「Re:ゼロから始める異世界生活」第七章(神聖ヴォラキア帝国編)は、ナツキ・スバルにとって試練の連続だったが、その傍らでレム・シュトライベルも孤独な戦いを続けていた。記憶も名前も奪われたまま、見知らぬ帝国で生き延びようとするレムの姿は、Arc7の最大の見どころのひとつだ。
本記事ではArc7(神聖ヴォラキア帝国編)のレムに焦点を当て、記憶なし状態での旅の始まりから、オコーネル兄妹との出会い、マデリン・エシャルトによる誘拐、ベルステツ邸での幽閉生活、そしてArc8への引き継ぎまでを徹底解説する。
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レム・シュトライベルとは:Arc7前の基本プロフィール
基本データ
| 名前 | レム・シュトライベル |
|---|---|
| 種族 | 鬼人族(オニ) |
| 年齢 | 17歳 |
| 誕生日 | 2月2日 |
| 身長 | 154cm |
| 職業 | ロズワール家のメイド |
| 得意魔法 | 水系統魔法・治癒魔法 |
| 武器 | トゲ付きモーニングスター |
| 声優 | 水瀬いのり |
記憶を失う前のレム
レムはエミリア陣営のメイドにして最強クラスの戦士。双子の姉ラムとともに鬼人族の集落が滅ぼされた後を生き延びた存在で、かつて自分が魔獣「プレアデス」を引き寄せてしまったと誤解し、ラムより劣る自分を常に否定し続けてきた。その自己否定と、それでも誰かのために戦う覚悟が、レムの最大の魅力であり特徴だった。
Arc3「白鯨討伐」で感情を爆発させてスバルへの想いを告白する場面、Arc4「第四の試練」でのスバルへの「愛している」の言葉は、今もリゼロファンの心に刻まれている。しかしその直後、帰路でライ・バテンカイトスの「記憶喰らい」を受けてしまう。
記憶喪失からArc6の目覚めまで
ライ・バテンカイトスの「暴食の権能」の一形態「記憶喰らい」を直接受けたレムは、世界中の人々の記憶から「レム」という存在が消去され、深い眠りにつく(いわゆる「眠り姫」状態)。Arc5を通じてスバルたちはこの事態を打開しようとするが、レムを目覚めさせるためにはまず暴食の大罪司教を倒す必要があった。
Arc6(プレアデス監視塔編)でついにライ・バテンカイトスが敗れ、Arc6 90話「英雄」でレムは目を覚ます。しかし彼女が目にしたのは、見知らぬ男の顔だった。
Arc7開始時のレムの状況
暴食の権能による記憶喪失の深さ
目覚めたレムに残っていたものと、失われたものは明確に分かれていた。
残っていたもの:
・水系統魔法や治癒魔法などの「身体に染み付いたスキル」
・言語能力・思考能力・基本的な感情
・鬼人族としての本能(魔獣の瘴気への嫌悪感)
・「誰かを助けたい」という根源的な衝動
失われたもの:
・自分の名前(「レム」という名前)
・スバルとの思い出すべて
・ラムや仲間たちとの記憶
・鬼人族の集落の記憶と過去
重要なのは、スバルの体に宿る「魔女の瘴気」を、記憶を失ったレムが本能的に嫌悪するという点だ。鬼人族として魔獣の瘴気に敏感な本能は、記憶を失っても消えない。つまりArc7の出発点において、レムはスバルを「嫌いな男」として認識するところから始まるのである。
バドハイム密林への転移
Arc6の決着後、スバル・レム・ルイ(スピカ)の三人は何らかの経緯でヴォラキア帝国のバドハイム密林へと転移する。広大な熱帯性の密林地帯で、帝国の支配が及びにくい辺境だ。言語も習慣も異なる帝国で、記憶なしのレムとスバルは生存を最優先に行動することになる。
この時点でルイ(ルイ・アルネブ)はすでに幼児退行した状態——言葉を話す能力もなく、精神的に赤子同然の少女「スピカ」として存在している。スバルの死に戻りの記憶を疑似体験したことによる精神崩壊が原因だ。レムは「スピカ」を幼い無力な子供として認識し、事情を知らないまま共に行動することになる。
記憶なしのレムが抱えるアイデンティティの問題
スバルが「君の名前はレムだ」と伝えても、その言葉はレムにとって単なる情報に過ぎない。自分を「レム」と名乗ることへの違和感と、しかしそれ以外の名前もない空白感——この二重の喪失の中で、彼女はArc7を歩み始める。
「何も覚えていないのに、なぜこの人(スバル)のそばにいると落ち着くのか」という感覚は、失われた記憶の痕跡が本能的なレベルで残っているからなのか、それとも全く別の感情が芽生えているのか。Arc7での「記憶なしレム」の葛藤は、「自己とは何か」というリゼロのテーマそのものを問い直している。
シュドラクの民との遭遇
バドハイム密林の支配者たち
バドハイム密林の奥地を生きるシュドラクの民は、「戦神の末裔」とも称される誇り高き部族集団だ。彼女たちは命を賭けた戦いに絶対的な価値を置く文化を持ち、外来者に対しても容赦ない。「血命の儀」という来-of-age(成人)の通過儀礼を経ることで、部外者でもシュドラクの仲間と認められる仕組みがある。
スバルはこのシュドラクの民との交渉・衝突を繰り返し、死に戻りを重ねながら打開策を探ることになる。この過程でレムもシュドラクに捕縛される局面がある。
スバルによるレム奪還
スバルは謎の人物「アベル」(実は第77代皇帝ヴィンセント・ヴォラキア)と出会い、その助力を得ながらシュドラクの族長ミゼルダとの「血命の儀」に挑む。エルギーナという強敵に勝利してシュドラクの民に認められたスバルは、シュドラクの協力のもとレムを含む仲間の救出を果たす。
この一連の流れを通じて、レムはスバルが「自分のために必死に動く男」であることを実感として知ることになる。それでも「なぜこの人はここまでするのか」という疑問は、Arc7を通じてレムの中で燻り続ける。
捕縛を経て芽生えた問い
シュドラクによる捕縛という経験は、レムに「自分は何者か、誰かに守ってもらう価値があるのか」という問いを突きつけた。名前も過去もない自分が、なぜスバルに守られ、なぜ生き延びなければならないのか——この問いに対する答えを、レムはArc7の後半に見出していく。
グァラル検問所:フロップ・オコーネルとの出会い
帝国の要衝とオコーネル兄妹
帝国の要衝グァラル検問所は、Arc7の重要な舞台のひとつだ。ここにオコーネル商会を営む行商人兄妹——フロップとミディアム・オコーネルが登場する。
ミディアム・オコーネルはグァラル検問所が初登場の舞台。スバルとルイが帝国に迷い込んだ際に牛車(ボテクリフ)に拾われた縁があり、豪快で陽気な性格が帝国の閉塞した空気に一筋の光を差し込む存在だ。
兄のフロップ・オコーネルは22歳の行商人で、4月10日生まれ。妹ミディアムと孤児院で育った過去を持つ。彼の最大の特徴は、独自の哲学だ。
「幸せな人を一人でも増やすことで不幸な世界に復讐する」
商売の利益より「人の幸せ」を優先するこの哲学を、フロップは言葉だけでなく行動で体現している。損得勘定ではなく、目の前の人間を幸せにすることそのものに価値を見出す人物——これがフロップ・オコーネルという存在の核心だ。
フロップがマデリンの攻撃を受ける
Arc7の展開の中で、九神将の一人マデリン・エシャルトが引き起こす混乱がグァラル周辺にも波及する。その中でフロップは攻撃を受け、重傷を負う局面がある。
この時、レムは迷わず自らの治癒魔法でフロップの命を救う。記憶はなくても、目の前で苦しむ人間を見捨てられない——それがレム・シュトライベルという存在の核心だ。後にマデリンが欲しがる「何か」に対してレムが応じることでグァラルの窮地を脱する流れもあり、レムの存在はこの場面で帝国の政治的状況とも絡み合ってくる。
フロップの哲学がレムに与えた影響
記憶を失い、自分が何者かさえわからないレムにとって、フロップの「存在すること自体に価値がある」という姿勢は、大きな意味を持っていたはずだ。
フロップは「あなたが今ここにいること」を否定しない。何ができるかではなく、そこにいることを肯定してくれる存在——記憶なしのレムが最も必要としていたものだ。「幸せな人を一人でも増やすことで不幸な世界に復讐する」という哲学は、自己否定の塊だったかつてのレムの呪縛と真逆の価値観でもある。
フロップとのやりとりを通じて、レムは「自分として生きる」という感覚の萌芽を得る。これはArc7終盤からArc8以降のレムの内面的成長の土台となっていく。
作者も語るフロップの重要性
作者の長月達平先生は2026年4月にXで「フロップとミディアムがいないと帝国編がかなり大変なことになる」と述べている。兄妹がいなければスバルがヴォラキア帝国を嫌いになり切っていたかもしれない、という趣旨のコメントだ。それほどオコーネル兄妹はArc7の空気を作る上で不可欠な存在であり、レムとの関係もその文脈で語られる。
ミディアムの詳細についてはミディアム・オコーネル解説記事をご覧いただきたい。
マデリン・エシャルトによる誘拐
九神将「玖」の存在
マデリン・エシャルトは神聖ヴォラキア帝国の九神将のうち「玖(く)」の位を持つ、竜人(ドラゴニュート)の女性だ。竜の血を引く者として、自身の中に竜の本能と感情を抱えている強大な戦士。Arc7ではエミリアと激戦を繰り広げるなど、主要な敵キャラクターとして機能する。
マデリンの詳細についてはマデリン・エシャルト解説記事で詳しく解説している。
誘拐のシーン
フロップの命を救ったレムは、計らずしてマデリンの目に留まることになる。マデリンはレムとフロップをともに連れ去る。Arc7においてマデリンはベルステツ・フォンダルフォン宰相との政治的な繋がりの中で動いており、レムはその巻き添えを食らう形での誘拐だ。
スバルにとってこれは再び「レムを失う」という悪夢の繰り返しだ。Arc3でレムを白鯨に奪われ、Arc4でライに記憶を奪われ、そしてArc7でマデリンに連れ去られる——スバルはそのたびに死に戻りを重ねながら、レムへ向かい続ける。
ベルステツ邸への収監
マデリンに連れ去られたレムは、ベルステツ・フォンダルフォン宰相の邸宅に幽閉される。ベルステツは帝国の宰相として第77代皇帝ヴィンセント・ヴォラキアの側近だったが、Arc7中に反乱を企て皇帝を玉座から追うことになる野心家の人物だ。
宰相の邸宅にはカチュア・オーレリー(軍人トッド・ファーガスの婚約者)も軟禁状態に置かれており、ベルステツが何らかの目的で複数の人物を手中に収めていることがわかる。ベルステツがレムに目をつけた理由として、鬼人族の治癒能力や戦闘力が考えられるが、具体的な動機は帝国の複雑な政治状況と絡み合っている。
ベルステツの人物像についてはベルステツ解説記事でも触れているので参照してほしい。
ベルステツ邸での幽閉生活
カチュア・オーレリーとの出会い
ベルステツ邸の幽閉生活の中で、レムには思わぬ出会いが待っていた。カチュア・オーレリーとの友情だ。カチュアもベルステツの邸宅に軟禁状態に置かれており、二人は同じ境遇の中で心を通わせていく。
Arc7 WEB版85話のタイトルは「ユージン(Eugen)」。この「ユージン」とは人の名前ではなく、「友人・友達」を意味する概念語だ。記憶を失い、名前もない状態のレムが、カチュアとの間に育んだ友情——それをひとつの言葉で表したのがこのタイトルである。
幽閉という閉塞した状況の中で、言葉を尽くして対話し、心を開き合うことで生まれた友情は、Arc7のレムが得た最も大切なもののひとつだ。
幽閉中のレムの内面的変化
自由を奪われ、スバルや仲間たちから引き離されたレム。しかしベルステツ邸での日々は、ある意味でレムにとって「自分探し」の時間でもあった。
カチュアという友人を持つことで、レムは「誰かと関わること」「誰かに必要とされること」の喜びを感じ始める。記憶がなくても人を好きになれる、信頼できる——それはレムが再び「自分らしさ」を取り戻していく過程でもある。
また、ベルステツ邸にはカチュア以外にも、帝国各地の戦場から集められた黒髪の少年たちが存在している。これはベルステツの「黒髪の皇太子」計画に関連する暗い目的を持つ集団だ。レムはこうした帝国の暗部も間近に見ることになる。
治癒魔法という存在意義
記憶も名前もないレムが、幽閉生活の中でも存在意義を見出せた理由のひとつが治癒魔法だ。フロップを救った時のように、目の前で苦しむ人間を癒やすことができる——この能力は、自分が「何者であるか」を問わず発揮できる。
Arc6終盤から7章初期にかけて、レムの治癒魔法はルイ(スピカ)の存在によって回復・強化されていく側面があった。ルイとレムの関係についてはスピカ(ルイ・アルネブ)解説記事で詳しく解説している。
「記憶なしのレム」というテーマ
ベルステツ邸での幽閉期間は、レムにとって「記憶なしの自分」として生きることの意味を深く問われる時間だった。
かつてのレムは「自分はラムより劣る」という自己否定を抱えていた。しかし記憶を失ったレムは、そのような過去の呪縛から解放された状態でカチュアと出会っている。過去の負い目なしに、今ここにいる「自分」として関係を築ける——これはある意味で、レムが初めて経験する「フラットな自己」での人間関係だ。
記憶なしのレムの戦闘能力と生存力
鬼人族としての身体能力は健在
記憶を失ったレムだが、鬼人族としての身体能力・戦闘能力は記憶喪失後も維持されている。Arc6での目覚め直後は身体が思うように動かない状態だったが、Arc7を通じて徐々に回復していく。
レムの戦闘力の核心は以下の三つだ。
- 水系統魔法:攻撃・防御に使用する基本魔法。氷結や水流の制御が得意
- 治癒魔法:回復・再生に特化した魔法。Arc7でフロップを救う場面でも発揮される
- 鬼化:頭部から一本の角を生やし、身体能力・魔力・回復力が飛躍的に上昇する鬼人族固有の能力。通常時より遥かに高い戦闘力を発揮できる
Arc3以前のレムは現存する鬼人族の中でも最高クラスの戦士だった。記憶なしの状態でその能力がどこまで発揮されるか——Arc7のレムはそれを試される場面が随所にある。
「治癒魔法で誰かを救う」という本能
記憶を失っても消えなかったレムの「誰かを助けたい」という衝動は、治癒魔法という形で繰り返し現れる。フロップを救った場面はその最たる例だが、Arc7を通じて治癒魔法を使う場面は一度ではない。
スバルに「魔女の瘴気」があって本能的に嫌悪しながらも、スバルが傷ついた時には治癒魔法を使おうとする——このアンビバレントな感情の動きがArc7のレムの心理描写の妙だ。「嫌いだけど助けたい」という矛盾した感情が、後のスバルへの信頼回復の伏線となっている。
Arc7のレムとルイ(スピカ)の関係
同じ「名前なし」として
Arc7の三人旅——スバル、記憶なしのレム、幼児退行したルイ(スピカ)——は、それぞれが「欠けた存在」として旅をするという奇妙な組み合わせだ。スバルだけが全てを知っていて、レムは記憶がなく、ルイは言語能力も失っている。
ルイ(スピカ)は、暴食の大罪司教としての過去を持ちながら、今は無垢な赤子同然の状態で存在している。レムはその事情を知らず、「スピカ」を単純に「守るべき幼い子供」として認識する。
ルイがレムの回復を助けた側面
Arc6からArc7初期にかけて、レムの魔法能力はルイの存在によって回復・強化されていく側面がある。詳細はまだ謎めいた部分もあるが、ルイとレムの間には「暴食の権能」にまつわる何らかの因果関係があり、それがArc9での記憶回復とも間接的に繋がっている可能性が示唆されている。
ルイ(スピカ)の詳細についてはスピカ(ルイ・アルネブ)解説記事で詳しく解説している。
Arc7を通じたレムの成長
「名前なし」から「自分」へ
Arc7の冒頭で、レムはスバルから「君の名前はレムだ」と告げられても、その名前を自分のものとして受け入れられなかった。しかしArc7を通じた様々な体験——シュドラクとの対峙、フロップの命を救った瞬間、カチュアとの友情——が積み重なることで、レムは少しずつ「自分」を作り上げていく。
これは従来のレム(記憶あり)の「自己否定」とは異なる形の成長だ。過去の記憶なしに、今の体験だけで自分のアイデンティティを構築するという、ある意味で純粋な自己形成のプロセスである。
スバルへの感情の変化
Arc7を通じて、記憶のないレムはスバルという人物を少しずつ理解し始める。最初は「瘴気を纏った見知らぬ男」だったスバルが、様々な局面での行動を通じて「信頼できるかもしれない誰か」になっていく過程がある。
「何も覚えていないのに、なぜこの人のそばにいると落ち着くのか」——この感覚は、失われた記憶の痕跡が本能的なレベルで残っているからなのか。あるいは全く新しい感情が芽生えているのか。その答えはArc7の段階では明確にされず、Arc8・9へと持ち越される。
Arc6以前のレムがスバルへ向けた「誰よりも大切な人」という感情とは全く別のところから生まれる新しい感情——一から積み上げた信頼がArc7以降のレムとスバルの関係の新しい出発点となる。
Arc7でのレムの意味
スバルにとって、Arc7のレムは「大切な人を守れないもどかしさ」の象徴だ。自分だけが全てを覚えていて、相手には何も伝わらない——死に戻りとは異なる種類の孤独を、記憶なしのレムとの関係は突きつける。
しかしだからこそ、Arc7でスバルが積み上げた「記憶なしのレムとの関係」は本物だ。レムが思い出しているから信頼するのではなく、今のレムが今のスバルを少しずつ認めていく過程——これがArc7の核にある感情の動きだ。
Arc7終盤からArc8への引き継ぎ
帝国編の決着とレムの状態
Arc7はヴォラキア帝国をめぐる激動の戦いの末、スバルたちがヴィンセント(アベル)の皇帝復位を支援するという形で決着を迎える。ベルステツが主導する反乱は鎮圧され、帝国の秩序は一定程度回復する。
このArc7終結の流れの中で、レムもベルステツ邸の幽閉から解放される道が開けていく。カチュアとの再会も含め、帝国を舞台にした大きな物語が一段落する。
帝国編の皇帝ヴィンセントについてはヴィンセント(Arc7)解説記事で詳しく解説している。
Arc8への引き継ぎ:記憶なしのまま続く旅
重要なのは、Arc7が終わってもレムの記憶は戻らないという事実だ。Arc8(大災編)に入っても、レムは記憶なしの状態でスバルたちと行動を続ける。Arc8では王都の政治的陰謀——ラッセル・フェロウやカドモン、アストレア家にまつわる暗部——が前面に出てくるが、レムはその中でも存在感を示し続ける。
Arc7で積み上げた「記憶なしの自分」としての成長がArc8でどう生きるか、そしてArc9での記憶回復がいかに劇的なものとなるか——レムの物語はArc7を経てさらに深まっていく。
Arc9での記憶完全回復と感動の再会
ロイ・アルファルドの暴走解放
レムの記憶が完全に戻るのはArc9(Web版9章35話)だ。暴食の大罪司教ロイ・アルファルドが「暴走解放」の状態になった際、ライ・バテンカイトスが「喰らった」記憶を文字通り「吐き出す」ことが起こる。この瞬間、レムは失われた全ての記憶を取り戻す。
記憶を取り戻したレムの選択
そして記憶を取り戻したレムがとった行動は——スバルを「殺す」という選択だった。これは決して裏切りではない。スバルの「死に戻り」の能力を熟知したレムが、絶望的な状況を打破するために自らの手でスバルに死を与え、死に戻りを発動させる——これは究極の信頼の行為だ。
「あなたを信じているから、あなたに死を与える」——Arc9のクライマックスで描かれるこの場面は、Arc7以降のレムが積み上げてきた「新しい信頼」と「取り戻した記憶」が合わさった瞬間として、原作ファンの中でも特に感動的な場面として語り継がれている。
Arc7の記憶なしの旅が持つ意味
Arc9でレムが記憶を取り戻したとき、Arc7での体験——フロップとの出会い、カチュアとの友情、幽閉を生き延びた日々——は全て「レムの記憶」として統合される。記憶なしで積み上げたものが、記憶を取り戻した後のレムの人格を豊かにする。Arc7は伏線だったとも言えるし、レムが「一人の人間として成長した章」だったとも言える。
まとめ:Arc7のレムが示すもの
Arc7(神聖ヴォラキア帝国編)のレム・シュトライベルは、「記憶がなくても人は人であり続けられる」というテーマを体現したキャラクターだ。
- 暴食の権能によって記憶と名前を奪われ、Arc7開幕
- バドハイム密林でシュドラクの民と対峙しながら生き延びる
- フロップ・オコーネルの命を治癒魔法で救い、深い絆を結ぶ
- マデリン・エシャルトに連れ去られ、ベルステツ邸に幽閉される
- 幽閉中にカチュア・オーレリーと「ユージン(友人)」となる
- Arc7を通じて「記憶なしの自分」のアイデンティティを構築
- 記憶回復はArc9まで持ち越し——その時の行動が感動を呼ぶ
記憶を持ったレムも素晴らしいが、記憶なしのレムが歩むArc7の旅もまた、「Re:ゼロから始める異世界生活」という作品の深みを示している。Arc7のレムを理解することは、Arc9での感動をより深く受け取るための準備でもある。リゼロを原作で追っているなら、ぜひArc7のレムの描写を丁寧に読んでほしい。
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