのではないかと解説した。
そして、枕元から叡智の書を取り出して、スバルに見せる。スバルの反応を見て、もう一冊がベアトリスが所持し、既に命が失われたことも一瞬で理解する。そして、ベアトリスの死を羨ましいと言った。自分の悲願は、自分では叶えられないだろうからと。
ロズワールは、叡智の書の通りに行動する。そして、現実が叡智の書から外れると「修正」を決定する。「修正」とは、スバルの「ループ」を発生させることだった。
叡智の書により、スバルが何らかの方法で「ループ」しているとロズワールは気付いている。しかし、死に戻りをしているとはわからない。よって、スバルを死なない程度に痛めつけ、ループさせようとしてくる。
スバルは、ロズワールの自分の悲願のためにその他一切を切り捨てる行動に異常さを感じる。また、ロズワールもスバルが死に戻りをした記憶を、何らかの方法で引き継げるのではと疑った。
ロズワールは、動きを止め、スバルの襟をつかんで外に連れ出す。そこには大群の多兎がいた。豪雪を降らせるほどの大魔法の発動、マナの力が強い亜人の集落、一堂に集まる大聖堂、全ての条件は整っていた。
スバルは一時休戦して状況の打開を提案するが、ロズワールは多兎を蹴散らすことのできるその力を振るう意思を見せず、命の終わりに向け、多兎の方向へ歩いていく。
そして、スバルの勘違いを一つただす。ロズワールは、記憶を引き継ぐことはできない。ループの外側におり、スバルがループした先で出会うロズワールは、別のロズワールだと。
スバルは、自分の命さえ簡単に切り捨てる考え方に、人間の考え方ではないと異常さを感じる。
ロズワールは、いずれスバルも自身に追いつくと話す。本当に大切なたった一つだけのもの、それ以外の全てを削ぎ落とし、手放し、一つを守り抜くのだとアドバイスする。そうすれば、自分のようになれると。
ロズワールは、多兎によって命を落とした。
大聖堂へ
スバルは、アーラム村の住民・聖域の住民が集まる大聖堂に向けて走り出す。
既に集落は多兎の食事場となっており、無数の死が充満していた。
スバルは、青い輝石をさすって強欲の使徒の権利を行使し、リューズの複製体に自分を守らせる。
ピコが多兎の犠牲になった後は、生き残るために彼女たちを使い捨てた。できるだけ多くの多兎を巻き込むように、自爆させたりもした。
そうして辿り着いた大聖堂は、炎が燃え上がっていた。オットーや、リューズもいたはずのその場所は、自分たちの生の終わりを、自死という形で締めくくったのだ。
スバルは、墓所に足を向ける。残り6体となった複製体に、墓所まで自分を守るように命じ、走り出した。
エミリアの口付け
墓所についたスバルは、一人だった。スバル自身も、生きていることが不思議なほどの傷を負っていた。
奥の石室ではエミリアがいて、スバルを見つけると小走りで駆け寄ってくる。
そして、疲れているスバルを膝枕で迎える。
エミリアの目には、スバルの負傷は映らない。流れ出す血も、失われていく血も。
スバルは、この世界にたった一人エミリアを残していくことに、最後に思いを馳せ、命の光を消す。
エミリアは、無言になったスバルに、そっと口付けをした。
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第5章「えんでぃんぐりすと」ネタバレ
ここでロズワールの正体が一気に明かされる。叡智の書でスバルのループを把握した上で、わざと聖域に雪を降らせエミリアを追い詰めてた——スバルに『たった一つを守り他を削ぎ落とせ』と説く価値観、合理的なのに最悪なんだよな。
そうなんだよ…!ロズワールは平然とラムの命も自分の命も投げ捨てて“一つの大切なもの”を守ろうとする。それに対してスバルが『俺はお前のようにはならない、全員救う』って突きつける構図が、この巻の——いや聖域編全体の核なの。叡智の書という反則じみた未来予知に、死に戻りで真っ向勝負を挑む熱さが最高。
スバルは、最初の試練後の石畳の上で目覚める。
直前、エミリアが自分が命を落としたことに気付かず、冷たい口付けをしたことは覚えている。が、その感触はなく、歓迎することもできない。
口付けを思い出したのは、自分がいなくなると、エミリアの心の均衡が崩れ、あんなにも不安定になるのだと、自分に再確認させるためだった。
死に戻りをフル活用して、エミリアも、誰も彼も、絶対に自分が救って見せる。
そう決意して、スバルはエミリアを優しく抱き起こした。
ロズワールとスバルの考えの違い
スバルは、ロズワールの前周の行動について整理していく。
ロズワールは、スバルのループをおそらく叡智の書によって知り得ていた。そして、叡智の書に完全に従っており、そこに示された未来に到達しない限り、スバルの「ループ」の力によって、何度でも繰り返そうとする。
そして、叡智の書の記述は、聖域に雪を降らせ、エミリアを孤立させ、追い詰めることを望んでいた。それをスバルは、絶対に許容することができない。
ロズワールは「本当に大切なたった一つを守ることを決め、それ以外を削ぎ落とす」ことだと、スバルにアドバイスを送っていた。そのために、平然とラムの命を奪い、エミリアを追い詰め、自分の一つしかない命さえ投げ出す。そうすることで、ロズワールは「たった一つの大切なもの」が守れるのだと信じているのだろう。
スバルは、ロズワールのようにはならないと固く誓う。エミリアも、レムも、ラムも、ペトラも、誰も彼も、スバルの世界にとって大切な全ての人を、スバルは絶対に救うと誓った。
しかし、自分一人では袋小路に入っていることを自覚しており、エキドナの知恵を借りたいと願う。
スバルの磨耗
スバルは、エミリアを優しく抱き起こし、彼女が落ち着くまで抱きしめる。必要だから。
リューズ宅の話し合いでのことは、あまり耳に入っていない。必要ないから。
エミリアを優しく寝室に送り届け、その傷付いた心を少しでも癒そうとする。必要だから。
ロズワールとの会談だと呼びにくるラムを振り切り、リューズ宅を出る。必要ないから。
墓所まで全力で走る。必要だから。
迷いのない行動は、スバルが墓所に入るのを止める猶予を、誰にも止めることができなかった。
スバルは奥の石畳の部屋に行き、エキドナに茶会への正体を求める。
スバルの意識が朦朧とし、石畳の上に横たわりとなる。
意識が消える瞬間、「ありうべからざる今を見ろ」そう聞こえたような気がした。
ありうべからざる今を見ろ
スバルに実体はなく、その存在だけがその世界を観測している。目を閉じることも、逸らすことも、スバルには許されていない。
エミリアが悲痛な声で、嗚咽を零して、レムの寝台の横で自刃したスバルを、何度も何度も「嘘つき」と言って泣きじゃくる。
ヴィルヘルムが部屋に入ってきて、スバルの姿を見て、大きく狼狽する。そして、怒鳴りつける声でフェリスを呼ぶ。
ヴィルヘルムとフェリスが、これほどまでかと思う程の真剣な表情で、スバルの治療にあたる。
しかし、フェリスが、スバルの魂はもうどこにもないと、ヴィルヘルムに告げる。
ヴィルヘルムは、無念さに激情を露わにし、フェリスは複雑な感情でスバルを皮肉る。どちらにも、深い心の傷をスバルは残して。
エミリアは、自分を好きって言ってくれたのに、と涙する。
スバルは、自分が見放した世界は、自分が到達したい未来の世界の通過点としか考えていなかった。そこに残された人々の、悲痛な心痛など、考えていなかった。その前提が覆されるとしたら、スバルは耐えられない。
世界が暗闇に戻る。墓所の石畳の上でスバルは目覚める。これが試練だと理解したが、スバルには耐えられないと自覚する。
しかし、その声はスバルの頭の中に鳴り響く。ありうべからざる今を見ろ。
ありうべからざる今を見ろ
スバルの失くなった体の側で、ユリウスとフェリスが悲痛な面持ちで佇んでいる。
その周りに、騎士たちもいて、中にはスバルの死の無念さに涙を流す者もいた。
エミリアがスバルの元に現れ、スバルがどうして自分のためにここまで頑張ってくれたのか、と呆然に問う。しかし、その答えが返ってくることはもうない。それでも、エミリアは呼びかけを続ける。その手でスバルの顔に残る激闘の後を綺麗にしながら。
ヴィルヘルムが、無念さに沈む。ユリウスは、スバルを友と呼びたかったと、心の内を吐露した。
スバルは墓所に戻る。見たことを、聞いたことを理解することに頭が回らないよう、自分の体を傷つける。しかし、すぐに気付く。そして涙する。自分が置いてきた世界の地獄のような光景を。
これまでも、無意識にその可能性を検証することを避けてきた。そうしてしまえば、死に戻りをフル活用するという戦い方、そのものが崩れてしまうから。
また声が聞こえる。
ありうべからざる今を見ろ
転落したスバルを、ラムとベアトリスが見つめている。
ラムは、怒りを抱いた表情でスバルのことを、最後の最後までわからないやつだ、何が大好きだ。本当に救えないと切り捨てる。
ベアトリスは、「どうして」と声をこぼし、スバルが『その人』ではないとは分かっていた。けれど、と涙をこぼす。
スバルは、ベアトリスの涙を見て、罪悪感という苦痛を味わう。
ありうべからざる今を見ろ
エミリアを失い、パックは存在したくない世界を、契約に従って凍土の下に埋めようとする。
そこに、ラインハルトが立ちはだかる。ラインハルトは、状況は概ね把握していると言いつつも、自分は正しさの規範であり、パックの行動を許容することはできないと話す。
パックは、自分が負けることが分かっていても、誓いのため、命が尽きるまであがくと言う。
ラインハルトの龍爪の剣は、パックを追い込んでいく。
パックは、ラインハルトに対して「お前は英雄だ。英雄にしか、なれない」と悪意を持って話す。
ラインハルトの龍剣が走り、パックはその姿の一切の残さずに消失した。
ありうべからざる今を見ろ
その後も、9回世界は繰り返される。スバルが切り捨ててきた世界の、その後の顛末をスバルに見せる。
悪夢とも言える世界が繰り返された後、墓所でスバルはレムの声を聞く。
レムがそこにいて、スバルに笑いかけ、スバルを優しく包み込む。
もうダメだと、手に負えない深い傷を負ったと思っていたスバルの心は、レムの笑顔一つで、簡単に救われてしまった。
スバルは、レムはすげぇなと言うが、スバルくんも素敵ですよと、あのどことなく噛み合わない会話をしてくれる。
レムは、今は全てレムに預けて、ゆっくり眠って休んでくださいと言い、スバルを優しく沈ませようとしてくる。
スバルの頭の中に「諦めることはスバルには似合わない」かつてレムが言った言葉が届く。
スバルは、レムから身体を話し、お前は誰だとレムに聞いた。
レムは、スバルの弱さを全て受け入れてくれる。しかし、諦めることだけは絶対に許さない、世界で一番スバルに厳しくもある。そのレムが、休んでください、眠ってくださいとは言わない。レムが言うのは、立ってください、だからだ。
そこには、レムとは違う、可愛らしい容姿の女の子が、おどおどとした表情でスバルを見ていた。
色欲の魔女「カーミラ」
スバルが誰かと聞くと、色欲の魔女カーミラだと名乗り、丁寧に「はじめまして」と挨拶をしてくる。
カーミラは、聞いていた話と違うと言い、スバルをただ甘やかせばいいと言われていたと話す。
自分は変身などはしておらず、スバルが見たものは、スバルが見たかったことだと話した。
カーミラに対し、レムを侮辱されて怒っているスバルは怒鳴りつける。
次の瞬間、スバルは茶会に招かれていた。そこにはエキドナがいる。
カーミラの権能「無貌の花嫁」は、相対していると呼吸することも忘れさせるのだ、と説明する。
スバルは、エキドナに何を考えているんだと問いただす。
TOKYO MXで37話の放送が終了📺
「ありうべからず今を見ろ」から魔女オールスターズ、エキドナの……見どころ満載でした😱
9/26(土)20:00公開のアフタートークは、小林裕介さんと坂本真綾さんのお二人です。スバルとエキドナの延長戦をお楽しみに‼
▼この後の放送
📺25:00 BS11#rezero #リゼロ pic.twitter.com/k7qrNwt1kM— 『Re:ゼロから始める異世界生活』公式 (@Rezero_official) September 23, 2020
第6章「魔女の茶会」ネタバレ
第二の試練でスバルを抉ったのはエキドナの差し金——カーミラに愛しい人の姿を模させたのも自分だと認める。なのに試練がスバルを壊しかけたのは想定外だったって、この魔女の“知識欲”と“優しさ”が同居してるのが不気味で面白いんだよな。
そうそうそうなんだよ…!しかも一番ゾクッとするのが、死に戻りの権能は嫉妬の魔女のもので、時間が遡ってるのかパラレルにスバルの魂を転写してるのか『エキドナですら分からない』って明言する場面。リゼロの根幹の謎をこんな早い巻で匂わせてるの、何周もして気付くと震えるの。
姿を現したエキドナに、スバルは先程の出来事はカーミラの暴走だったと言ってくれ、と頼む。
エキドナは、それを否定し、カーミラにスバルの愛しい人の姿を模すように指示したのは自分だ、と断言した。
スバルが第二の試練に取り込まれることは、エキドナにとっても想定外の出来事だった。また、第二の試練がスバルの心を抉り取り、未来を諦めたくなるほどの傷を負わせたことも想定がだった。
第二の試練を継続すれば、スバルが未来を諦める可能性が出てきたため、エキドナはカーミラを介入して、スバルを試練から助け出し、癒した。これが事の顛末だった。
スバルは、一概にエキドナに怒りをぶつけることは間違いだと感じ、茶会の席につく。
ただし、ドナ茶は飲まないと落とし所をつけた。
第二の試練の世界
エキドナは、第二の試練の世界は、第一の試練の世界と同様に、全てスバルの記憶から作り上げた精巧な虚構世界であることを説明する。
スバルは、それならば自分が取り残してきた人は存在しないと喜ぼうとするが、エキドナがそれを止めた。
スバルの死に戻りの権能は、嫉妬の魔女の権能であり、時間が遡っているのか、パラレルワールドにいるスバルに魂を転写しているのかは分からないと話した。
そして、その仕組み解明する方法はなく、嫉妬の魔女のみが知っているのだと説明する。
落ち込むスバルに対し、エキドナは必死にスバルを支えようとする。
スバルのこれまでの全霊で生き抜いてきた日々は、誇るべきことであり、スバルが自分を許せないとしても、強欲の魔女であり、スバルを知っている自分がスバルを許すと、そう告げた。
エキドナが持ちかける契約
スバルは、なぜエキドナがここまで自分を支えようとしてくれるのか、と質問する。
エキドナは少し恥ずかしがりながら、「契約を交わしてくれないだろうか」と提案した。
驚くスバルに対して、エキドナが契約の内容とメリットを紹介する。
契約の内容は、今後スバルに襲いかかる苦難、障害、苦悩に自分が共に寄り添うこと。
契約のメリットは、エキドナはその知識量により大抵の問題は解決可能であること、説得の必要がなく、スバルの「死に戻り」を共有できること。
スバルは、エキドナが自分の砕けそうな心を救おうとしてくれていると感じ、契約を締結しようとする。
エキドナに正式な契約方法を聞き、二人の右手の掌が合わさる、その直前に衝撃が起きる。
ミネルヴァの干渉
衝撃と共に現れた「憤怒の魔女」ミネルヴァは、衝撃と共に現れ、スバルとエキドナの契約に待ったをかける。
スバルは、エキドナとミネルヴァが同時に顕現したことに驚きを示すが、エキドナは大したことはないと言うように、依り代の話は嘘だったと説明する。
ただし、この世界でエキドナを打倒することで、夢の城の世界の管理権限は移譲され、例えば「怠惰の魔女」セクメトは、彼女以外の5人の魔女全員でかかっても倒すことができない相手だとその脅威を説明した。
ミネルヴァが怒りの理由を説明し、契約におけるデメリットをスバルに説明していないと話す。
スバルがエキドナに水を向けると、その問いを肯定する。エキドナは魔女の対価として、スバルがこれから感じることを自分にも共有させて欲しいと話した。
その程度ならばと、スバルはやはり契約を受け入れようとする。
そこに現れたのは、「色欲の魔女」カーミラだった。
「色欲の魔女」カーミラ
カーミラは、エキドナの話したことは全て本当だが、全てを話した訳ではないと忠告する。
スバルに肩入れする理由を問われたカーミラは、エキドナが自分を騙したから「絶対に許さない」とはっきり告げた。
スバルは、おどおどしたカーミラが、「絶対に許さない」という言葉だけ断言し、エキドナから目を逸らさないカーミラの態度の一変におどろく。
エキドナは、スバルをスバルの望む未来に必ず連れていくと、約束を繰り返す。
「怠惰の魔女」セクメト
「怠惰の魔女」セクメトが現れ、エキドナの言葉には「最後には」という枕詞がつくと話す。
ただし、自分はどちらの側にも立たず、魔女同士の争いに発展しないようにする抑止力だと説明した。
そこに、「傲慢の魔女」テュフォン、「暴食の魔女」ダフネも姿を表した。
スバルが「最後には」の意味をセクメトに問おうとしたとき、エキドナがセクメトに言及して説明するのを止めさせる。
セクメトは、自分は公平ではあるが「あの子への義理は果たす」と返した。
「最後には」の意味
スバルは、エキドナに対し、望む未来にたどり着くまでの道は「最善の道」を通ってなのかと質問する。
エキドナは黙り、そして、進む道のりに覚悟があるのではなかったのかと、スバルに問うた。
エキドナは、死に戻りの権能の素晴らしさを絶賛する。
・同じ条件で異なる検証ができ、全ての結果を知ることができる
・あらゆる可能性を試さずにはいられない
・最善とは異なる道にスバルを好奇心で誘導するかもしれない
・あとはスバルの覚悟次第であり、どこまで身をきることを許容できるか
・図らずも、死に戻りはスバルにとって必要な試練だった
・死に戻りを繰り返せば感情は希薄になり、大切な人の死に心が動かなくなり、望む未来にスバルがたどり着いた時には心が壊れている状態だったはずだ
スバルは、エキドナに俺を利用するのかと問い、エキドナはそれを肯定する。
スバルはエキドナとの間に感じていた絆が嘘だったと分かり、ひどく傷つく。そして、エキドナは人の感情が理解できない魔女なのだと指摘し、エキドナはそれを肯定し、初めて本当の表情をスバルに見せた。
その表情からは、感情というものが抜け落ちていた。
ベアトリスとの契約を聞くスバル
スバルはエキドナに、ベアトリスが待っている「その人」が誰なのかを聞く。
エキドナは、誰なんだろうねと、スバルが思ってもいなかった返事をした。
驚くスバルに対して、エキドナは決定的な勘違いを指摘する。
エキドナは、ベアトリスに禁書庫を「その人」に明け渡すために契約したのではない。
ベアトリスが、誰を「その人」に選ぶのかが知りたくて、禁書庫を守るように契約したと話した。
動揺するスバルにエキドナが話を続ける。
ベアトリスは、ある目的のために作られた子供だったが、本来の目的とは異なる目的に利用することが決定した。
そのために聖域から遠ざけ、聖域の外で生きる目的として「禁書庫を守る」という目的を与えた。
スバルは、この話を聞き、エキドナとの契約を結ばないことを決める。
魔女集合
空気が一変し、魔女たちの視線が一つの方向に向かう。
そこには嫉妬の魔女がいた。
次巻、第13巻のネタバレについて詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
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- リゼロアニメ 1st season
- リゼロアニメ 2nd season
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